パラグアイ 文化

パラグアイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/04 23:55 UTC 版)

文化

伝統的な荷車
ジェルバ・マテ
パラグアイのアルパ

スペイン人の父とグアラニー人の母を祖先に持つものが現在のパラグアイ国民の大多数であり、それゆえパラグアイの文化はこの2つの文化と伝統を根に持つ。現在のパラグアイ人の80%以上が両言語のバイリンガルである。

食文化

パラグアイ人にも近隣諸国の国民と同様にマテ茶を飲む習慣があるが、パラグアイ人は好んでテレレを飲む。肉食の傾向が強いパラグアイ人は血圧を下げるためや、ビタミンの補給、発汗作用のためにも飲んでいる。マテ茶はグアラニー人から受け継がれてきた飲み物であるが、テレレそのものはチャコ戦争のころに生まれたようである。またマンジョーカと呼ばれるイモや、マンジョーカを原料にしたチパというパンを食べる習慣がある。

文学

パラグアイ出身の著名な作家としては、ガブリエル・カサクシアや、『汝、人の子よ』(1960)、『至高の存在たる余は』(1974)で1989年にセルバンテス賞を受賞したアウグスト・ロア・バストスの名が挙げられる。

音楽

グアラニアと呼ばれるアルパを使ったフォルクローレが盛んであり、ほかのラテン音楽によくあるようなアフリカ的な要素はあまり感じられない、哀愁を帯びた曲調が特徴的である。著名な音楽家としてはフェリックス・ペレス・カルドーソアパリシオ・ゴンサレスが有名である。日本でもルシア塩満、上松美香などがプロのアルパ奏者として活躍している。

世界遺産

ラ・サンティシマ・トリニダー・デ・パラナとヘスース・デ・タバランゲのイエズス会伝道所群

パラグアイ国内には、ユネスコ世界遺産リストに登録された文化遺産として、1993年に登録されたラ・サンティシマ・トリニダー・デ・パラナとヘスース・デ・タバランゲのイエズス会伝道所群が存在する。2010年現在では国内唯一の世界遺産である。

祝祭日

日付 日本語表記 現地語表記 備考
1月1日 元日 Año Nuevo
3月1日 英雄の日 Día de los Héroes
移動祝日 聖木曜日 Jueves Santo 2012年は 4月 5日(木)
移動祝日 聖金曜日 Viernes Santo 2012年は 4月 6日(金)
5月1日 メーデー Día del Trabajador
5月14日 独立記念日 Día de la Independencia 2012年に復活
5月15日 独立記念日 Día de la Independencia
6月12日 チャコ休戦の日 Dia de la Paz del Chaco
8月15日 アスンシオン建設の日 Fundación de Asunción
9月29日 ボケロン戦勝記念日 Día de la batalla de Boquerón
12月8日 カアクーペの聖母 Virgen de Caacupe
12月25日 クリスマス Navidad

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