フェラーリ・308 フェラーリ・308の概要

フェラーリ・308

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/09 22:24 UTC 版)

フェラーリ・308GTB/GTS
308GTB
308GTS
概要
販売期間 1975年-1985年
デザイナー ピニンファリーナ
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドア クーペ(GTB)
2ドア スパイダー(GTS)
駆動方式 MR横置きエンジン
パワートレイン
エンジン 2,926cc 90度V型8気筒 SOHC 2バルブ(1975-1981年型)
2,926cc 90度V型8気筒 DOHC 4バルブ(1982-1985年型)
変速機 5速MT
サスペンション
前・後共
ダブルウィッシュボーン コイル
車両寸法
ホイールベース 2,340mm
全長 4,230mm
全幅 1,720mm
全高 1,120mm
車両重量

1,090kg(GTB・1975年型)

1,330kg(GTB・1983年型)
その他
ブレーキシステム 前・後とも
ベンチレーテッドディスク式
最高速
0-400m加速
252km/h
14.1秒(1975年型)
系譜
後継 328
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概要

1975年のパリサロンで「308GTB」を発表。1973年に先行デビューしていた2+2クーペのディーノ・308GT4をベースとした、2シーターのミッドシップスポーツカーである。GTBのBはベルリネッタの意味。

美しいラインを持つエクステリアデザインはピニンファリーナによるもの。デザイナーはレオナルド・フィオラヴァンティで、ヘッドライトには当時のスーパーカーの代名詞ともいえる丸型2灯式のリトラクタブルヘッドライトを採用。さらに、初期生産モデルではFRP製ボディを採用していた。これはイタリアの労働ストライキにより、当初予定していたスチール製ボディの生産が間に合わなくなったためである。

パワーユニットは2,926ccのV型8気筒 DOHCで、車名の「308」はこの排気量3 LのV型8気筒エンジンを搭載していることに由来している。デビュー当初の2バルブモデルはウェーバー製キャブレターを搭載し、最高出力255PS/7,000rpm、最大トルク30.0kgf·m/5,000rpmを発揮した。V8エンジンを搭載しているとはいえ、大きな吸気音とハイトーンを奏でるエンジンおよび排気システムなどによりフェラーリ・ミュージックは健在で、その豪快にして官能的な音もセールスポイントのひとつであった。

1977年フランクフルトモーターショーにて、デタッチャブル・ルーフ(タルガトップ)の「308GTS」が追加発表された。GTSのSはスパイダーを意味している。同時にボディはスチール製に変更された。

1980年、2,000cc以上のガソリンエンジン車に対する税金が高いイタリア国内向けの節税仕様として、排気量1,991ccのV8エンジンを搭載した「208GTB/GTS」が発売され、同様の税制を施行しているニュージーランドでも販売された。しかし最高出力が155PSにすぎなかったために顧客からパワー不足を指摘され、1982年には208GTBがターボチャージャーを装着して220PSを発揮する「208GTBターボ」に置換えられ、1983年には208GTSも「208GTSターボ」に置換えられた。生産年次により、高年式の208ターボは328の外装に準ずる。なお、当時の日本も3ナンバー車に対しては高額の課税がなされていたが、208シリーズの正規輸入は行われなかった。ただし、ごく少数が並行輸入されている。

308 クワトロバルボーレ

一方で、年々厳しくなる排気ガス規制に対応するため、1980年には燃料供給装置をインジェクション式(Kジェトロニック)に変更した「308GTBi」「308GTSi」が登場し、従来のキャブレター式モデルは廃止された。翌1982年にはエンジンヘッドを4バルブ化したモデル「クワトロバルボーレ」(Quattrovalvole 、イタリア語で4バルブの意)が追加された。

1985年フランクフルトモーターショーにて後継車の328が発表され、10年にわたる生産・販売を終了した。

308GTBミレキオディ

1977年のジュネーブモーターショーで公開された308GTBスペチアーレのミレキオディ(Millechiodi)は、308GTBがベースのピニンファリーナが設計した空力のテストモデル。無塗装のアルミリベット留めオーバーフェンダー、チンスポイラー、リアスポイラー等とベルリネッタボクサーのインストルメントパネルが含まれ、そのスタイリングは、1984年グループB規定マシンの「288GTO」に反映された。




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夢幻ペガサス:兵藤千里本作オリジナル車。ノッチバックタイプのクーペボディを持つ。車体に装備された超音波センサーとマイコンにより最速の走行ラインを算出し、データを他車に転送可能な機能を持つ。劇中ではボブキャットのサポート役を担当した。ワタナベスーパースピリット:渡辺俊光本作オリジナル車。基本性能はペガサスに準じているが、プロトタイプレーシングカーのボディを持つ。ボブキャット:五十嵐充本作オリジナル車。基本性能はペガサスに準じているが、ウェッジシェイプのボディを持ち、レース走行に特化した設計となっている。前述のマイコン機能により技術が未熟なドライバーでもプロと同じレベルで走行が可能。プロトレーシングポルシェシルエット:宇佐美誠シルビアシルエット:スカイラインシルエット:チームMDMフェラーリ・308GTB:南条久子トヨタ・2000GT:小野麗子トヨタ・セリカ1600GTV:松木千明その他日産・スカイラインRS日産・シルビアトヨタ・MR2:東條誠コーナーリング重視のチューニング。日産・フェアレディZ・日産ワークスカー 原作での通称はレーシングZ:小早川 卓原作では常磐道にてグレーサーZとのバトルの末エンジンブローを起こしてリタイヤ。MITOコンツェルン編
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