ブナ 人間との関係

ブナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 03:01 UTC 版)

人間との関係

木材

ブナの木は非常に重く川を流して搬出することが困難なことから、商取引には向かない資材だった[13]。その上、腐りやすい、加工後に曲がって狂いやすいという性質があり、20世紀の後半まで用材としては好まれなかったが、のほか、下等品のための需要はあった。鉄道枕木は主に硬く腐朽しにくいナラ材が用いられてきたが、第二次世界大戦後の資材不足の折、1951年から防腐剤の注入を条件に用いられるようになった経緯もある[14]。日本では平安時代後期から鎌倉室町時代にかけては、上質のケヤキにかわるものとして、漆器の椀・皿の普及品の材料として欠かせないものであった[15]。キノコ栽培の原木にも利用されている[3]

ブナではしばしば高い位置から主幹が株立ちするものが見られる。これは積雪時に伐採した切り株から萌芽更新したもので「あがりこ」などと呼ばれる。

ブナ材は他の資材に比べ重量に対する引っ張り強度に優れた特性があり、20世紀には薬品処理と合板の接着・加工技術の向上によって需要が増えている[13]。日本ではブナの伐採後にスギが植えられてブナ林が縮小した。ただ、曲げに適しているため、家具の脚に好まれる。また円筒形に曲げやすいことから、太鼓類の胴としても利用される。紙パルプ家具[3](主に脚物家具)、スキー板、ベニヤ材、玩具材、楽器の鍵盤、ブラシなどに用いられている。

国指定文化財

日本では以下が、天然記念物として国の文化財の指定を受けている[16]

市町村の木に指定している自治体

日本の温帯林を代表する樹木で[3]、以下の市町村の木に指定されている。


  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Fagus crenata Blume” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2013年11月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 林 (2011)、133-135頁
  3. ^ a b c d e f g h i j 菱山 (2011)、58-59頁
  4. ^ しばしば登場する種小名の意味
  5. ^ 苅住昇「ブナ(シロブナ)」『最新 樹木根系図説 各論』p296-p297 誠文堂 2010年
  6. ^ 大関義男・渡辺成雄・庭野昭二 (1984) 新潟県下の豪雪地帯における5樹種の育成比較. 雪氷46(1), p.27-29. doi:10.5331/seppyo.46.27
  7. ^ 酒井昭 (1977) 植物の積雪に対する適応. 低温科学生物編34, p.47-78. hdl:2115/17828
  8. ^ 四手井綱英 (1956) 裏日本の亞高山地帯の一部に針葉樹林帯の欠除する原因についての一つの考えかた. 日本林学会誌38(9), p.356-358. doi:10.11519/jjfs1953.38.9_356
  9. ^ 石沢進 (1985) 植物の分布と積雪―新潟県およびその周辺地域について―. 芝草研究14(1), p.10-23. doi:10.11275/turfgrass1972.14.10
  10. ^ 中静透 (2003) 冷温帯林の背腹性と中間温帯論. 植生史研究11(2), p.39-43. doi:10.34596/hisbot.11.2_39
  11. ^ 全国ブナ林フォーラム開催のお知らせと参加者の募集について只見町(2019年3月13日閲覧)。
  12. ^ 加藤真「虫こぶの話」(『週刊朝日百科植物の世界』62、1995年6月25日、朝日新聞社)、6の63頁。
  13. ^ a b c ヨアヒム・ラートカウ『木材と文明:ヨーロッパは木材の文明だった。』山縣光晶訳 築地書館 2013 ISBN 9784806714699 pp.42-44.
  14. ^ 「ブナ材が枕木に 防腐剤の注入で十年はもつ」『日本経済新聞』昭和25年12月8日
  15. ^ 四柳嘉章『漆の文化史』(岩波書店、2009年、ISBN 978-4-00-431223-9)120頁。
  16. ^ 国指定文化財等データベース”. 文化庁. 2013年11月11日閲覧。


「ブナ」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ブナ」の関連用語



3
100% |||||

4
100% |||||

5
100% |||||

6
100% |||||

7
100% |||||


9
98% |||||

10
98% |||||

ブナのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ブナのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのブナ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2022 GRAS Group, Inc.RSS