プラレール 製品

プラレール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 07:35 UTC 版)

製品

車両

車体の材質は主にABS樹脂ポリプロピレンなどの合成樹脂熱可塑性樹脂)であり、車軸や電気接点など一部に金属が用いられている。1車両あたりの全幅は約40 mm、全高は約50 mmほどである。これは日本の一般的な鉄道車両のおよそ 1/70 - 1/80 の大きさだが、その縮尺に対して、車体の全長をさらに縮めた造形がされているのが特徴である[注釈 4]。これにより、手に取りやすい大きさでありながら、小さな半径の曲線や急な坂を走行することが可能となっている。

車両は一部の例外[注釈 5] を除いて、2本の車軸を持つ4輪車である。車輪は単純な円盤形状であるが、レール側が溝状になっているため、脱線することなく走行する[注釈 6]。また車両の端部に装備された連結器によって、他の車両を連結し牽引することができる。基本的には、マグネット式の連結器だが、東武リバティパンダくろしおなどは、専用連結仕様になっている。以前には、スティックで2車両をつなぐ仕様もあった。

プラレールの車両は先頭車・中間車・後尾車の3両編成が基本である。このうち、動力で自走するのは主に先頭車であり、他の車両はこれに牽かれて走行する(一部、中間動力車がある)。

先頭車の内部には乾電池[注釈 7] を搭載するスペースと、モータースイッチギアなどの部品からなる動力装置があり、乾電池を所定の向きに搭載しスイッチを入れるとモーターが回転し、ギアを介して車輪が駆動される。スイッチには電流のオンオフだけでなくギアを移動させる機能も備わっており、スイッチを切ると手で車両を動かせる[注釈 8]。初期型(旧動力)は、スイッチが前面下部にあり、手転がしが出来ない。「おうふくプラレール」などのギミックがある車両も多く存在した。ボックスの素材は初期は金属製、後期はプラスチック製だった。

旧メカボックスの動力車(1987年〜)は、フック型のボディカバーで、電池交換を行いやすかった。しかし、ギアの音がうるさいという欠点がある。スイッチは、前面下部分から屋根中央あたりに変更されている。手転がしが可能になった。使用電池は、単2電池・または単3電池。

新メカボックスの動力車(2014年〜)は、電池の誤飲防止のためにねじ止め式になり、笛コンやマスコンシャーシに乗せ換えができる「のせかえシャーシ」となった。また、旧メカボックスの欠点であるギア音はかなり小さくなっている。さらに通勤電車などの、旧メカボックスでは1スピードだった車両も、大半が2スピードに改良されている。使用電池は、すべて単3電池に変更され、スイッチも屋根中央部から屋根後方部に変更されている。

中間車および後尾車においては、内部に何も搭載されていないのがほとんどだが、サウンド車やプラキッズ搭載車、ドア開閉車がある中間車や、連結機能や無電源発光がある後尾車もある。また、以前には、リモコン操作用の車両や、動力のついた中間動力車もあった。

車両は新幹線車両やJR・私鉄の特急型車両、通勤型車両、機関車・客車・貨車などの実在する車両を模したものがメインである。車種によっては鉄道会社の委託などによって特定の場所、イベントでしか販売されない限定品も存在する。このほか、「きかんしゃトーマス」「チャギントン」といった、鉄道車両をモチーフにしたキャラクターを再現したもの、オリジナルデザインの架空車両「プラレールハイパーシリーズ」など、数多くの製品が販売されている。

いずれも一定期間生産、販売されたあとはカタログ落ちし絶版となるが、塗装などのクオリティが向上されて特定のセットやイベント限定品として復刻販売される例もある。

レール

プラレールのレール部品は発売当初から基本的な設計は変わらず、過去のレール部品と現行のレール部品でもほぼ問題なく接続できる。一部の例外を除き、端面から見るとアルファベットの H を3つ並べたような、上下対称のリバーシブルな形状である(一部、リバーシブル不可の物もある)。

接続面は の形をしており、小さな子供でも苦労せずに接続できる工夫がされている。ただし例外として、Uターンレール専用の曲線レールの接続面は Ω 状の形を、イギリスで発売されている機関車トーマスシリーズの転車台専用直線レールの接続面は 状の形を、複線ターンアウトレールの接続面は ∩ U 状の形をしている。転車台と専用レールは一部のトイザらス限定セットにも含まれている。

基本となるレール部品は曲線レールと直線レールで、一部の例外を除きほぼすべてのレール、情景部品がこのレール部品を基本としている。ターンアウトレールがそのもっともたる例で、直線レールと曲線レールを合わせた形になっている。近年では、レバーを上げるだけで車両を止めることのできるレールや、自由に曲げることができるレール、自動的に切り換わるポイントなども登場している。

かつては、「1/2直線レール」や「1/4直線レール」の規格にも合わない半端な長さの「ジョイントレール[注釈 9]」が存在していたほか、曲線半径が現在の「複線外側曲線レール」よりも大きい「大曲線レール[注釈 10]」、ブロック橋脚を使う「ニュー坂レール」とは高さが合わない、レールと橋脚が一体となっている「大橋レール」などがあった。後にこれらのレール部品は改良され、ジョイントレールは1/4直線レールに、大橋レールはニュー坂レールに改良された。大曲線レールは発売終了となった。また、1960年代には急な勾配を持つ「橋レール」があったものの、初期の手転がし車両用として作られたレールのため、電動車は降りる方向のみしか通過することができなかった。また、レールの接続方向を変えるためのジョイント、凸型の部分を2つ繋げた鼓型のジョイント等も存在し、旧版の転車台(大型転車台)に付属していた。

レールの材質は主にポリプロピレンなどの軟質プラスチックを使用しており、子供が手荒く扱っても壊れにくいものとなっている。ただし例外として、「坂レール」や「坂曲線レール」、「まがレール」など一部に材質の異なるものがあり、これらは他のレールに比べ比較的割れやすい。

1980年代末以降に生産されているレールには車輪との接地面に細かいギザギザが入っているが、初期に発売されたレールにはギザギザが無く、ツルツルで車輪が空回りしたりすることがあった。ツルツルからザラザラを施した時期を経て現在のギザギザへと変わり、後輪のゴムとレールのギザギザを噛み合せることでしっかりと走らせることができる。

レールの色は青が基本であるが、ハローキティドリームトレインセットのピンク色など、一部セット品には他の色のレールも存在する。なお、かつてジャスコ限定で赤・緑・黄・白のレールが売られていたほか、プラレール博など各種イベントでスケルトンや各種カラーレールが売られている例や、2012年には、チャギントンシリーズの「ココとヴィーのカラフルまがレールセット」(まがレール)、「ブルースターのアクション時計台」(曲線レール)などがあり、緑色のエコ直線・曲線レールなど例外も少なくない。

情景部品

レール部品の規格を基本に、プラレールの世界にも実物と同様、踏切信号機車庫などの建造物を模倣した情景部品が存在する。車両の動きに合わせて遮断機が下り、音が鳴り、車両が止まるものもあり、プラレールの世界を彩っている。情景部品の多くは単品で発売されているが、車両基地高架駅などの一部の情景部品はセット売りのみの場合が多い。

トミカとのコラボレーションを考慮して、道路モジュールを組み合わせたセット商品も発売されている。特にプラロードは、プラレールと同様に乾電池で自走するモータートミカや道路部品、信号機などと組み合わせて遊べる商品であるが、同シリーズは2006年に展開を終了した。

車両のない大型情景セットも存在し、「日本全国アナウンスステーション」などがある。ステーション系大型情景部品は単体発売されることもあり、「おおきなドームステーション」、「きかんしゃトーマス・ナップフォードステーション」などのように、レールセットも併売される。その他、トイザらス限定など小売店が企画したセットもある。

かつては多彩な情景部品が発売され、歩道橋や回転広告、灯台付きトンネル、牧場、ブロック式の建物、モノレールなどが発売されていた。一部の鉄橋やトンネルには、スーパーレールの製品をプラレール用に流用したものが存在した。

自動車

過去にはプラレールと互換性を持つ自動車もセット品や単品として存在していた。

ハイウェーセット
初めて青いレールが使われた商品。ミニカーは木製。床とロード(レール)を繋ぐためのスロープロードが附属している。
プラ電動ハイウェイバス
プラレールの車輌と同じ造りで造られたバス。青いレールの上を走らせて遊ぶ。

動力シャーシは同時期にトミーから発売されていた「電動プラ汽車セット」の物と同じものが使用されている。

ハイウェイ
1970年代にプラレールのセット商品として展開された商品。初めて専用のロード部品が用意された。「プラハイウェイ」の名前で単体販売もされた。ミニカーの精巧さは2000年代の「プラロード」に類似する。初めに販売された「全自動ふみきりセット」はハイウェイの名を冠していない。
プラロード(1980年代)
1984年から販売を開始。B/Oトミカ販売以前に展開されていた商品(これ以降では「旧プラロード」と表記する)。チョロQに近い大きさの電動ミニカーが専用の道路部品を自動走行する構成となっており、単品販売もされていた。
B/Oトミカ→モータートミカ
1993年にトミカブランドから、旧プラロードよりもリアルなスタイルの電動ミニカー「B/Oトミカ」が発売された。1997年に「モータートミカ」に名称変更。情景ロード部品にはトミカタウンと繋げられる凹凸が用意されており、連繋が考慮されていた。
プラロード(2000年代)
B/Oトミカ(モータートミカ)が絶版となった後の2004年、プラレールブランドの「プラロード」として再度商品展開された(これ以降では「新プラロード」と表記する)。B/Oトミカと新プラロードの道路部品は基本的に互換性がある。大きな変更点は橋脚がプラレール対応のブロックに変更されたことで、プラレールと混ぜて遊ぶことがより容易になった。なおこの変更により、B/Oトミカの坂道の部品や橋脚などの部品は混ぜて使用できない。同シリーズは2006年以降に完全絶版となった。これらのブランドはいずれも動力は単五電池を使用していた。
単品販売もされた。その時の商品を以下に掲載する。
  • D-01 直線どうろ
  • D-02 1/2直線どうろ
  • D-03 曲線どうろ
  • D-04 坂どうろ
  • D-05 どうろ橋脚
長さはプラレールと同じである。このほかに1/4直線どうろなどがあった。また、B/Oトミカもしくは新プラロードと、プラレールが一緒に遊べるセットも発売された。
なお、新プラロード以前は通常のプラレールの線路を道路として走る物などが試みられており、「はじめてプラレール」などが例であったが、こちらも現在は絶版、または商品展開をしていない。
トミカタウン
2008年にトミカタウンの一部の部品の寸法が変更されたり、一緒に遊べる情景レールが販売されるなど、プラレールとの連繋が強化された。
トミカシステム
2015年からトミカブランドより販売されている製品。橋脚の高さがプラレールと同じで、繋ぎ目も互換性がある。

デカプラレールタウン

実在の列車・車両などをモチーフにしながら、実車では有り得ない巨大な縮尺で作られたモデル。車体を展開させてレールを連結し、通常サイズのプラレールを内部に引き込む「ステーション」へと変形する。

「デカプラレールタウン」と銘打ったブランド名で発売されたのは2008年発売の「N700系新幹線ステーション」からであるが、その基本構造は1994年発売の「未来特急のぞみ号」でほぼ完成している。

それぞれにも成型色・塗装違いのバージョンが存在する商品もある。

プラキッズ

プラレールの「人形あそび」とトミカタウンの人形を併合し再構成して双方同じデザインに統一した、プラレールやトミカと一緒に遊ぶことのできる樹脂製の人形。

「プラキッズ駅セット」、「プラキッズふみきりセット」から登場。トミカにおいても、マグナムレスキューシリーズから採用された。基本的な形は変わらないものの、細かなディティールは絶えず変化しており、僅かずつ進化している。

頭、腕、足の3箇所が可動する。腕と足は左右繋がっており、別々には動かせない。ロングスカートや着物姿、手の平が下向き、片手または両手に工具を持っているなど、使い方が限定されるデザインの人形も多い。遊び方は、駅構内などに立たせたり、対応車両に乗せたりといったものがある。

プラキッズは基本的にセットに附属する形で売られており、単品での販売はあまり見られない。傾向としては「プラキッズ」と銘打った情景部品や車両単体(限定販売を含む)、「いっぱいつなごう」系統の車両セットに同梱される場合が多い。また、実在する鉄道や駅の販促用として製作されたり、ゲームセンターのプライズ品等のレアなデザインのプラキッズも存在する。

他の玩具に比べて、女性型プラキッズ(新幹線パーサーや女性客など)が比較的多くリリースされているのは、プラレール「人形あそび」シリーズのコンセプトであった「人形で遊ぶ女児ユーザーを取り込む事」を継承しているためである。

トミカわいわいDVDでは実際に売ってない撮影用のオリジナルプラキッズが存在するが、当時の限定版にはレギュラープラキッズの「タットンくん」や「コウジくん」が当時販売した。

プラキッズ以前の人形

プラレールファミリー
単品販売の他、セットへの附属もされた。人形対応の車輌や情景レールが販売された。
プラレールタウン
建物と人形のセット商品。プラレールファミリーからの変更点は、手を動かせるようになったこと。
人形あそび
両手両足を別々に動かせる。人形対応の車輌や情景レール、デカプラレールタウンが販売された。

注釈

  1. ^ いっぱいつなごう!セット等。
  2. ^ この、「3両編成の列車」という基本コンセプトは、同社の鉄道模型ブランドである「TOMIX」の基本セットの車両数でも一部用いられているが、TOMIXが3両の基本セットを始めたのは1990年代末になってからで、このスタイルを確立させたのはプラレールのほうが先行している。
  3. ^ 現在は廃盤となっているが、ファンの中ではタイにあるプラレール製造工場が台風による洪水によって被災、型やデータがダメになったため廃盤になったと言われている。
  4. ^ このような造形の鉄道模型車両をショーティーと呼ぶ。
  5. ^ 蒸気機関車モノレール、連接式の路面電車など。
  6. ^ 実際の鉄道車両はこれとは逆に、車輪に設けた傾斜と出っ張り(フランジ)で脱線を防ぐ。車輪を参照。
  7. ^ 多くは単3乾電池1本だが、単2乾電池を1本使用するものもある。
  8. ^ 「手ころがし」と呼ばれる。
  9. ^ 長さはレール幅と同じ。
  10. ^ 曲線半径は直線レール1.5本分。Y字レールの外側曲線として使用する。

出典

  1. ^ 「プラレールの40年」『プラレールのすべて』1999年5月、 60頁、 ISBN 4873661811
  2. ^ 『プラレールのすべて』P61。
  3. ^ 『プラレールのすべて』P63。
  4. ^ a b c d “プラレール 訓練オーライ”. 東京新聞 (中日新聞東京本社): p. 32. (2012年6月13日) 
  5. ^ 同年中に単品の一部を除いて2代目への変更が完了。この際、屋根が塗り分けられるなどの仕様変更が発生している。
  6. ^ 初代→2代目とは異なり、段階的に移行している。
  7. ^ 松倉佑輔、平地修 (2015年4月7日). “新商標:音や色の出願、1週間で500件”. 毎日新聞. 2015年4月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2017年3月25日閲覧。
  8. ^ 徹底解剖|基地に変形!! 超ビッグドクターイエローセット”. TAKARATOMY (2018年9月10日). 2018年10月5日閲覧。
  9. ^ 変形ドデカシンカンセンのぞみ|徹底解剖”. TAKARATOMY (2021年6月30日). 2021年9月2日閲覧。
  10. ^ 新技術採用!プラレールきかんしゃトーマス「蒸気がシュッシュッ!トーマスセット」3月30日(木)新発売のお知らせ (PDF)”. TAKARATOMY (2017年2月9日). 2017年2月9日閲覧。
  11. ^ -「ニチイチェーンよいこシリーズ」ってなんだ!?-D51きゅうこうセット”. 2014年1月3日閲覧。
  12. ^ a b プラレール「都営新宿線10-300形(4次車)」、「東京さくらトラム(都電荒川線)9000形(9001号車)」を販売します!”. 東京都交通局 (2020年3月31日). 2020年4月25日閲覧。
  13. ^ プラレール「都営浅草線5300形」を販売します!”. 東京都交通局 (2019年5月14日). 2020年4月25日閲覧。
  14. ^ プラレール「都営浅草線5500形」を販売します!”. 東京都交通局 (2019年4月1日). 2020年4月25日閲覧。
  15. ^ (繁体字中国語)凱蒂迷哭哭!台鐵Hello Kitty彩繪列車 明年2月前卸妝”. 自由時報 (2018年8月9日). 2019年8月15日閲覧。
  16. ^ (繁体字中国語)首登場!桃園機場捷運100%打造模型車軌道”. EBC 東森電視 (2018年12月25日). 2019年8月15日閲覧。
  17. ^ タカラトミー. “プラレール 商品ラインナップ レールセット・大型情景”. プラレール公式ウェブサイト. 2018年1月15日閲覧。





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