パナマ 経済

パナマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/03 18:51 UTC 版)

経済

パナマ市中心街

IMFによると、2020年のパナマのGDPは529億ドルである[2]。一人当たりのGDPでは12,373ドルとなり、この数値は中米7か国では最も高く、メキシコをも上回る水準である。世界銀行による定義では、2021年の一人当たり国民総所得は14,010ドルで、この7か国中唯一の高所得国(2021年時点で13,205ドル以上)である[11]

アメリカ合衆国の通貨米ドルにすべてを依拠し、自国の通貨主権を放棄している。中央銀行(パナマ国立銀行)は存在するが、紙幣発行権を持たない。バルボアという通貨があるが、バルボア紙幣は存在しない。流通している紙幣は米ドル紙幣のみである。それは常に1バルボア=1米ドル固定であり通貨が米ドルと等価であるからである。硬貨はパナマ独自のものが発行されているが、アメリカセント硬貨も等価で併用されている。そのため、パナマはコスタリカと共に中米で最も経済的に進んだ国であり、伝統的に金融業が経済の中心である。他のラテンアメリカ諸国に比べて安定していたこともラテンアメリカの金融センターとして発達した理由の一つである。第三次産業の従事者が全体の7割にものぼる。 ラテンアメリカでブラジルに匹敵する経済成長を示す。一方、国民の3割は貧困層で、その半数は極貧に属する。

パナマ運河は重要な雇用の場で通行料は重要な収入源である。軍事施設がアメリカから返還されたことと運河の拡張計画は今後のインフラ発展に大きく寄与すると見られる。 他にはバナナとエビの輸出と、銅や金鉱山の開発がある。

国土の大半が山脈であることから平地農業が廃れてきている。

パナマは熱帯性気候であり、年間降水量が2,000mm以上と非常に多いため、エネルギーの半分近くを水力発電で賄っている[10]

パナマ船籍の外国商船からの収入も多い(便宜置籍船)。便宜置籍船は、籍を登録した国に輸出したことになるため、船舶の税が安いパナマは日本の最大の船舶輸出先である。

コロン港

特にパナマ運河返還後は、観光業も成長している。政府は外国人退職者に税優遇を行っているためで、外国人観光客が増加し、不動産開発が進んでいる。

鉱業

パナマの鉱業は小規模ではあるが、金と塩については経済的に採算が取れている。2003年時点の金の採掘量は1.6トン、塩は2.3万トンである。金はダリエンの砂金が著名であるが、ベタキジャやベラグアスの鉱山開発も進んでいる。塩は岩塩ではなく、塩田を利用したものである。サンタマリア川とチコ川に挟まれた都市アグアドゥルセに大規模な塩田が立地する。

このほか、アスベスト、銀、鉄、銅、マンガンの埋蔵が確認されている。 また紙の原料となる木材チップの生産が盛んであり、主に日本東南アジアの港湾に輸出される。


  1. ^ a b UNdata”. 国連. 2021年11月9日閲覧。
  2. ^ a b c d e f World Economic Outlook Database, October 2021” (英語). IMF (2021年10月). 2021年11月9日閲覧。
  3. ^ Santa María La Antigua” (スペイン語). Conferencia Episcopal Panameña. 2022年11月3日閲覧。
  4. ^ 国本伊代、小林志郎、小澤卓也『パナマを知るための55章』明石書店、2004年8月。p.264
  5. ^ 中川文雄、松下洋、遅野井茂雄『世界現代史34 ラテンアメリカ現代史II』山川出版社、1985年1月。p.190
  6. ^ 国本伊代、小林志郎、小澤卓也『パナマを知るための55章』明石書店、2004年8月。pp.192-196
  7. ^ 「パナマ共和国」『世界年鑑2016』(共同通信社、2016年)348頁。
  8. ^ パナマが中国と国交樹立へ、台湾と断交-蔡政権さらに追い込まれる”. ブルームバーグ (2017年6月13日). 2017年6月13日閲覧。
  9. ^ 台湾からパナマをかすめ取った中国、寝返ったパナマ”. ニューズウィーク (2017年6月14日). 2017年6月21日閲覧。
  10. ^ a b 国本伊代、小林志郎、小澤卓也『パナマを知るための55章』明石書店、2004年8月。p.17
  11. ^ https://databank.worldbank.org/data/download/GNIPC.pdf
  12. ^ https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/pm.html
  13. ^ “パナマ、初W杯記念し新祝日制定 バレラ大統領「歴史的な日」”. スポニチ. (2017年10月13日). https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2017/10/13/kiji/20171012s00002009355000c.html 2020年6月17日閲覧。 





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