フィットネスアプリ フィットネスアプリの仕組み

フィットネスアプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 09:25 UTC 版)

フィットネスアプリの仕組み

Duwaraka YoganathanとSangaralingam Kajananが、心理学の概念を用いて、フィットネスアプリの開発を行う際以下のところに注意すべきだと提唱する[10]

自己効力感(Self-efficacy)
フィットネスアプリにおける自己効力感とは、ユーザーが一定のパフォーマンスを達成するために必要な動作を遂行できるかとうかを自分で判断する認知能力である。
  • 手間削減(Reduction in fitness apps)
    トレーニングをするための余分な操作をできるだけ減少すること。例えば、ワンクリックでトレーニング方法の解説が自動的に進展すると操作が不要、器具を使用するより自重で行える訓練のほうが準備する手間がかからないなど。
  • ガイド(Tunnelling in fitness apps)
    トレーニング中ユーザーが全部のプランを完成させるために段階的に解説が必要とする。例えば、BODiBEAT GPS ラン&ウォークでは、1kmごとの時間・距離・ペースをアナウンスする音声ガイドが搭載されている。
結果予期(Outcome expectation)
フィットネスアプリはユーザーがフィットネス行為を実施した後の結果を予想させる必要がある。
  • シミュレーション(Simulation in fitness apps)
    トレーニングの中における実際の動きを動画や3Dモデル、あるいはバーチャルリアリティ技術で再現することで、ユーザーへエクササイズを模倣する機会を与える。
  • 奨励システム(Conditioning in fitness apps)
    フィットネスアプリの仕組みはフィットネス行為を持続させる奨励システムを採用する。Fitbitのバッジがその例の一つで、マイルストーンや目標を達成したときに、バッジが送られ、それを共有しよりがんばろうというモチベーションを保つために役立つ[11]
  • 提示機能(Suggestion in fitness apps)
    フィットネスアプリは適切な時点でユーザーへ相応しい情報を提示する。情報にはユーザーの既成データや、ユーザー自身が設定した目標、スポーツに関するヒント、アドバイスなどが挙げられる。
目標管理(Self-regulation/goals-setting)
  • 自己データ管理(Self-Monitoring in fitness apps)
    消費カロリーなどのデータを記録することで、ユーザーが自分の身体状況、フィットネス行為の成果を把握でき、改善する余地を見つけ出す。
  • 個性化(Tailoring in fitness apps)
    ユーザーの目標設定に適する運動プランが比較的に高いレベルのパフォーマンスに繋がる。ユーザーが自分をターゲットとするプランにもっと関心を持つのである。
ソーシャル機能(Social facilitators)
コミュニティの構築に専念し、ソーシャル機能を中心とするフィットネスアプリはソーシャルエクササイズアプリとも呼ばれる。
  • 規範的影響(Normative influence in fitness apps)
    人間が他人の目を気にして行動する傾向を利用し、ソーシャル機能を搭載することで、ユーザーを友達や家族とフィットネス行為の競争へ導き、ユーザー間の刺激を維持する。ソーシャル機能で他のユーザーの成功する経験談や成果が共有され、それでモチベーションをあげることが可能である。
  • 社会比較(Social Comparison in fitness apps)
    運動中の距離や時間などのデータのソーシャルグループにおけるランキングがユーザーに比較する意識を誘発し、フィットネス行為のモチベーションを増強する。
  • 社会的承認への欲求(Social Recognition in fitness apps)
    Facebookの「いいね」のように他人からの意識がユーザーに良い刺激になり、より良いパフォーマンスに繋がる。そのため、フィットネスアプリは知り合いとの共有機能を設けるものが多い。

  1. ^ a b フィットネスアプリとは - IT用語辞典 Weblio辞書”. Weblio. 2017年5月8日閲覧。
  2. ^ Danielle Goodman (2014年6月27日). “The Evolution of Health and Fitness Apps”. スカイフック・ワイアレス. 2017年5月8日閲覧。
  3. ^ 総務省|平成27年版 情報通信白書|インターネットの普及状況”. 総務省. 2017年5月8日閲覧。
  4. ^ TAKUMI OGATA (2014年10月24日). “iOS8で標準搭載!注目のモバイルヘルスケア市場動向とアプリプラットフォームまとめ SEKAI LAB TIMES(セカイラボタイムス)”. モンスター・ラボ. 2017年5月8日閲覧。
  5. ^ Yoganathan, Duwaraka; Kajanan, Sangaralingam (2013). “Persuasive Technology for Smartphone Fitness Apps”. PACIS 2013: 185. http://aisel.aisnet.org/pacis2013/185/. 
  6. ^ 新宮りつ子 (2014年4月). “センサー満載の携帯電話 |鈴与シンワート”. 鈴与シンワート. 2017年5月8日閲覧。
  7. ^ Lucas Mearian (2011年6月13日). “Healthcare IT Spending to hit $40B - MedPartners”. MedPartners. 2017年5月8日閲覧。
  8. ^ Katherine. “How To Develop The Best Fitness Application”. The App Solutions. 2017年5月8日閲覧。
  9. ^ 河島マリオ (2014年12月20日). “飲み過ぎ防止!スマホグッズ&アプリ STANDBY”. ライブラ. 2017年5月8日閲覧。
  10. ^ Yoganathan, Duwaraka; Kajanan, Sangaralingam (2013). “Persuasive Technology for Smartphone Fitness Apps” (PDF). PACIS 2013: 185. http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.416.9728&rep=rep1&type=pdf. 
  11. ^ Fitbit アプリとダッシュボード”. Fitbit. 2017年5月8日閲覧。
  12. ^ Honor Whiteman (2014年9月26日). “Health apps do they do more harm than good - Medical News Today”. Healthline Media UK Ltd.. 2017年5月8日閲覧。
  13. ^ Terahata (2015年4月21日). “スマホの健康アプリは糖尿病治療にも有用? 期待と課題が浮き彫りに ニュース・資料室 糖尿病ネットワーク”. 創新社. 2017年5月8日閲覧。


「フィットネスアプリ」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フィットネスアプリ」の関連用語

フィットネスアプリのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フィットネスアプリのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフィットネスアプリ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS