ヘチマ 有用植物としてのヘチマ

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ヘチマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/20 06:52 UTC 版)

有用植物としてのヘチマ

食用
繊維が未発達の若い果実には独特の風味があり、固い皮を剥いて加熱すると甘味のある液が出る。汁物や煮物などに用いるほか、台湾では小籠包の具としても使用する。
日本では主に南西諸島と南九州で食べられている。沖縄では味噌味の蒸し煮であるナーベラーンブシーとして食べるほか、シチューやカレーなどの洋風料理にも用いられる。南九州では煮物や焼き物などにし、味噌汁の具になることが多い。
なお、ヘチマの一部の株においてククルビタシンを非常に多く産生するものが混じって流通することがあり[10]、自家栽培したものなどを苦味を我慢して食べたことによる食中毒事例(おう吐や下痢等)もある[10]。そのため、ゴーヤーニガウリツルレイシ)に比べて苦味の強いものには注意する必要がある[10]
へちま水
に実が完熟した頃、地上30 - 60 cmほどの所で蔓(茎)を切り、根側の切り口をビン容器に差し込んで、口元を綿栓で塞いでしばらく置くと、根から吸い上げられた水がビン容器に溜まり、この液体のことを「へちま水」(へちますい)という[1][9]。根まわりに水を十分与えておくと、数日で500 - 2000 ccほどの液が採れる[1][9]
化粧水として用いるほか、民間薬としては飲み薬塗り薬として用いられる。含有成分は、ヘチマサポニン硝酸カリウムペクチンタンパク質分等である[1]。カリウムイオンによる緩和な皮膚軟化作用と、わずかな量のサポニンによる浄化作用があり、またカリウムのアルカリ性とサポニンにより去痰作用があるといわれる[1]正岡子規の句「痰一斗糸瓜の水も間に合わず」はこの咳止めの効能に関わるものである。
化粧水として保存するときは、煮沸して冷ましたヘチマ水500 ccに対し、グリセリン100 ccと日本薬局方アルコール100 - 300 ccを加えて濾過し、香料が適量加えられる[1][2][9]
飲み薬としては咳止めむくみ利尿に効くとされ、塗るとあせもひびあかぎれ、肌荒れ、にきび日焼け後の手当てにも効くとされる[9]。そのままでは防腐剤が入っていないため腐りやすいので煮沸濾過をして冷蔵庫にしまい、使う時だけ取りだすと長持ちする。民間療法では、痰切り、咳止めにヘチマ水600 ccほどを半量になるまでとろ火で煮詰め、食間に3回に分けて服用するか、ヘチマ水でうがいする用法が知られている[1]妊婦への服用は禁忌とされる[2]
タワシ
晩秋に茶色くなった果実を、水にさらして軟部組織腐敗させて除き、繊維だけにして、タワシを作る。果実の先端(雌しべのある方)を地面などに軽く叩きつけて、蓋のようになっている部分を開いて取り除いて水にさらす。他にも、完熟して乾燥した果実の皮を剥いて中身の種を取り出す方法のほか、煮て中身を溶かして作ったり、酵素剤を使って中身を溶かす方法で作ることができる。産地には、江戸時代から静岡県浜松市袋井市がある。
学習教材
1年で発芽開花受粉、結果、枯死し、雄花雌花によって他家受粉することから、日本では小学校理科教材として使用される。

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 田中孝治 1995, p. 110.
  2. ^ a b c 貝津好孝 1995, p. 169.
  3. ^ 田中孝治 1996, p. 110.
  4. ^ 稲垣栄洋 2010, p. 76.
  5. ^ 「食文化雑学」原語か考えるホントの語原 文芸社 2015
  6. ^ a b はままつ農業のここが肝。浜松市役所、2013年9月1日
  7. ^ a b 農産物の輸出増加『模範農村と人物』香坂昌孝 著 (求光閣書店, 1917)
  8. ^ 浜松市史 三 「浜松町農会 浜名郡農会」浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m 馬場篤 1996, p. 101.
  10. ^ a b c ゴーヤーより苦いヘチマやユウガオにご注意! (PDF)”. 沖縄県衛生環境研究所. 2013年5月16日閲覧。


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