パリ 交通

パリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 06:34 UTC 版)

交通

空路

パリ=シャルル・ド・ゴール空港
オルリー空港

空港

パリ=シャルル・ド・ゴール空港
パリ北部郊外のロワシーに位置し、TGVや在来線の駅とも直結している。エールフランス航空の本拠地かつハブ空港であり、日本へはエールフランス航空が成田空港に1日1便、羽田空港に1日2便、関西空港に1日1便の直行便を、日本航空が羽田空港に1日1便の直行便を運行するほか、他にも直行便や経由便が運航している。
オルリー空港
パリ南部オルリー市にある空港。かつてはもっとも主要な空港だったが、シャルル・ド・ゴール空港にその座を譲った。とはいえ現在も国際空港として機能しており、おもにヨーロッパ近隣諸国のほか、旧植民地アフリカ中近東方面の便が発着している。Orly-sud(南)とOrly-ouest(西)の2つの発着ターミナルがある。現在は政府専用機、自家用および商用機の発着に使われている。
ボーヴェ空港
パリより北に約80キロのボーヴェ市近くにある空港。ライアンエアーなどが使用している。
ル・ブルジェ空港
1919年開業。オルリー空港開港までの主要空港だった。アメリカ人のチャールズ・リンドバーグが世界初の大西洋無着陸横断飛行を行ったときに着陸したのがこの空港である。偶数年の7月に英国のファーンボロー空港で、奇数年はここで航空ショーが開催される。宇宙航空博物館がある。
ヘリポート
15区南部のセーヌ川沿い、ペリフェリック(環状道路)の外側に位置する。ヘリポートはパリ市内の敷地である。パリ市内上空は飛行禁止区域のため、ヘリコプターはパリ市の境界すれすれを飛ぶことが多い。

鉄道

主要ターミナル駅

時計台のついたリヨン駅
北駅構内
北駅
リヨン駅(12)
リヨンマルセイユスイスイタリア方面
ベルシー駅(12)
リヨン駅の近くにある駅。当駅から出た線路はリヨン駅からのものと合流するため方面は同じだが、イタリア方面への国際夜行列車およびカートレイン乗用車運搬用列車が発着。
北駅(10)
ロンドンユーロスターブリュッセルケルンアムステルダムタリスTGVほか
東駅(10)
ストラスブールドイツ方面。TGVICEほか。
モンパルナス駅(14、15)
ブルターニュ地方、ボルドー方面TGVほか。
サン・ラザール駅(8)
西部、ノルマンディー方面
オステルリッツ駅(13)
オルレアントゥール方面(TGV以外)のほか、フランス南部・スペインへ向う夜行列車のほとんどが発着。

市内交通

メトロ路線図
メトロ入口
地下鉄

市内にはメトロ地下鉄)とRER(高速地下鉄)がくまなく走っている。 メトロは14号線まであり、運営はRATP(パリ市営交通)が行っている。

路面電車

2006年にパリ市最南端でトラム路面電車)が開通した。このほか郊外を結ぶトラムがある。

道路

パリ周辺の高速道路網(黄色がペリフェリック)
シャンゼリゼ通り
フォブール・サントノレ通り
サンジェルマン通り

パリ市内では道路混雑を避けるため自動車交通の抑制が目指されており、バス・自転車専用レーンが多く設置され、一方通行路も多くルートが複雑であるため、不慣れであると運転が難しい。また主要交差点の多くは、ラウンドアバウト(ロータリー)方式となっている。地元民の多くは、狭い市内で駐車場所を確保するために前後間隔を密着させて道路脇に縦列駐車を行っており、路上駐車が非常に多い。

パリ市域の外縁を環状高速道路ペリフェリックが取り巻いており、その内側の市域には立体交差式の自動車専用道はあるものの、高速道路は存在しない。

フランスの道路の原点を象徴する『ポワン・ゼロ』

主要な一般道

シャンゼリゼ通り
凱旋門のあるエトワール広場とパリ中心部のコンコルド広場を結ぶ、パリでもっとも有名な目抜き通り。フランス一周自転車ロードレースツール・ド・フランス」はここが目的地となる。7月14日の革命記念日にはミリタリーパレードが行われる。
フォブール・サントノレ通り
有名ファッションブランドの洋服店などが並ぶ、パリ8区内をシャンゼリゼ通りと並行して走る通り。ロワイヤル通りを挟んでパリ1区内を走るサントノーレ通りと結ばれていく。
リヴォリ通り
ルーヴル宮北側に沿って市内最中心部を横断する道路。
サンタントワーヌ通り
リヴォリ通りとバスティーユを結ぶ、パリ中心部を横断する道路のひとつ。
フォブール・サンタントワーヌ通り
バスティーユとナシオン広場を結ぶ通り。
クール・ド・ヴァンセンヌ通り
ナシオンからパリ最東端ヴァンセンヌ門までを結ぶ目抜き通り。目抜きと言ってもシャンゼリゼ通りのようには栄えておらず市の外れではあるが、決して寂れてはおらずパリの東の玄関の品格を保った通りである。週2回、パリ最大規模の朝市が開かれる。
オペラ通り
ガルニエ宮(オペラ座)から、コメディ・フランセーズやルーヴル宮に向かって伸びる通り。高級洋服店やホテルなどが立ち並ぶが、付近は日本人街でもある。
グラン・ブールヴァール
1860年のオスマン公によるパリ大改造で生まれたブールバールのうち、メトロ8番と9番が走る9区 - 10区の南部沿いの通り、および3区 - 4区の東部沿いの通りを指す。
サンジェルマン大通り
サンジェルマン・デ・プレからカルチエ・ラタンを通る、左岸の代表的な通り。
ムフタール通り
パリ5区にある道路であり、多くのレストランや市場などが立ち並んでいる。

主な車輛専用道

ヴォワ・エクスプレス
セーヌ河岸沿いの一部は、パリを横断する一方通行専用の高速バイパス道路「ヴォワ・ジョルジュ=ポンピドゥー」(fr)となっている。なお、日曜日の昼間時には歩行者・自転車用に開放され、自動車の通行ができなくなる。
ブルヴァール・デ・マレショー
パリ市内最外周部を囲んで走る道路のうち、一般道をまとめてこう呼ぶ。ティエールの城壁の後に作られたブルヴァール。ペリフェリックより少し内側に位置する。
ペリフェリック
パリ市内最外周部を囲んでいる環状高速道路で、現在はこれがパリ市の境界となっている(ブローニュの森ヴァンセンヌの森など一部の区間を除く。これらの区間は地下化されている)。

注釈

  1. ^ 概ね名古屋市と同規模である。
  2. ^ アルフォンス、ギュスターヴ、エドモンとそれぞれの子息
  3. ^ マスターカードが2014年に公表した統計によると、パリは世界で3番目に外国人旅行者が多く訪れる都市、と報告されている。MasterCard Global Destination Cities Index 2014

出典

  1. ^ フランス語: [paʁi] ( 音声ファイル)
  2. ^ Pourquoi Paris a la forme d’un escargot ? (フランス語) Le Bonbon, Laura, 15/09/2016
  3. ^ Montmartre
  4. ^ Read @Kearney: 2020 Global Cities Index: New priorities for a new world” (英語). at.kearney.com. 2021年1月30日閲覧。
  5. ^ 世界の都市総合力ランキング(GPCI-2023)”. The Mori Memorial Foundation. 2024年4月15日閲覧。
  6. ^ The Global Financial Centres Index - Long Finance”. www.longfinance.net. 2021年9月30日閲覧。
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  10. ^ Bulletin de l'Alliance des arts, 2e année, no 4, Paris, 10 août 1843, p. 6, et Journal des artistes, 17e, no 8, 20 août 1843.
  11. ^ Yvan Christ, Paris des Utopies, Paris, Éditions Balland, 1977, p. 201。
    なお、再建される前の最初の凱旋門は1716年に取り壊された。再建凱旋門も、第三共和政時代に「共和国の凱旋像」に置き換えられた。
  12. ^ APUR - observatoire des familles à Paris : Les familles parisiennes パリ市・パリ市の世帯の状況(フランス語)
  13. ^ INSEE - À Paris, les ménages les plus aisés voisins des plus modestes 国立統計経済研究所・パリにおける所得分布の高低(フランス語)
  14. ^ INSEE - Flux d'immigration permanente par motif en 2003. 国立統計経済研究所・出生地に基づくパリの移民統計(フランス語)
  15. ^ INSEE - Aire urbaine 99 : Paris - Migrations (caractère socio-économique selon le lieu de naissance). 国立統計経済研究所・2003年における移民の動向(フランス語)
  16. ^ Histoire de l'immigration en France. フランスの移民の歴史(フランス語)
  17. ^ Arch. du Crédit Lyonnais: Note de Mazerat à Letourneur, 8 août 1871, cit. Jean Bouvier, Le Crédit Lyonnais de 1863 à 1882: les années de formation d'une banque de dépôts, Paris, 1961, 2vols, t. 1, p. 408, note 1.
  18. ^ Marie-Jeanne Dumont, Le logement social à Paris 1850-1930: Les Habitations à Bon Marché, Liege, 1991, pp.32-34.
  19. ^ 実際の建設ではロスチャイルド財団とルボディ財団の意匠が利用された。
  20. ^ 下川耿史 家庭総合研究会 編『明治・大正家庭史年表:1868-1925』河出書房新社、2000年、397頁。ISBN 4-309-22361-3 
  21. ^ フランス政府、ツールへ移転『東京日日新聞』昭和15年6月12日(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p372 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  22. ^ パリ、非武装都市を宣言『東京朝日新聞』昭和15年6月14日(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p372)
  23. ^ ドイツ軍、パリに無血入城(『東京日日新聞』昭和15年6月15日夕刊)『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』p372
  24. ^ パリついに陥落、連合軍の手に『朝日新聞』昭和19年8月31日(『昭和ニュース事典第8巻 昭和17年/昭和20年』本編p412)
  25. ^ 市民も蜂起、パリ全市で激戦『毎日新聞』昭和19年8月27日東京版(『昭和ニュース事典第8巻 昭和17年/昭和20年』本編p412)
  26. ^ Paris Politiques> Statut et institutions de Paris> L’évolution du statut de Paris> Les récentes évolutions législatives
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  52. ^ a b c d 角田奈歩『パリの服飾品小売とモード商―1760-1830』
  53. ^ パリの美術館所蔵の10万点以上のアート作品画像が無料取得、商用利用が可能に Kay-You, 2020.01.10






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