パンアメリカン航空 「新パンナム」

パンアメリカン航空

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/23 09:48 UTC 版)

「新パンナム」

ここでは便宜上「パンアメリカン航空」と表記するが、正確には英語社名は「Pan American Airways」であり、1991年までの旧会社「Pan American World Airways」とは社名が異なる。

1996年-1998年

「新パンナム」 のボーイング737-400(1998年)
2005年当時の路線図

パンナムの商標を買い取った元アイスランド大使のチャールズ・コブが、1996年に元パンアメリカン航空のエアバスA300やボーイング727などを使い「パンアメリカン航空(2代)」の運航を開始 (Pan American Airways (1996–1998)。名称はもちろん機材の塗装やロゴまで当時のまま使用し再生が期待された。1997年にはカーニバル航空 (Carnival Air Linesを買収し傘下に置くが、1998年2月に両社とも破綻した。

1998年-2004年

2代目パンナムの破綻後、アメリカ中西部で鉄道事業を展開していたギルフォード・トランスポーテーション・インダストリーズ(現:パンナム・システムズ英語版)が商標を引き継ぎ、1998年6月29日に「パンアメリカン航空(3代)」が設立され、翌1999年10月7日よりボーイング727やボーイング737-400を使い運航を開始した (Pan American Airways (1998–2004)

2005年-2008年

3代目パンナムは2004年11月1日に運航を終了したが、同じ系列会社のボストン・メイン・エアウェイズ (Boston-Maine Airwaysに機材が移管され、翌2005年2月17日より同社のブランド「パンナム・クリッパー・コネクション」(Pan Am Clipper Connection)として運航を再開。

ボストン-トレントン(ニュージャージー州)線やオーランド-サンフアンプエルトリコ)線などを運航していた。しかし経営問題により運輸省から業務の取消決定を受け、2008年2月29日をもって運航停止となっている。

その後

その後もパイロット養成を行う1980年設立の子会社「パンナム・インターナショナル・フライトアカデミー」 (Pan Am International Flight Academyが「PAN AM」のロゴをそのままに存続しており、同社は2013年に日本ANAホールディングス傘下となった[20]

2019年現在も「パンナム」の商標は、パンナム・システムズが引き続き保有しており、パンナム鉄道英語版等のグループ各社が使用している。


注釈

  1. ^ エールフランスと同様に1978年11月(但し、発表は7月で有る)
  2. ^ 当時のコマーシャルでは、エコノミークラスのチケットをどんなに安く購入してもフルサービスを実行するのを売りにしていた上、ファーストクラスもテーブル付きの座席を使用し始めていた。
  3. ^ 1980年代半ば頃。
  4. ^ 日本のコマーシャルでは「スペースシート」と名付けられていた。
  5. ^ 実際に1960年代後半に、世界最初の民間宇宙飛行の運航会社になることを想定し、アメリカや日本で乗客の予約を受け付け始めたことさえあった

出典

  1. ^ 「エアライン」188頁 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  2. ^ 「エアライン」196頁 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  3. ^ 「エアライン」238頁 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  4. ^ 「エアライン」P.64 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  5. ^ 「エアライン」P.128 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  6. ^ 「エアライン」P.89 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  7. ^ 「エアライン」P.109 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  8. ^ Hong Kong Clipper: Lost PanAm.org
  9. ^ 「時空旅行」P.16 イカロス出版
  10. ^ 「時空旅行」P.28 イカロス出版
  11. ^ 「時空旅行」P.21 イカロス出版
  12. ^ 「パン・アメリカン航空と日系二世スチュワーデス」クリスティーン・R・ヤノ著 原書房 P.321
  13. ^ 「エアライン」 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  14. ^ 「エアライン」P.129 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  15. ^ 「時空旅行」P.140 イカロス出版
  16. ^ How Pan Am Flight 50 flew from pole to pole
  17. ^ 「エアライン」P.230 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  18. ^ 「エアライン」P.240 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  19. ^ 「エアライン」P.265 アンソニー・サンプソン著 大谷内一夫訳 早川書房
  20. ^ ANAグループ中期経営戦略の進捗について(ANA HOLDINGS NEWS 2013年7月30日)
  21. ^ 航空機事故による死者数の予測 表 5.1 世界の航空機 ハイジャック・テロ」(PDF)『RISK』第63号、損害保険料率算出機構、2002年3月、8頁、2018年3月26日閲覧 
  22. ^ アブ・ニダル
  23. ^ 中東・イスラムとアメリカ半世紀の関係史
  24. ^ 昭和41年5月23日労働省労政局労働法規課長通知 (23 May 1966). 労働組合によつて労調法三七条の通知がなされている争議行為に対抗して行うロック・アウトの予告 (Report). 厚生労働省. 2017年5月28日閲覧労働委員会が労働委員会規則第五十九条の規定による警告を発した事例としては、パン・アメリカン航空会社事件(三十九都委調違第二号、東京地労委昭和三十九年十二月十八日警告がある。






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