プラント (ガンダムシリーズ) クライン派

プラント (ガンダムシリーズ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/28 01:24 UTC 版)

クライン派

元々、コーディネイター社会においてはその迫害の歴史から優生思想が発生していたが[56]シーゲル・クラインはコーディネイターの出生率低下によってその未来に疑問符を感じ[56]、将来的には交雑によってナチュラルへと回帰する路線を思案する[57][注 13]。また、クライン派は宇宙に存在し得る未知の遺伝子を入手し、出生率の低下を抑える思索もしていた[58][注 14]

こうしたシーゲルを筆頭とした派閥はプラント最高評議会において、地球連合との早期講和とナチュラルとコーディネイターの融和を目標に穏健路線をとるようになった。しかし大戦末期になるとパトリック・ザラへの政権交代により、議会における政策はザラ派寄りのものとなっていく[59]。これを受け、シーゲルはレジスタンス組織を結成[60]。シーゲルが暗殺された後は和平を願うラクス・クラインが父の人脈を利用し、一つの勢力を構築[61]。クライン派は軍艦エターナルを奪取して第3極の立場となり、地球連合とプラント間の紛争を武力により終息させようとする「ラクス・クラインの支持者」という意味あいが強くなる。

前大戦の終結後、これらクライン派は地球連合を含む各勢力からの非戦派とともに「ターミナル」や「ファクトリー」を結成し[60]、その活動を継続した[60]。アークエンジェルやエターナルへの補給や[38]情報提供も行っている[62]。また、プラント内においても旧クライン議長の支持派は残っているため[38]、プラントの高官やザフト技術者もクライン派に参加[63]。私的な活動者も含め機密情報や機体の横流し[46]、機体開発までを行うことで[63]彼らを支援している[注 15][注 16]

C.E.74年に二次大戦の停戦を迎えた後は、プラント側の代表であるルイーズ・ライトナーがオーブ連合首長国と講和。最高評議会の要請により、ラクス・クラインが帰還した[65][注 17]


注釈

  1. ^ ムルタ・アズラエルは、プラントの形状を揶揄して「あの忌々しい砂時計」と罵った。
  2. ^ アニメーション「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第2話においてはアビスガンダムの高出力ビームの砲火を耐えてみせたが、直後にカオスガンダムによるビーム砲火を受け、貫通している
  3. ^ ただし、ユニウスセブンの残骸には原子力発電設備も存在したため[6]、核エネルギーの利用も行っていたようである
  4. ^ これには食料を政治カードとし、プラントに対する優位性を維持しようとする理事国の思惑があった[8]。CE70年2月14日に起きたユニウスセブンへの攻撃もまた、自給能力を破壊し独立意識を奪う事を目的としていた[5]
  5. ^ こういったテロには、戦乱を目論むロゴスによる指示も存在したとされている[9]
  6. ^ その一方で、地球圏国家にあってプラント理事国でなかった国々は理事国との間に大きな経済格差が生じていたため[11]、大戦の際は大洋州連合のようにプラントへ味方する国家も出現した
  7. ^ ただし、プラントが正式に独立国家となったのはギルバート・デュランダルの議長就任後である[15]
  8. ^ 一方で、CE70年に議長を務めていたシーゲル・クラインがCE68年に議長選出されたとする資料も存在する[25][26]
  9. ^ 『機動戦士ガンダムSEED』本編においてザラ派の政権掌握時は、過激なナチュラル排斥が唱えられていたが、国内のナチュラルを排斥する行動は見られなかった。
  10. ^ 全ての登場人物の職業が明かされてはいないものの、アンドリュー・バルトフェルドの学者(広告心理学振動工学)、ニコル・アマルフィのピアニスト、イザーク・ジュールの最高評議会文官(下位)議員[32]、ミハイル・コーストの医師、シホ・ハーネンフースのエネルギー研究技術者などが判明している
  11. ^ 一方で、『機動戦士ガンダムSEED』放送時の雑誌紹介記事では「ラウ大尉」や[33]、「ミゲル・アイマン軍曹」[34]と記載したものもみられた。
  12. ^ 黄道同盟時代の軍服は「SEED DESTINY」においてラウ・ル・クルーゼが赤服を着用している姿が見られた[45]
  13. ^ 実娘であり当派閥の新たな領袖であるラクスが父親のこの考えをどの程度理解していたか不明だが、逃亡中に発した声明で「婚姻統制を行ってもコーディネイターに未来は無い」と言った趣旨の発言をしていた。
  14. ^ 『ガンダムSEED』シリーズにおいて設定を担当した下村敬冶は書籍記事において、この宇宙進出の為にクライン派が用意していた外宇宙航行手段こそがジェネシスであり、後に政権を奪取したザラ派の手によって軍事兵器として転用(改造作業はクライン派に内密で行われた)されたと語っている[58]
  15. ^ 『SEED DESTINY』の劇中ではエターナルの隠匿、支援組織の「ターミナル」や「ファクトリー」によるストライクフリーダムインフィニットジャスティスドムトルーパーなどモビルスーツの製造、ミネルバが地球軍から奪還したガイアの横流しを行っている。また、ヒルダ、マーズ、ヘルベルトの3人組のように、ラクスの唱える理念に賛同し、それを実現すべくパイロットとして加わる軍人も登場し、「ラクス様の為に!」を合言葉とする。
  16. ^ ただし、CE73年からのプラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルは穏健派に属しているが[64]、二次大戦においてラクス・クラインと対立している。
  17. ^ ラクスは講和の折にプラントとオーブの仲介役となった[66]

出典

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  70. ^ 後藤リウ『機動戦士ガンダムSEED 5 終わらない明日へ』角川書店、2004年2月1日初版発行、406-407頁。(ISBN 4-04-429105-5)
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