バードストライク 航空機以外の乗り物

バードストライク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/14 14:18 UTC 版)

航空機以外の乗り物

鉄道

新幹線などの高速鉄道にて起きるケースが多い。特に新幹線においてはかなりのバードストライクが発生している模様で、フロントガラスに当たらなければ走行に大きな支障は無いため報告は少ない。1965年5月7日鳥取県での全国植樹祭行幸昭和天皇新大阪まで新幹線に乗車した。途中、国鉄幹部の解説を受けながら運転席で展望を楽しまれたが、この時の御製の一つが『避け得ずに運転台にあたりたる雀のあとのまどにのこれり』である[14]

また、在来線でも発生することがある。2014年3月28日東日本旅客鉄道(JR東日本)武蔵野線東川口 - 南越谷間を走行中の東所沢西船橋行き下り列車のフロントガラスにカラスが衝突し、フロントガラスが破損した[15]

自動車

自動車のバードストライクは道路上に横たわるタヌキなどの死骸に集まるカラス、トビなどにより引き起こされる。大形の鳥であるために動きが遅く、車との接触事故を起こす。また、小形のスズメなども起こすことがある。

上体をむき出しののまま乗車するフォーミュラカーオートバイでは重大事故に直結する場合があり、F1ではアラン・ステイシーが顔面に鳥が衝突したことにより事故死している。

建造物

灯台

灯台のバードストライクは、主に渡り鳥により引き起こされる。灯台の明かりを太陽と勘違いし、ぶつかるのではといわれている[要出典]

ビル

ビルへのバードストライクは、窓ガラスハトカラスなどが衝突することによって起きる。全体がのようになっているビルが増加したことで、ビルに写った背景が本物のと区別が付きにくくなった。これにより鳥がビルの存在に気付かず衝突したり、反射する太陽に反応して衝突する事故が増えている。

福岡県太宰府市九州国立博物館では、建物が全面ガラス張りで空や隣接する森林が反射するため、野鳥が衝突する事故が起きている。対策として、ミミズクの人形の配置や猛禽類の鳴き声、夜間に野生動物の目を模したライトアップを行っている[16]

鉄塔

鳥が鉄塔送電線に衝突するのは、鳥が飛行時に進行方向正面よりも横方向すなわち下方や側方を見ていることが多いためとされる[17][18]

風力発電施設

風力発電施設のバードストライクは、国内ではトビオジロワシやその他の猛禽類、カモメ類、カモ類、カラス類などで衝突死が報告されている(こちらも発電機のブレードが上から降りかかることを想定していないからと推測する) 風力発電の先進国であるデンマークオランダイギリスアメリカなどから、より長期にわたる詳細かつ定量的な調査報告がなされている。

猛禽類渡り鳥の衝突事故が懸念され、また施設が希少種の生息域やその近くとなることも心配される。クリーンなエネルギー源として風力発電施設の設置が推進されている一方、風力発電事業は環境影響評価法の対象から外れており、環境影響評価に関するガイドラインもいまだ整備されていない。 このような現状に対して野鳥保護の観点から、日本野鳥の会環境省に対して意見・要望を表明している。その概略は野鳥への影響がありそうな立地を避けること、風力発電の野鳥の生態に対する影響を調査研究すること、さらに事前の環境影響評価と事後の調査を事業者に義務つけることなどである。特に国立公園国定公園内の設置には、慎重な姿勢を表明している。 移動性野生動物種の保全に関する条約(通称:ボン条約)の第7回締結国会議で風力発電建設に関する決議が採択され、特に大規模海上風力発電の渡り鳥海鳥に対する影響に考慮することを求めている(⇒風力発電#鳥への影響)。

ギャラリー




  1. ^ 鳥衝突情報情報共有サイト”. 2019年1月22日閲覧。
  2. ^ a b ジェットエンジンを知る「10の質問」 第五話 厳しい試験で鍛えられる(その2)”. JAXA. 2018年8月6日閲覧。
  3. ^ 激増する「鳥と航空機の衝突」:鳥を使うエンジンテストの限界は”. WIRED (雑誌)電子版 (2009年1月19日). 2019年5月23日閲覧。
  4. ^ 生命倫理の点から規定の体重に達した鶏を使うことが定められ、必要に応じてすでに死んだ鳥をバードストライクに見立てて複数吸い込ませるテストも、ジェットエンジン製造メーカーでは行っている [3]
  5. ^ 世界の巨大工場Series7 Ep3
  6. ^ a b ウミネコに悩む中部空港 滑走路閉鎖、抜本対策なし47NEWS
  7. ^ 羽田空港で「いやがるカモ」作戦 冬鳥対策あの手この手”. 朝日新聞デジタル (2012年12月9日). 2013年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月6日閲覧。
  8. ^ 鳥衝突報告要領”. 2019年1月22日閲覧。
  9. ^ 鳥衝突情報情報共有サイト”. 2019年1月22日閲覧。
  10. ^ 鳥衝突情報共有サイト利用要領”. 2019年1月22日閲覧。
  11. ^ 「羽田空港でバードストライク低減に向けて適用中」、NECが鳥位置検出支援装置を発売”. 日経xTECH (2012年10月15日). 2018年8月6日閲覧。
  12. ^ “10億円投じた鳥検知システムが効果出ず ソフトの機能と利用体制に問題か”. 日経コンピュータ. (2015年3月30日). https://tech.nikkeibp.co.jp/it/atcl/ncd/14/379244/032000018/ 2019年6月16日閲覧。 
  13. ^ 事故詳細 - Aviation Safety Network
  14. ^ 昭和天皇が乗車する列車に衝突した「物体」 「実録」から読み解く御召列車の全貌東洋経済ONLINE2016年11月5日9時30分配信
  15. ^ カラスと衝突しガラスひび、緊急停止 JR武蔵野線スポーツニッポン2014年3月28日8時14分配信
  16. ^ 野鳥の剥製(はくせい)、展示してます 九州国立博物館|博物館ブログ『九博界隈』”. 2020年1月19日閲覧。
  17. ^ どうして鳥は目の前にある障害物にぶつかってしまうのか” (日本語). GIGAZINE (2011年3月23日). 2019年12月12日閲覧。
  18. ^ Not so eagle eyed: New study reveals why birds collide with human-made objects” (英語). en:ScienceDaily (2011年3月17日). 2019年12月12日閲覧。


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