フォーミュラ計画 F90シリーズ

フォーミュラ計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/04 17:05 UTC 版)

F90シリーズ

F90シリーズでは高性能試作機の研究が行われていた。上腕太腿脹脛(ふくらはぎ)や(すね)などが曲線ラインで構成された機体形状の特徴はおおむねF90、F90II、F90IIIY、F91に見られる。またF90やF91は青いカメラアイの特徴を持つ。

F89

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場。サナリィが小型モビルスーツであるF90を開発する前段階として建造した実証実験機。機体コードのF89は、完成機のコードネームがF90に決定した事でサナリィ内で付けられた社内コードであり、後にフォーミュラ計画で連邦によって割り振られたF8ナンバーとは別系統となる。

サナリィでも小型モビルスーツをいきなり開発するのは技術的な観点からハードルが高く、まずは宇宙世紀110年代の技術で18メートル級の機体を制作する必要があった。また、同時に18メートル級の機体の最高性能を目指して開発されており、F90では小型化の際に実装を諦めた機能や性能があるため、総合的な性能はF90以上F91以下とされている。データ採取用に2機が制作され、模擬戦闘を繰り返して収集したデータを基にダウンサイジングすることでF90が生み出された。機体カラーリングは青と赤の二種類。頭部アンテナも遠方からの目視確認を目的に曲線状と直線状の二種類が用意されている。

補給パーツは初期に6機分が製造され、F90完成直前に追加で4機分のパーツが製造されている。フレームそのものは新規に設計されているが、消耗の激しい消耗部品はアナハイム製のパーツを転用可能。F90のバックパック換装機構はこの段階で組み込まれており、遠距離攻撃型パックと高機動型パックの2種類が試作されている。遠距離攻撃型パックは後のヴェスバーの原型となったビーム・キャノンを搭載しているが、試作品の更に試作品という事もあり3発撃てば機体が機能を停止してしまう欠陥品である。

製造された2機の内の1機がフランク・オズにより「アンカー」の基礎フレームに流用された。宇宙戦国時代後期の技術力が低下した時代に作られたため複数の機体や重機等のパーツが組み込まれており、破損したパーツをありあわせの部品で修理を重ねているため原型の面影はほとんど無い。もう1機は原型を留めたままオズが保有しており、ルナ2で彼の娘であるジャン・ドーヴァンが搭乗した。

デザインは大河原邦男。月刊ガンダムエース2018年8月号には、大河原邦男が描き下ろした機体イラストの腰から上の部分が掲載されている[27]

ガンダムF90シリーズ

ガンダムF91

ガンダムF91(エフきゅうじゅういち:フォーミュラナインティワン、FORMULA 91: FORMULA NINETY ONE)は、映画『機動戦士ガンダムF91』、ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場する地球連邦軍の試作MSである。

諸元
ガンダムF91
GUNDAM FORMULA 91
型式番号 F91 (F-91)
所属 地球連邦軍
建造 サナリィ
生産形態 試作機
頭頂高 15.2m
本体重量 7.8t
全備重量 19.9t
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材
出力 4,250kW
推力 15,530kg×4
4,380kg×6(総推力88,400kg
武装 バルカン砲×2
メガマシンキャノン×2
ヴェスバー×2
ビームシールド×1 (1)
予備ビームシールド×1 (1)
ビームサーベル×2
ビームライフル
ビームランチャー
(デナン・ゲー用ビーム・ライフル)
搭乗者 シーブック・アノー
ベルフ・スクレット
その他 アポジモーター×51 (8)

地球連邦軍のMS小型化要請に伴い、サナリィによって開発されたF9型の0号機「F90」は、性能面では良好ではあったものの主力MSとして見た場合は不都合な点が多かったことと、実績のないサナリィの機体であったことから量産化には尚早と判断された。その後、ビームシールドやヴェスバーといった新兵器を実装した「F90Vタイプ」が作られ、「F90Nタイプ」をベースに本来の次期主力機たるF9型1号機「F91」が設計される運びとなった[17][注 3]

F90Vタイプの試験運用結果を経て開発[30][31]。ハードウエア的には宇宙世紀0116年7月にはほぼ完成し[21]、宇宙世紀0121年2月[21]から0122年にかけて戦艦エイブラムで運用テストが行われたものの、バイオコンピューターの調整が難航したためこの時点では未完成であった。同年12月にはフロンティアサイドのサナリィ施設に陣を移し開発が継続されていた[21]。F91はF90以降に連邦軍が研究してきた、小型MSの集大成的な機体である[32]。普遍的な高性能機として開発されたへビーガン、Gキャノン、F90とは異なり、その時点での限界性能を達成するというコンセプトを有しており、モードを切り替える事によって並のパイロットでは制御に窮するほどの高性能を発揮する事が可能である。これはかつてニュータイプと呼ばれたような者でしか最大性能を発揮できないポテンシャルを有した超高性能機体である事を意味する[33]

「ガンダム」の名は、(頭部デザインが似ているという事で)過去の機体にあやかって、スペース・アーク艦長代理レアリー・エドベリが命名したもの[34]。正式な名称はF90と同様、型式番号そのままの呼び名「F91」であり[35][注 4]、シーブックは出撃時に「F91ガンダム」と呼称している。前モデルであるF90が意図的にRX-78 ガンダムに似せられたのに対し、本機は頭部と色以外にガンダムの特徴は薄くなっている。これはF90と違い、機能・性能を優先してデザインされた結果である[要出典]

機体構造
胸部
MS小型化計画に伴い、各種機器の配置・設備・コクピット等そのレイアウトは従来式から改められた。コクピットハッチは胸部に設置。上面はガンダリウム合金によって覆われている。胸部前面は正面からの攻撃に対し脆弱な印象を与えるが、機体そのものの機動性によって被弾率を低減するため、運用上の問題はない[37]。胸部から腹部にかけてのフロントグリルヒートシンクであり、出力時には発光現象を起こす[38]
コクピット
球形のコクピッドポッドを採用。MSの小型化に伴いこのポッド自体も小型化しているが、強度はより向上している。操縦席はリニアシートであり、ある程度の加速Gや衝撃を緩和。操縦桿はアームレイカー式がパイロットのコンディションによって支障が出るケースがあったことから、従来のレバー式を採用した[37]。また、リニアシートにはバイオセンサーを導入[37][注 5]。パイロットの意思や感情をピックアップし、追従性や反応速度の向上をもたらしている。また、このバイオセンサーは頭部のバイオコンピューターとリンクしており、機体の最大稼働フェイズの判定を行っている[37]
頭部
2門のバルカン砲、バイオコンピューターを搭載。メインカメラはハイブリッドデュアルセンサーとなっており、高精度の射撃・索敵を可能としている[37]。バイオコンピューターの最大稼働の折には、フェイスガード部が展開しダクトが露出、冷却用触媒の排出を行う[37]
ジェネレーター
背部に突き出した形で搭載されており、その周囲にはメインスラスターやヴェスバーの部材が取り付けられている。躯体の軽量化やジェネレーターの高性能化が進んだため、F91はビームシールドやジェネレーターを稼働させる余力が生まれた[39][注 6]。動力には小型の新世代MSに採用された新型熱核反応炉を採用。Iフィールドによってヘリウム3や重水素を縮退寸前まで圧縮・貯蔵し、炉心で反応させる方式を取り、これにより燃料搭載スペースが縮小されたほか、小さな炉心で大エネルギーを発生させる事が可能となった。一方で、反応炉のシステムが破壊された場合、縮退された燃料が核爆発を起こすリスクも孕んでいる[41]
サイコフレーム
サイコミュのサブ増幅器が操縦席の背部に取り付けられており、コクピットの周囲に使われたサイコフレームが主増幅器として搭載されているとした資料[42][43]、F91はサイコミュとサイコフレームを搭載しているとした資料もみられる[44][45]。その一方で、後続の媒体ではこれに該当しないものも見られる[注 7]
バイオコンピューター
生物細胞の活動を模したコンピューターと、有機材料の性質を併せ持つコンピューター双方の性質を併せ持つ。MSではF91において初めて採用された[43][注 8]。本来は兵器への搭載を前提とした技術ではなく、操縦者に負担をかけないサイコミュデバイスの雛形として開発されていた[49][50][注 9]ニューロン系の構造を有しており、マルチプル・コンストラクション・アーマーやフェイルセイフ機構で複雑に構成された機体を統括するのに最も適していると判断され、搭載が決定した[52]
光学カメラや触感、温度の各種センサーなど機体が得た情報をパイロットの脳に直接伝え、パイロットの思考を機体に反映させる[53]。サイコミュが人間の脳に干渉する際の作用を利用しており、その繋がりによって操縦せずとも機械を作動する事が可能であるが、その一方で、マニュアル操縦が行われるとそちらを優先する[54]。また、ユニットの素子構造が人間の脳に近似しているため、パイロットの記憶や感情の領域にまで踏み込んで各種の判断を行う[53][55][注 10][注 11]
そしてバイオコンピューターのもう1つの役割は、パイロットの技量を分析し、機体のリミッターをコントロールする事である[53]。これは機体の限界性能が常人にコントロールできるものではない為、パイロットを保護する目的で設置されている。バイオコンピューターがバイオセンサーを介してパイロットが最大稼働に対応できると判断すれば、機体のリミッター解除を行う。従来のサイコミュとの併用の効果は前例がない為、未知数とされている[43]。F91は、このバイオコンピュータのための冷却用触媒が機体各所に添加されており、最大稼働の際は機体各部からそれを放出する[37][注 12]
バイオセンサー
F91には通常の運用にあたってリミッターが採用されており、その解除はリニアシートに搭載されたバイオセンサーを介してバイオ・コンピューターが判断する[37]。劇中では二度目の出撃でシーブックがバイオセンサーと自身のバイオリズムが合っていることを機体内で確認、それが母の調整によるものであろう事を推測している。
マルチプル・コンストラクション・アーマー
かつてのサイコフレームの生成技術の応用により、構造材にコンピューターチップ以外の電子回路も鋳込んだマルチプル・コンストラクション・アーマー (MCA) 構造と呼ばれる新技術が採用されている[52][41]。電子機器などの制約により、モノコックやムーバブルフレームによる小型高性能化は不可能だったが、MCAの採用によりそれが可能になった[52]。また損傷や故障も想定してブロックごとにフェイルセイフシステムが織り込まれている為、他のブロックで補い一部の故障で作動不能になる事はない[52]
肩部
バイオコンピューターを冷却するためのスタビライザーが格納されている。これは大気圏内においては安定翼としても機能する[37]
マイクロハニカム技術による構造材
前身のF90で採用されたヤシマ重工のマイクロハニカム技術を引き続き導入している[57][注 13]
スラスター
機体各部の計51ヶ所にアポジモーターが存在[58]。背部にはスラスターコンポジットを有し、高い機動力を誇る[38][注 14]
最大稼動モード
「現時点での限界性能の達成」を目指して建造されたF91だが、カタログスペックと言われるジェネレーターの総出力や総推力は、同年代のクロスボーン・バンガードのハイスペックMSと同程度である。これは本機の限界性能が常人には扱えない為、リミッターを設置されている為である[60][61]。しかしパイロットが適正であるとバイオ・コンピューターが判断し、リミッターを解除した最大稼動モードに移行する[61]事で、U.C.0120年代のMSの限界性能を達成する。最大稼働時は機体表面がおびただしい熱を帯びる為に機体の冷却が追い付かなくなり[62]、MEPEで機体各部を強制冷却する。
MEPE
F91の最大稼働時に作動するもので、フェイスガードの展開とともに導入された排熱機構。MCA構造の副産物であり、装甲表面のビームコーティングに近似する特殊な加工材(主な材料は金属粒子)を剥離させ、機体の強制冷却を行う[49]。この「MEPE」(金属剥離効果=Metal Peel-off effect )によって剥離した金属片は機動慣性方向に機体の輪郭とある程度の質量をもった残像を発生させる。これは金属片によるレーダーのかく乱のみならずパイロットの肉眼も欺瞞するもので、同時代のMSやMAにおいてはコンピューターグラフィックスによってモニター画面を作っていたことから、より一層錯覚に陥りやすいものとなった[49][注 15][注 16]
武装
ヴェスバー
V.S.B.R.(Variable Speed Beam Rifle[63]=可変速ビーム・ライフル[39])。F91の両脇から背面に掛けて備えられているレールに一門ずつ懸架されている稼働砲。高速で貫通力の高いビームから、低速で威力を重視したビームまでを状況に応じて撃ち分けることができ、戦艦の主砲クラスの威力を発揮する[37]。F91のヴェスバーはジェネレーターに直結する形で配置されており、ビームライフルと同等の大きさながら威力と稼働時間の向上に成功している[37][注 17]。また、懸架時はAMBAC作動肢として機能する[64][33]。その一方で、発砲時はAMBAC機能を失うため、機体そのものが肩部スタビライザーと脚部ストレートバーニアを展開し、準最大稼働状態をとる[37]。また、新開発された大容量のコンデンサーにより本体から分離した状態でも数発は発砲可能である[65]。なお、ヴェスバーを本体から分離した場合のみ、バックパックのサイド面スラスターが使用可能となる[66]とする資料がある一方、外側に約30度傾けて取り付けられているので、バーニアの噴射炎を浴びることはないとした資料もみられる[63][64]。『機動戦士ガンダムF91』アニメーション作中ではビギナ・ギナとの交戦時に右舷部のヴェスバーを直接トリガーを引かず発砲したほか、銃身がブレる場面も見られた。また、フロンティアI脱出時には四方八方から迫る無人殺戮兵器バグに対処する為、背面に懸架したまま6発続けて発砲している。
マウントレールには他の武装を換装可能としており、ウェポンシステムも用意されていた[40]
ビームサーベル
左腰内部に2基収納されている。宇宙世紀0090年代の「シャアの反乱」時におけるアイドリング・リミッターは廃止され、逆にビーム刃形成持続時間が向上している[67]。ビーム生成をある程度任意でコントロールする事が可能であり、間欠式ビーム生成機能や高出力稼働に対応したエミッターを内蔵する[68]。ビームを細く絞る事でエネルギー消費を抑えつつ従来型以上の出力を発揮し、軽量化と高効率化によって高速回転させて防御壁として使用する事も可能となった[41]。背部ジェネレーターやスラスターによって装着位置は従来の連邦軍製MSのようなバックパックとは異なり、腰部となった。結果的には取り回しの面で背部装備の方式よりも有利な面が確認されている[33]
また刀身を通常の倍以上に形成が可能で、無人兵器バグとの交戦の際に手首を高速回転させることで一度に多数を破壊している。
ビームライフル
F91用のビーム・ライフル。15m級のMS用のバランスで構成されており、出力の微調整が可能なため通常の長射程ビームのほか、ビームマシンガンのような速射も可能[68][注 18]。また、同時期の連邦製ビームライフルがプルバレル式の廉価型が主流であったのに対し、F91のものはサブセンサーを備え安定した照準精度を確保したモデルとなっている[37]
ビームランチャー
威力が高いビーム兵器。砲身後部にEパックを配する。背面腰部にあるマウントラックにて携行できる。ビーム・ライフルと同原理のビームをパルス状に圧縮して発射するもので、威力に優れる。F91の正式なオプション兵装である[69][注 19]
バルカン砲
頭部両側に一門ずつ、二門設置されている機銃。牽制や威嚇を想定した装備[68]
メガマシンキャノン
本機の胸部両側に一門ずつ、計二門設置されている。既存連邦軍製バルカンよりも強力で、接近戦で用いる事により、MSを破壊する威力を発揮する[68]
ビームシールド
本機の左腕部に設置されている防御兵装。右腰の装甲内に予備発振器を携行する[37]。機体の軽量化とジェネレーターの高出力化に伴い装備可能となったもので、連邦軍の機体としてはF91ではじめて採用された[33]。機体と接触する部分は機体側のフィードバック回路により自動的にカットされる[43]。F91に装備されているビームシールドはコンデンサを搭載し、機体から離れた状態でも短時間は稼動させる事が可能[33]。シールドを展開した発生器を敵機に投擲し、攻撃する事も可能[71]。『機動戦士ガンダムF91』アニメーション作中では、バグとの交戦時にシールドのビームを一方向に限定し、バグを切断している。
デナン・ゲーのビーム・ライフル
バグと交戦し終えたガンダムF91が坑道移動中に拾得、ラフレシア戦で使用している。連邦軍の装備とCVの装備が共通規格となっていることで使用できた[72]
デザイン
メインメカニックデザインは大河原邦男。監督である富野由悠季の発案により、新世代のデザインを目指すべく従来のバーニア型のスラスターは全て廃されている。更に当時、HONDAの連勝などにより注目されていたフォーミュラ1にあやかり、胴体部や関節部などに車やバイクのラジエーターグリルを連想させるデザインを採用している。大河原が1989年の4月から複数のデザイン案を提出し、安彦良和の作画参考ラフ等を経てデザインの完成を見た[73]シド・ミードが唯一、歴代のガンダムの中で従来のデザインの枠を破っていると評価した機体である[要出典]
劇中での活躍
映画『F91』においては、連邦軍本隊より取り残され、住民によるゲリラ活動の拠点となっていた練習艦スペース・アーク内で整備されていたが、正規の整備マニュアルがほとんど無く、代わりに残されていた開発者のモニカ・アノーの録画映像によるバイオコンピューター接続方法の口頭説明に理解不能の部分があり起動不能であった。その映像を見せられたモニカの娘リィズ・アノーは、その説明がかつて母に教えられていたあやとりの用語だと気付き、無事起動に成功する。
そして、「工学科の学生でモビルスーツ操縦実習の経験がある」上に「母親が作ったコンピューターだから相性がいいだろう」という理由でリィズの兄であるシーブック・アノーがパイロットを任せられることになり、CVとの戦いで多大な戦果をあげ、損害を出しながらもラフレシアを撃墜した。現在までのところ、地球連邦軍とそれに関係する機関が開発し、連邦軍が自らの為に運用した最後のガンダムタイプである(後の『G-SAVIOUR』では連邦は崩壊している)。
ゲーム『フォーミュラー戦記0122』では、運用試験のために連邦軍ラー・カイラム級機動戦艦エイブラムに搬入されたが、オールズモビルとの戦闘に突入した為、ベルフ・スクレット少尉機として運用されている。この時点ではバイオコンピューターは搭載されておらず、通常の学習型コンピューターを搭載していた為100%の性能は引き出せない状態であった。オールズモビルとの戦闘が終結した後の宇宙世紀0122年12月にフロンティアIに搬入され、頭部コンピューターの換装が行われる。
ちなみに、『機動武闘伝Gガンダム』のガンダム連合の中にこの機体も混ざっており、一瞬だけ姿を見ることができる。

パワードウェポンタイプ

諸元
ガンダムF91 パワードウェポンタイプ
武装 バルカン砲×2
メガマシンキャノン×2
4連ビームガトリングガン×2
ミサイルランチャー(対艦ミサイル×2)×2
ビームシールド×1 (1)
ビームサーベル×2
ビームライフル
ビームランチャー

『F91-MSV』に登場。資料によって「パワードウェポンタイプ」[30]、「バックキャノン装着型」[74]など呼称に表記ゆれが見られる。ヴェスバーが完成しなかった場合を考慮し、代替武器を装備させたタイプ。ヴェスバーの代わりに4連ビームガトリングガンとミサイルランチャー(対艦ミサイル×2)を組み合わせたウェポンユニットをバックパックに2基装備する。ショルダーアーマーも強化され、アポジモーターが増設されている。面制圧には優れるが、エネルギーCAPを使用する事から威力面ではVSBRに(対艦ミサイルを除いて)劣るタイプである[74]

ツインヴェスバータイプ

諸元
ガンダムF91 ツインヴェスバータイプ
武装 バルカン砲×2
メガマシンキャノン×2
肩部ヴェスバー×2
脇部ヴェスバー×2
ビームシールド×1 or ビームシールド×2
ビームサーベル×2
ビームライフル
ビームランチャー

『F91-MSV』に登場。背部の新型バックパックに新たにヴェスバーを2基追加し合計4基のヴェスバーを所持している。この改良型ヴェスバーは補助スラスターが装備されている。ジェネレーターにも改良があるとされ、その余剰エネルギーによりビームシールドを両下腕部に一基ずつ計二基装備する。

ツインヴェスバー非使用時の折りたたんだ形はH字状に収納したり、VSBRの根元の接続部分の横軸を回転させて、二重のハの字形に収納したりする。

量産型ガンダムF91

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場するオリジナル機である。

F91を量産機にするため性能を調整された機体である。F91はその高性能に比例してニュータイプのようなパイロットでなければ性能を最大限に発揮する事が出来ない機体であった。しかしながら、対ラフレシア戦のような最大性能が必要とされる戦闘は度々発生するものでは無かった事や、そもそも機能がトライアル的な側面が強かったことから量産化の際はオミットされている。量産型F91の基本仕様ではフェイスガードの開閉機能による冷却や、MEPEは想定されていない(フェイスガードの開閉機構そのものは組み込まれている)[75]

量産型F91用バイオコンピューター
金属剥離機能を有する装甲とともに、フルスペックのバイオコンピューターはオミットされた[76]。搭載個所は頭部となる[75]

量産型ガンダムF91(ハリソン・マディン専用機)

F91部隊の指揮官であるハリソン・マディン大尉の搭乗機。

増加試作機に改修を施してあり、青いパーソナルカラーで塗られている。ハリソン機はヒートシンク等の強化やバイオコンピューターの改良により、MEPEを起こさずにフェイスオープンと放熱フィンのみで限界稼働をし、最大稼動モードが可能である[77]

初代ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
地球圏に現れた海賊クロスボーン・バンガードを討伐する際にハリソン・マディンが搭乗した機体である。
搭載武器のヴェスバーは、コスモ・バビロニア建国戦争から10年経ってもなお強力無比なビーム兵器であり、キンケドゥ・ナウのクロスボーン・ガンダムX1と互角の勝負を繰り広げるが、僅差で敗れ大破した[注 20]
2代目ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
2代目ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91には時期により3つの種類が存在するが、どれも同一機体であり、カラーリングやチューニングが異なるだけである。
木星戦役時
キンケドゥのクロスボーン・ガンダムX1との勝負後にハリソンは、木星帝国総統クラックス・ドゥガチとの最終決戦時である木星戦役においてハリソン・マディン専用量産型F91と同一カラーリングの機体に乗って登場するが、これは別の機体を青く塗り替えた2代目であることが『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』の設定資料集で明言されている。
木星残党軍討伐時
新規色替え機である。青と黄色で塗られていた2代目のハリソン・マディン専用F91を新たに白色を追加し塗装された機体である。『スカルハート』で登場。木星戦役に使用されたハリソン・マディン専用F91と性能の変化は無く、色だけを替えた全くの同一機体である。連邦軍の機密文書を積んだ輸送船が木星軍の残党に襲われた際に、これを防ぐべく連邦軍のハリソン大尉らが出撃した。また後に謎のMSが出没する宙域の調査を命じられた際にもこの機体で出撃している。
木星決戦時
別名は『ミッチェル・ドレック・ナー搭乗 木星決戦仕様F91』である。『鋼鉄の7人』においても当初はハリソンが搭乗していたが、連邦軍上層部からの命令がなければ動けない彼に代わりミノル・スズキが、後にミッチェル・ドレック・ナーが搭乗し、木星帝国残党との戦いに使用された。木星強襲作戦「鋼鉄の7人」では、サナリィで行われたチューニングにより量産化の際にオミットされた機能のいくつかが再現されており、試作機であるF91に近い性能を有するに至っている。また木星圏内での活動を想定して推力も上げられている。そして本作の描写では「質量を持った残像」たるMEPEを起こしたともとれる動きをしている。木星帝国総統・影のカリストが乗るリーベルダス・デクストラ・ディキトゥスに致命傷を与える戦果を挙げるも、反撃を受け相打ちの形で撃破されている。
余談だが、ドレックがこの機体に乗ることになったのは「鋼鉄の7人」実行直前であったため、チューン済みの機体にはすでに当初乗る予定だったミノル・スズキの「M」のマーキングがされていた。しかし、ドレックのファーストネームがミッチェルであることが分かったため、書き換えられることなくそのまま使用された。
補足
なお、ハリソン専用機は玩具「GUNDAM FIX FIGURATION」でパーツ組み換えによるガンダムF90とのコンパチ仕様として発売されたが、ギミックの都合により漫画版とは一部の塗装パターンが変更されている。『スカルハート』以降の関連作品ではGUNDAM FIX版に準じている。「スカルハート」収録の「海賊の宝」では雑誌連載時は上記玩具の発売前だったこともあり旧カラーで描かれていたが、単行本収録の際に新カラーへと加筆修正された。

ガンダムF91RR

ガンダムF91RR(ダブルアール)は『ガンダムトライエイジ』オリジナル機体(型式番号:F91RR、頭頂高18.1m、本体重量16.4t[78]。)F91に、新開発のグローアップ・ユニットを組み込んだ総合重装仕様。両手両足に小型のヴェスバーと大型ビーム・シールドを追加、肩関節部にはビームサーベルの機能を備えたヴェスバーサーベルを新たに装備している。重武装化したため原型機のF91より機体サイズは一回り大型化している。フルアーマーのように追加装甲を纏うのではなく、四肢やバックパックなどにパーツ追加や換装を施すため、任意に各装備を取り外すことはできない。

機体性能こそ向上してはいるものの、四肢の末端や関節部に対する根本的な機能付加という方向性は、小型の機体を従来の大型規格へと再び引き戻すという本末転倒なものであった。このような矛盾を抱えた本機体が開発された理由は、機体小型化への変革を良しとしない一部の連邦高官たちの意向が強く働いたものと言われている。メカニックデザインは大河原邦男[79]

F97

F99

レコードブレイカー

F99R

Rガンダム

Rガンダム(アールガンダム、R GUNDAM)は、バンダイのガシャポンシリーズ『SDガンダムR』に登場するMS(型式番号:F99R (F99-R) )。

名前に冠せられた「R」は、アルファベットのRに由来。R型のエンブレムを額にかざす事で、状況に応じた形態へと自在に変身する。なお『SDガンダムR』には、他にもアルファベットを冠したガンダムが多数登場している。

SDガンダムの機体であったが、後にリアル等身にデザイン(アスキーの雑誌「G20」にデザイン画が掲載された)されており、「F99R」 (F99-R) の型式番号が付けられている[80]




注釈

  1. ^ F91同様の構造で、胸部ハッチが前面にスライドして乗降する[19]
  2. ^ その一方で、MSA-120とF90のコンペティション以降、A・Eに対して連邦軍から提示された数年後以降の開発計画として、F90の兵装バリエーションであるF90S簡易生産バージョンのGキャノンのライセンス生産、および自社開発のRGM-109ヘビーガンの暫定量産にとどまり、次期主力MSの開発計画は、事実上、棚上げされたとした資料もみられる[22]
  3. ^ ロールアウト時期については宇宙世紀0116年7月[28]宇宙世紀0122年11月20日に月のサナリィ開発部により試作1号機が公開されたとする [29]の2つの説がある。なお、『F91』劇中ではジェガンに搭乗した連邦兵および投降したアンナマリー・ブルージュが新型機と認識する旨の発言がある。また小説内において新型機とする記述がある。
  4. ^ 開発時にも「ガンダム」というコードネームの候補は挙がったが、サナリィの正規開発品であるため却下された[36]
  5. ^ 劇中では二度目の出撃でシーブックがバイオセンサーと自身のバイオリズムが合っていることを機体内で確認、それが母の調整によるものであろう事を推測している。
  6. ^ 機体が小型化したため、外付け方式を取ったとする資料も見られる[40]
  7. ^ 『週刊 ガンダム パーフェクト・ファイル』ではサイコフレーム搭載MS[46]や、サイコフレーム機の発展[47]での機体一覧に本機の名前が無く、また研究・開発を凍結された後、サイコフレームに代わる新素材としてMCA装甲が誕生したと搭載されていない旨の資料も見られる[48]。また、劇場作品『機動戦士ガンダムNT』では、宇宙世紀0097年にミネバ・ラオ・ザビと地球連邦軍との間で、サイコフレームに関する研究は封印されたと説明され、サイコフレームを搭載した機体を使用するのも条約違反であると指摘されている。しかし、劇中においてはナラティブガンダムやシナンジュ・スタインといった過去に製造されたサイコフレーム採用機が戦線に投入され、使用されている
  8. ^ バイオマトリクスで構成されたコンピュータとした資料もみられる[49]
  9. ^ 障碍者用のデバイスとして開発されていたものを軍事転用したとする資料も見られる[51]
  10. ^ 敵MSを撃墜した際にパイロットの生死をシーブックに伝える、劇中中盤に、V.S.B.R.の存在をシーブックへ認識させる、ラフレシアとの決戦前に、連邦の月軌道艦隊の被害状況を伝える等の描写がある。
  11. ^ 劇中ではラフレシア撃破後、バイオコンピューターの回路を用いて、セシリーを探し出すのに使われた[56]
  12. ^ 宇宙空間においては大気圏内のような冷却が行えないため採用された[49]
  13. ^ ミノフスキー粒子による立方格子を核に軽量かつ強固な金属素材を作り上げるもので、従来のガンダリウム合金を凌駕する強度を達成したほか、装甲やムーバブルフレームを薄くし重量軽減する事が可能な技術[4]
  14. ^ その一方で、フォーミュラ計画において開発された機体には戦艦用であったミノフスキードライブを小型化し、試験的に導入。F91においては短時間のスラスター出力を補うと推察した資料もみられる[59]
  15. ^ 劇中では残像に攻撃する様を見てシーブックは現象に気づいている。相対したカロッゾ・ロナは質量を持った残像と称した。またこの戦闘をレーダー画面を見ていたザビーネ・シャルは多数のMS部隊と誤認したが、現場では破損したF91しか確認できず困惑していた。
  16. ^ 劇中1時間46分頃に機体全てを金色のオーラの様なものが覆い始めているが、このオーラに関して説明する資料は見当たらない。『機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』における設定担当の井上幸一へのインタビューでは「熱放出時の温度によって色が多少違って見えたりもする」と述べている[62]
  17. ^ 劇中ではビーム・シールドを展開したデナン・ゲーを貫通し撃墜している。
  18. ^ 宙返りをしながらアサルトライフルのように連射をする場面も見受けられた。バグとの交戦で失われている。
  19. ^ エネルギーコンデンサーを内蔵したとする資料もみられる[70]
  20. ^ 『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』では、この時の戦いが『月刊MS』なる雑誌に「名勝負10選」として選出されたと語られている。

出典

  1. ^ 最新MS造形資料集 1992, p. 53.
  2. ^ a b モビルスーツハンドブック 1992, p. 15.
  3. ^ ガンダム辞典v1.5 2009, p. 121.
  4. ^ a b 1/100 ガンダムF-90 増装ウェポン 1990.
  5. ^ a b MS大図鑑8 SPECIALガンダム大鑑 1993, p. 40.
  6. ^ a b c d e 最新MS造形資料集 1992, p. 82.
  7. ^ a b ガンダムマガジン5 1991, p. 12-17.
  8. ^ a b c d e ガンダム辞典v1.5 2009, p. 297.
  9. ^ メカニカルアーカイブス 2010, p. 28-31.
  10. ^ a b c d e f g h 1/100 ガンタンクR-44 1991.
  11. ^ a b MS大図鑑5 コスモ・バビロニア建国戦争編 1991, p. 36.
  12. ^ F91オフィシャルエディション 1991, p. 4.
  13. ^ a b MS大図鑑5 コスモ・バビロニア建国戦争編 1991, p. 77.
  14. ^ ガンダムエース2005-4 2005, p. 174-175.
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  16. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r B-CLUB 70 1991, p. 44-47, 「月刊MSジャーナル」.
  17. ^ a b c F91オフィシャルエディション 1991, p. 62.
  18. ^ a b c d e ガンダム辞典v1.5 2009, p. 300.
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  66. ^ 月刊モデルグラフィックス77号 「F91のここがわからない!!-下編-」サンライズ企画室 井上幸一氏談より[要文献特定詳細情報]
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  77. ^ MG ガンダムF91ハリソン機 2006.
  78. ^ トレーディングカードアーケードゲーム『ガンダムトライエイジ』DW1-049「ガンダムF91RR」裏書より。
  79. ^ 毎弾好評のトライエイジオリジナルMSの裏話が満載!「ガンダムトライエイジBUILD G1弾」特集【第4回】”. GUNDAM.INFO (2014年10月2日). 2018年7月7日閲覧。
  80. ^ G20 volume.9 2000, p. 104-105.





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