ペズン計画 ガッシャ

ペズン計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/28 08:29 UTC 版)

ガッシャ

諸元
ガッシャ
GATSHA
型式番号 MS-13
全高 17.5m[41]
頭頂高 15.1m[41]
本体重量 89.7t[41]
全備重量 116.5t[41]
装甲材質 超硬スチール合金[42]
出力 1,076kW[41]
推力 42,900kg[41]
最高速度 55km/h[41]
武装 4連装180mmミサイル・ポッド×2
特殊ハンマー・ガン
アイアン・ネイル

突撃型MSで[4]モビルアーマー的な発想で開発された機体[12]。水陸両用機における白兵戦が一定の効果を挙げたことから積極的に取り入れられ[50]、汎用型のMSにズゴックのコンセプトを導入している[13]。通常は2名で操縦し[51]、リック・ドムと連携しての強襲作戦で運用されるが[12]、他機種との互換性が低下したために量産は見送られる[52]

武装
本機のもっとも特徴的な武装が「山越えハンマー」とも呼ばれる[12]ハンマー・ガン(質量弾投擲銃[53])である。棘の付いた鉄球を打ち出す装備で、通常は直接腕部に装着する[12]。月面での使用においては緩やかな弾道軌道を描くため、障害物を挟んだ敵機を曲射攻撃する事が可能となる[8]。公国軍の技術者が、ガンダムが使用するハンマー系兵器に対抗して開発したといわれており、その軌道を算出するため背部に高精度の[53]対地センサーを2本装備している[13]
ほかに両肩に収納式の[13]4連装180ミリミサイル・ポッド[13](ミサイル・ランチャー[41])、両腕部はズゴックのようなクローに準じたアイアン・ネイル[42](コンバット・ネイル[13])となっている。
カラーリング
青を基調に一部濃淡グレーの塗装は『MS大全集』が初出で[20]、「MS-X」ではエメラルド・グリーンを基調に一部白とネイビー・ブルーであった。『コミックボンボン』での「MS-X」初公開時には白を基調としたイラストが掲載された[11]
作中での活躍
「トミノメモ」においては、第41話で月面グラナダにて勇将ダルが搭乗。2機のグフ・タイプを率い、どこから飛んでくるか分からない山越えハンマーにより、ホワイトベース隊を苦しめたとされる[54]
ゲームブック『機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星』では、シャア・アズナブルの搭乗するリック・ドムと交戦する。これによれば、山越えハンマーの射程は約150メートルであるとされる。
漫画『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』では、サイド1コロニー「シャングリラ」で非合法に開催されている民間のMS対戦競技「バトレイヴ」に参加しており、アッグと対戦して敗れている。
ゲーム『SDガンダム GGENERATION』(第1作)では、水中用MSの一種として扱われていたが、次作『SDガンダム GGENERATION-ZERO』以降は修正されている。

ドガッシャ

漫画『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』に登場(型式番号:MS-16)。

半球状の頭部に縦に4基モノアイが並んでおり、上半身は巨大なU字状をしており、肩は円形のターレット状、両腕はハンマー・ガンという特異なフォルムをもつ。胸部にはバルカン砲らしきものを2門装備する。宇宙世紀0090年、木星圏のジオン残党によってペズン・ドワッジリックギガンとともに数機が運用されている。

作中ではドガッシャのハンマーは3基のスラスターをもち、巨神の装甲の陰に隠れたメガゼータを攻撃する。


注釈

  1. ^ 小惑星ペズンはのちに『ガンダム・センチネル』で設定されたもので、「MS-X」企画当時はそのような設定はなく、企画書によれば本計画はア・バオア・クーで進められていたとされる[2]。また、同企画書によれば、ペズンの英文表記は "PEZN" であった[2]。一方で、『MSV』の設定を担当し「MS-X」の企画にも携わった小田雅弘の後年の発言によれば、ペズンが工廠衛星であり小惑星であることは口頭では触れられていたという[3]
  2. ^ 「MS-X」企画書では、ア・バオア・クー攻防戦開始の10日前にサイド3に本部を移したとされる[2]
  3. ^ 『ガンダム・センチネル』では、小惑星ペズンとペズン計画との関連については直接言及されていない。
  4. ^ ゲーム『機動戦士ガンダム バトルオペレーション』では、リック・ドム用ビーム・バズーカを単機で携行している。
  5. ^ "BREAST MOUNTED BEAM GUN"と英文表記。
  6. ^ 『コミックボンボン』での「MS-X」初公開時においては、「アクトザク」と中黒なしで表記されていた[11]
  7. ^ "SUPER HARD STEEL ALLOY"と英文表記。
  8. ^ 一方で、連邦軍による接収後にマグネット・コーティングが施されたとする資料もある[27]
  9. ^ もともとゲルググ (MS-11) として開発されていた、運動性の向上を主眼とした機体が本機になったとする資料もある[29]
  10. ^ 試作段階で終戦を迎えたとする資料もある[24]
  11. ^ 漫画『機動戦士ムーンガンダム』に登場するアッグジンの設定解説による。
  12. ^ ボードシミュレーションゲームのサプリメント『トワイライト オブ ジオン』では、ある程度宇宙でも移動可能となっている。また、『UniversalCentury.net GUNDAM ONLINE 〜Zero G Attack〜』では、ノーマル仕様のまま宇宙空間でも運用可能となっている。

出典

  1. ^ センチネル 1989, p. 2.
  2. ^ a b c d e ガンプラファクトリー 2005, p. 77.
  3. ^ MODA Twitter 2023.
  4. ^ a b c d e f g h Ζを10倍楽しむ本 1985, p. 148-149.
  5. ^ a b c d e f 電撃ホビー0004 2000, p. 46-49.
  6. ^ a b c MS大全集 1988, p. 48.
  7. ^ a b センチネル 1989, 巻頭折り込み。
  8. ^ a b c d e f g h i j k OFFICIALS 2001, p. 702-703.
  9. ^ センチネル 1989, p. 110.
  10. ^ a b c d MS大全集98 1998, p. 25.
  11. ^ a b c d e f g h ボンボン8407 1984, p. 3-6.
  12. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q ボンボン8409 1984, p. 16-17.
  13. ^ a b c d e f g h i j k EB一年戦争編 1989, p. 130-131.
  14. ^ ガンダム事典1.5 2009, p. 172-174.
  15. ^ バトオペ公式ペズンドワッジ 2013.
  16. ^ バトオペ2公式ペズンドワッジ 2019.
  17. ^ Gジェネデータファイル 1998, p. 34-35.
  18. ^ a b MS大全集 1988, p. 50-52.
  19. ^ ZEONOドワッジ 2004.
  20. ^ a b c MS大全集 1988, p. 17.
  21. ^ 記録全集5 1980, p. 185.
  22. ^ 模型情報8811 1988, p. 10.
  23. ^ a b c d e f g ガンダムメカニクス2 1998.
  24. ^ a b c ZEONOアクトザク 2004.
  25. ^ a b Ζ設定作例集 1985, p. 57.
  26. ^ a b ガンプラファクトリー 2005, p. 54-56.
  27. ^ DCΖ上 1997, p. 48.
  28. ^ MSVハンドブック1 1983, p. 17.
  29. ^ MGシャアゲルググ 1996, p. 2.
  30. ^ a b Ζ&ΖΖ設定集 1986, p. 46.
  31. ^ Ζ&ΖΖ設定集 1986, p. 69.
  32. ^ a b MS-06アーカイブス 2009, p. 92-93.
  33. ^ a b c AOZ ReBoot SP4 2023.
  34. ^ AOZ ReBoot43 2017.
  35. ^ a b c MSDウェブ 2018.
  36. ^ ガンダムエース1804 2018, p. 20-23.
  37. ^ ガンダムエース1903 2019, p. 352.
  38. ^ a b c HGアクトザクキシリア 2018.
  39. ^ ガンダムエース1801 2018, p. 23.
  40. ^ a b c d e f g h i j 新訳MS大全集0081-0900 2022, p. 98.
  41. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q EB一年戦争編 1989, p. 54-55.
  42. ^ a b c MS大全集2013 2012, p. 15.
  43. ^ a b UCコンプリートアナリシス 2018, p. 78.
  44. ^ ガンダムエース2107 2021, p. 144-145.
  45. ^ ゲルググ&特殊機BOOK 2013, p. 56.
  46. ^ a b c バトオペ2公式ギガン空間戦 2021.
  47. ^ 記録全集5 1980, p. 196-198.
  48. ^ GWUC虹の彼方に編 2012, p. 110.
  49. ^ UCメカ&ワールドep7 2014, p. 21.
  50. ^ MS大全集2013 2012, p. 247.
  51. ^ 模型情報8408 1984, p. 5.
  52. ^ バトオペ公式ガッシャ 2015.
  53. ^ a b ガンコレNEO4ガッシャ 2006.
  54. ^ 記録全集5 198, p. 1880.


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