フライドポテト フライドポテトの概要

フライドポテト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/10 14:28 UTC 版)

フライドポテト
別名 チップス、フィンガー・チップス、フリッツ、揚ポテト、ホットチップス、ステーキフリッツ、ポテトウェッジ、ウェッジ
フルコース おかず軽食、稀にメインディッシュ
発祥地 ベルギーフランス[1](異説あり)
主な材料
その他の情報 多くの場合、をかけたり、ケチャップマヨネーズバーベキューソースなどを添える。
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概説

一般に発祥地と見なされているベルギーでは国民食となっている[2]。ベルギーでは国をあげて自国のフリッツ(フライドポテト)をUNESCO世界文化遺産登録に申請するほど、ベルギーの日常生活に根付いている食べ物である[3]。ベルギーでは年間350万トンのジャガイモがフライドポテト、マッシュポテト、フレークなどに加工されており、家庭でのフライドポテトなどのジャガイモの加工品の消費量は年間6~7キログラムにのぼる[4]。また、ベルギーは世界有数のジャガイモ輸出国、特にフライドポテトの原料となる冷凍ジャガイモについては世界最大の輸出国で約170カ国に冷凍ばれいしょを輸出しており、調製・保存処理済の加工ジャガイモもオランダドイツフランスイギリスなどに輸出している[4]

世界各国のスーパーの冷凍食品コーナーにはベルギー産やアメリカ産などのフライドポテトが並んでいる。また、ファーストフードチェーンの世界展開とあわせて、フライドポテトは世界中で親しまれるようになっている。

フライドポテトを好む人は各国で増えており、頻繁に食べられるようになっている。しかしながら、栄養学的に言うと脂質と糖質の割合ばかりが高くて健康にはあまり良くなく、「ジャンクフード」に分類されている。またアクリルアミドを含んでおり、発がん性との関連が強く疑われるデータもある。

発祥

発祥の地に関して広く伝わる説は、ベルギー南部のフランス語圏にある都市・ナミュールが起源とする説である[2][5]。このナミュール起源説にも諸説あるが、最も有力とされる説はナミュールにはムーズ川が流れていて日常的に川魚が食べられていたが、1680年の冬は特に厳しく川が凍結して魚が獲れなかったためジャガイモを揚げて飢えをしのいだという[2]

ナミュール起源説に対しては、ナミュールでジャガイモが広まったのは1735年以降で、仮に1680年当時にジャガイモが存在していたとしても、バター動物性油脂植物性油脂が貴重品だったため揚げる調理法をとることは困難だったとする反論がある[2]

一方、2018年8月1日にはフランスの新聞『フィガロ』が19世紀初頭のパリでフリットが登場したと唱える研究家のインタビューを掲載し、論争になっている[6]。パリ起源説によるとポンヌフの橋のたもとにあった屋台が起源であるとしている[2]。この説はアメリカのFrench Friesという呼称にピタリと符合する。

フライドポテトの起源に関しては諸説あるが、ジャガイモを油で揚げる料理法を初めて書物として出版したのはベルギーとされている[2]。ベルギーのブルッヘ(ブルージュ)にはフリッツ博物館英語版があるほか、ブリュッセルにも博物館がある[2]

名称

ベルギーではフリッツ(Frietjes)と呼ばれる[1]。このほかベルギーではベルジャンフライ(Belgian Fries)と呼ばれることもある[2]

フランス(カナダのフランス語英語版圏など含む)では、日常的には単にフリットフランス語: frite)と呼ばれ[1]、学問的表現としてはポム・(ド・テール・)フリット(フランス語: pommes [de terre] frites)がある。

アメリカ英語フレンチフライズ(French fries)[1]または、フレンチフライドポテイトウズ(French-fried potatoes)と呼ばれる[注 1]。フレンチフライと呼ばれるのは第一次世界大戦中に米国の兵士がベルギーのフランス語圏で現地の食べ物として本国に伝えたためである[2]イギリス英語ではチップス(chips)と呼ばれる[1]オランダでは、一度粉末にしたジャガイモを成形して揚げたものをラスパタト(Raspatat)と呼ぶ。


注釈

  1. ^ なお、イラク戦争の折に、アメリカ合衆国の好戦的な姿勢に批判的なフランスへの抗議と皮肉の意を込めて、アメリカ合衆国議会の食堂では、フレンチフライをフリーダムフライ自由のフライ)と一時的に呼び変えていた。

出典

  1. ^ a b c d e f g フレンチフライとフライドポテトの違いは?”. delishkitchen (2021年11月4日). 2022年5月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i ベルギーの国民食・フライドポテトがフレンチフライと呼ばれるわけ”. BELPLUS (2020年8月14日). 2023年6月19日閲覧。
  3. ^ 世界で一番フライドポテトを愛する国の、知られざるポテトの話
  4. ^ a b c ベルギーのばれいしょの生産および輸出動向”. 独立行政法人 農畜産業振興機構 (2019年2月). 2023年6月19日閲覧。
  5. ^ HOW-TO ベルギー人と仲良くなる10の心得 外資系転職求人情報 Ecentral 英語を活かすグローバル企業で働くための求人求職サイト Ecentral Career Center
  6. ^ 「フライドポテト発祥バトル ベルギーvsフランス」『読売新聞』朝刊2018年8月26日(国際面)。
  7. ^ a b c d e f 週末レシピ フライドポテト、切り方いろいろ味変わる”. NIKKEI STYLE (2018年3月25日). 2023年6月19日閲覧。
  8. ^ a b c d e f 「最強のフライドポテト」めぐり大論争 一番人気の形はズバリ...どれだ?”. J-CASTニュース (2018年2月20日). 2023年6月19日閲覧。
  9. ^ 10 Things You Didn't Know About Belgian Fries, "The importance of condiments"の節。
  10. ^ Rombauer, Irma S.; Becker, Marion Rombauer; Becker, Ethan; Maria Guarnaschelli (1997). Joy of Cooking. Simon and Schuster. p. 1113. ISBN 9780684818702.
  11. ^ a b c 〈凍菜マンスリー〉中核のポテトは北米産に特化、18年度は欧州干ばつで需給変動に注視/シンプロット・ジャパン”. 食品産業新聞社ニュースWEB (2018年10月22日). 2023年5月27日閲覧。
  12. ^ 世界のポテト料理情報サイト「ポテトエアラインズ」が飲食業界のプロが熱く語る「ポテトーク」連載開始”. www.atpress.ne.jp (2016年10月19日). 2023年5月27日閲覧。
  13. ^ アングル:消えた冷凍ポテト、活用されない米国の余剰ジャガイモ」『Reuters』、2020年5月1日。2023年5月27日閲覧。
  14. ^ 日本食品標準成分表2010』
  15. ^ 原料に関する事実(ingredients facts list)
  16. ^ 加工食品中アクリルアミドに関するQ&A(厚生労働省)
  17. ^ 食品中のアクリルアミドに関する情報(農林水産省)
  18. ^ Hogervorst, J. G., Schouten, L.J., Konings, E.J., Goldbohm, R.A., van den Brandt, P.A., A Prospective Study of Dietary Acrylamide Intake and the Risk of Endometrial, Ovarian, and Breast Cancer., Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention. 16, 2304-2313 (2007)


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