フェニックス (ミサイル) 発射記録

フェニックス (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 15:10 UTC 版)

発射記録

アメリカ海軍

1999年1月6日、VF-213所属機がイラクのMiG-25に向け2発を発射したが、撃墜に失敗した。

1999年9月、VF-2所属機がイラクのMiG-23に向け1発を発射したが、撃墜に失敗した[14][15]。つまるところ、米軍によるAIM-54の確定した戦果は無い。ただし、湾岸戦争中にヘリコプター一機撃墜との説もある。

VF-103ジョリーロジャースのF-14Bから発射されたAIM-54

イラン空軍

イラク軍所属のMiG-25数機との交戦中のことであったが、このとき発射されたミサイルはいずれも命中しなかった。ただし、うち1発はMiG-25の1機を地面近くまで追尾していき、結果、燃料切れを引き起こして墜落させたとも言われている[要出典]

1979年1月、イラン空軍の訓練において、212km先のドローン(無人標的機)を撃墜した事例がある[16]

イランに供給された285発のフェニックスの、イラン・イラク戦争(1980-1988年)における使用状況については複数の報告がなされているが、その内容はまちまちである(#外部リンク 1. 参照)。25機あまりを撃墜したと主張するものが複数ある(#外部リンク 2. など)一方で、機体に対する破壊工作によってミサイルの発射自体が不可能だったか、別の何らかの理由によって、一機も撃墜できなかったはずだとするものもある。一般的には、イラン空軍におけるF-14の主要任務は早期警戒機に近い性格のものであり、別の戦闘機により護衛されていたとされている。

2016年発刊の書籍『イラン空軍のF-14トムキャット飛行隊』(大日本絵画 2016年 ISBN 978-4-499-23185-5)によれば以下のような使用記録が記述されている。各項最後の数字は記載のページ番号。また前述の25機撃墜の記録については同書P.63で実際はごく少数と否定し、AIM-54によるものともされていない。

  • 1980年10月6日 - イラク軍のミラージュF1EQを1機撃墜(P.76)。
  • 1980年10月14日 - イラク軍のMiG-23を1機撃墜(P.76)。
  • 1980年10月29日 - イラク軍のMiG-23二機に対して2発発射。1機を空中で破壊、もう1機は墜落し撃墜と判定(P.46-49)。
  • 1980年12月1日 - イラク軍のMiG-21に1発発射して撃墜(P.52)。
  • 1980年1月7日 - イラク軍のMiG-23に1発発射。4機編隊のうち先頭の1機を狙ったものだったが、1機目の破片に当たったのか他に2機が墜落し「一石三鳥」となった。残り1機は煙を噴きながら退却したが、帰還できたか不明(P.53)。
  • 1980年1月29日 - イラク軍のSu-20に1発発射して撃墜(P.53)。
  • 1981年5月15日 - ソ連軍のMiG-25に1発発射するも、搭載レーダーで探知され回避。機体後方で爆発した破片によりわずかにダメージを与えたが帰還した(P.59)。
  • 1982年9月26日 - イラク軍のMiG-25に1発発射して撃墜(P.61)。
  • 1982年12月1日 - イラク軍のMiG-25に1発発射して撃墜(P.61)。
  • 1982年12月1日 - イラク軍のMiG-25に2発発射。1発目はミサイルの故障により外れ、それにパイロットが安心して速度を落としたところへ2発目が命中して撃墜(P.61-62)。
  • 1983年8月6日 - イラク軍のMiG-25に1発発射。致命傷を与えるも撃墜には至らなかった。しかし撤退中に遭遇したF-5Eによってサイドワインダーでとどめを刺される(P.63)。
  • 1984年2月26日 - イラク軍のMiG-23に1発発射して撃墜(P.64)。
  • 1984年7月26日 - イラク軍のシュペルエタンダールに1発発射。F-14を操縦していたパイロットは撃墜を申告していたが、実際はシュペルエタンダールは辛うじて帰還していた(P.65)。
  • 1984年8月7日 - イラク軍のシュペルエタンダールから発射されたエグゾセミサイルを撃ち落とすため搭載していた残り全てを使用。結果は不明(P.65)。
  • 1985年3月以降、時期不明 - ソ連軍のMiG-23を3機撃墜(P.79)。
  • 1986年2月15日 - イラク軍のMiG-25を撃墜。発射数は不明(P.67)。
  • 1986年2月18日 - イラク軍のミラージュF1EQを1機撃墜。別の1機に1発発射したがこちらは外れた(P.67)。

  1. ^ a b c d e f g h i j Backgrounder - AIM-54 Phoenix Missile
  2. ^ a b c d e f US Air-to-Air Missiles
  3. ^ a b c d e f g h i j Raytheon (Hughes) AAM-N-11/AIM-54 Phoenix
  4. ^ a b c d AIM-54 Phoenix Missile
  5. ^ NASA Phoenix Missile Hypersonic Testbed 2007年1月6日
  6. ^ a b ヴィジュアルガイド大全 航空機搭載兵装 P.17-18 著トマス・ニューディック
  7. ^ “Budget estimates descriptive summaries”, Supporting data for fiscal year 1983, Department of the Navy .
  8. ^ WORLD MISSILE DIRECTORY.Hughes AIM-54 Phoenix
  9. ^ FLIGHT International, 2? May 1976
  10. ^ Iranian F-14 Tomcat’s “new” indigenous air-to-air missile is actually an (improved?) AIM-54 Phoenix replica
  11. ^ Iran Tests New Fakour 90 Air-to-Air Missile
  12. ^ JETS January/February 2015 - No.33 PERSIAN TOMCATS
  13. ^ New long-range air-to-air missile in development, boasts Iran
  14. ^ Defense.gov Transcript: DoD News Briefing January 5, 1999”. 2016年6月13日閲覧。
  15. ^ Parsons, Dave, George Hall and Bob Lawson. (2006). Grumman F-14 Tomcat: Bye-Bye Baby...!: Images & Reminiscences From 35 Years of Active Service. Zenith Press, p. 73. ISBN 0-7603-3981-3.
  16. ^ 『イラン空軍のF-14トムキャット飛行隊』大日本絵画 2016年 ISBN 978-4-499-23185-5 p26


「フェニックス (ミサイル)」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フェニックス (ミサイル)」の関連用語

フェニックス (ミサイル)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フェニックス (ミサイル)のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフェニックス (ミサイル) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2022 GRAS Group, Inc.RSS