バリ島 関連書籍

バリ島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 00:51 UTC 版)

関連書籍

古典

  • ミゲル・コバルビアス(関本紀美子訳)『バリ島』(平凡社、1991年)
    バリの生活・芸術・民俗の細部を、自らの挿絵とともに描き出している。
  • コリン・マックフィー(大竹昭子訳)『熱帯の旅人――バリ島音楽紀行』(河出書房新社、1990年)
    バリ島での自らの体験と出来事を一人称の文体で生き生きと描いている。
  • マーガレット・ミード(畑中幸子訳)『フィールドからの手紙』(岩波書店、1984年)
  • クリフォード・ギアツ(小泉潤二訳)『ヌガラ――19世紀バリの劇場国家』(みすず書房、1990年)
    旧来の国家観に囚われることなく、王国時代のバリ社会を「劇場国家」として分析した文化人類学の古典。

概説書

  • 吉田禎吾編『バリ島民―祭りと花のコスモロジー』(弘文堂、1992年)
  • 吉田禎吾監修、河野亮仙・中村潔編『神々の島バリ』(春秋社、1994年)
  • 倉沢愛子吉原直樹編『変わるバリ、変わらないバリ』(勉誠出版、2009年)

小説

  • 中島らも『水に似た感情』(集英社、1996年)
    鬱とアル中に悩む主人公(中島らも本人をモデルとしていると思われる)が、バリ島を訪ね神秘的体験を通じこころの安定を得る。
  • 吉本ばなな『マリカのソファー/バリ夢日記』(幻冬舎、1997年)
    解離性同一性障害(多重人格)の病気を持った少女マリカとジュンコ先生との物語。バリ島旅行が舞台。また、吉本ばなな自身がこの作品を執筆するにあたって、バリ島で取材時の記録が「バリ夢日記」として書かれている。
  • ヴィッキイ・バウム『バリ島物語』(筑摩書房、1997年)
    ププタン前後のバドゥン王国の様子をサヌールの農民の目を通じて描いている。
  • A・A・パンジ・ティスナ『バリ島の人買い――ニ・ラウィット』(井村文化事業社、1982年)
    17世紀半ばから18世紀にかけて行われた奴隷貿易を題材にバリ人の生活を描く。

注釈

  1. ^ 1963年~1964年の大噴火で200メートル以上も低くなった[1]
  2. ^ 各数値は、1961年 - 1990年の30年間の平均[3]
  3. ^ 例えば、1930年に出版されたヒックマン・ポーウェルの旅行記が『最後の楽園――あるアメリカ人の1920年代のバリの発見[19]』 と題されている。
  4. ^ 日本軍の占領統治については、倉沢 (2009: 13-23) を参照。
  5. ^ バドゥン県ブルブンガン・シバン村には、ングラライと共に玉砕した荒木武友・上等兵曹と松井久年・兵曹長を祀った慰霊塔が建てられている。残留日本兵、平良定三の評伝(坂野 2008)も参照。
  6. ^ ヴィッカーズは、オランダ植民地政府によるオリエンタリズムに基づいたバリの画一的イメージ化が、インドネシア政府の開発計画の中でも採用され、そのイメージが強化されることになり、結果として、西欧人によるバリのイメージと現地人のバリのイメージとが峻別不可能になるまでの過程を明らかにしている[27]
  7. ^ 例えば、星付きのホテルとリゾートの管理は中央政府が直接行い、四つ星、五つ星ホテルのサービス税と政府税(税率21%)も全てジャカルタに流れている[29]
  8. ^ ちなみに、バリ島には王国時代から「バリ・スラム」と呼ばれるイスラム教徒の共同体が存在しており、バリ社会は必ずしもイスラムを排斥してきた訳ではない。むろん王国の儀礼秩序の構成要素からは排除されてはいたが、交易や軍事といった分野でイスラム教徒を受け入れ、彼らの宗教の存在を認めていたのである[33]
  9. ^ この点については、キャロル・ウォレンが詳細なモノグラフをまとめている[34]
  10. ^ 2004年のバリ州統計 (Bali Dalam Angka) では、デンパサール市人口の14.8%(56,210人)がイスラム教徒となっている(バリ州全体では、186,613人、5.9%)。
  11. ^ 井上ひさしは「バリは農業と芸能と宗教の島である。大切なのは、一人一人の人間がそれぞれ農業人と芸能人と宗教人との三つの人格を一身に兼ねていることで、宮沢賢治が見たらおそらく涙を流してよろこんだであろう」と「演ずるバリ島」で書いている[39]
  12. ^ 数値は時価水準[50]
  13. ^ 2012年統計[51]では、第1位オーストラリア799,897人、第2位中国317,165人、第3位日本188,711人。欧州からは635,301人。2004年統計[52]では、第1位日本325,849人、第2位オーストラリア267,338人、第3位台湾183,624人である。
  14. ^ しかし、『バリ・ポスト』の調査では、実際のところ観光収入の80%は島外に流れてしまっているという[53]
  15. ^ 女性の就労については、中谷 (2003) を参照。
  16. ^ 麻薬犯罪件数は、2006年が578件、2007年が699件と増えており[65]、日本人旅行者を含む外国人旅行者が大麻等の麻薬所持の容疑で逮捕されるケースも増えている。
  17. ^ ちなみに、日本のバブル経済期において、バリの外国人観光客のうち日本人が占める割合は20%程であったのに対して、日本人が土産物に落としたカネは、全体の半分を占めたとも言われる[70]
  18. ^ 2007年のバリ島犯罪件数は5,472件(検挙率64.9%)となり、2006年の犯罪件数5,759件(検挙率65.5%)と比べ、犯罪数が5%減少している[65]

出典

  1. ^ 石弘之著『世界史の鏡1 歴史を変えた火山噴火 ー自然災害の環境史ー』刀水書房 2012年 22ページ
  2. ^ 詳細は、吉原 (2008) を参照。
  3. ^ 世界気象機関(WMO)のデータによる。
  4. ^ 1990年統計 (Statistik Propinsi Bali 1991: 2-6) による。
  5. ^ a b Covarrubias (1937=1991: 54)
  6. ^ Wallce (1869)
  7. ^ 詳しくは、Mason & Jarvis (1993) を参照。
  8. ^ 詳細は、Tony, Soeriaatmadja, Emon & Suraya (1997: 58ff.) を参照。
  9. ^ Taylor (2003: 5, 7)
  10. ^ Ardana (1982: 30-1)
  11. ^ 吉田 (1992: 27)
  12. ^ Schulte Nordholt (1986)。
  13. ^ 「合衆国建国の神話やロシア革命の神話と同様、マジャパヒト征服神話は、現実に存在する支配服従関係を説明し正当化する起源神話となった」(Geertz 1980=1990: 13)。
  14. ^ Geertz (1980=1990: 12)。
  15. ^ a b 永渕 (2007: 45)
  16. ^ Stuart-Fox (2002: 300-3)
  17. ^ Schulte Nordholt (1996: 258-9)
  18. ^ 詳細は、永渕 (1994) を参照。
  19. ^ Powell 1986
  20. ^ 副島 (1996: 336)
  21. ^ 山下 (1999: 44)
  22. ^ 山下 (1999: 50)
  23. ^ 吉田 (1992: 32)
  24. ^ Bakker (1996: 45), Robinson (1995: 70-94)
  25. ^ Hanna (1976: 116)
  26. ^ 数値は、バリ直航者 (Bali Dalam Angka 1970-2007) 。
  27. ^ Vickers 1989=2000)
  28. ^ 今野 (2008: 62)
  29. ^ Dahles 2001: 32
  30. ^ 詳しくは、山下 (1999)、鏡味 (2000) を参照。
  31. ^ 各年のBali Dalam Angkaによる。
  32. ^ 伊藤 (2009: 230-2)
  33. ^ Vickers 1987
  34. ^ Warren 1993
  35. ^ 詳しくは、吉原 (2008) を参照。
  36. ^ Geertz (1963: 84-5)
  37. ^ 詳細は、原(2009)を参照のこと
  38. ^ Setia (1985=2007: 463)
  39. ^ 笹沢信『ひさし伝』(新潮社 2012年p.243
  40. ^ 吉田 (1992:32)
  41. ^ Picard (1990: 73)
  42. ^ 吉田 (2005: 239)
  43. ^ 詳しくは、中村 (2006) を参照のこと。
  44. ^ 永渕 (1998: 114-5)
  45. ^ Picard (1990: 56-8)
  46. ^ 以上、詳しくは、Eiseman (1989: 322-332)
  47. ^ 梅田(2009)
  48. ^ 「多くの店で外国人観光客のカメラにさらされて「見せ物」になっている芸術家たちの造るのは、店の主人が指示した、売れ筋のものばかりである。……ある店の彫刻家は、もう6ヵ月もアヒルばかり彫っているとこぼしていた。彼の友人は、この4年間、鳥ばかりだという。……彼らはほとんど、製造機械なのだ」(Setia 1986=2007: 279)。
  49. ^ Setia (1986=2007: 290, 301)
  50. ^ BPS, Produk Domestik Regional Bruto 2000 - 2004
  51. ^ Bali Dalam Angka 2013, p.412
  52. ^ Bali Dalam Angka
  53. ^ Bali Post, 2006年9月5日号
  54. ^ 間苧谷 (2000: 191)、永野 (2008: 300-1)
  55. ^ Stewart & Berkmoes (2007=2007: 29)
  56. ^ Stewart & Berkmoes (2007=2007: 40)
  57. ^ 永野 (2008: 297)
  58. ^ 永野 (2008: 297-9)
  59. ^ ウブドのアヤン川の美しい水が観光客を魅了5つの理由(Wonderful Indonesia)
  60. ^ a b c d Lawford, Melissa (2018年6月22日). “International buyers sustain Bali’s market - Transactions have fallen despite the booming tourist sector, which is set to include a Trump golf resort” [海外投資家がバリのマーケットを下支え - 堅調な伸びを見せる観光業 (トランプ・ゴルフ・リゾートなど) にもかかわらず、不動産取引量は減少] (英語). Financial Times. 2019年2月9日閲覧。
  61. ^ 11億円不正集金容疑 バリ島への投資名目 7人逮捕”. 朝日新聞デジタル (2018年7月5日). 2019年2月9日閲覧。
  62. ^ バリ島投資で十数億円不正集金か 出資法違反容疑で「アスナグループ」関係先捜索 千葉地検・県警”. 産経ニュース (2018年2月1日). 2019年2月9日閲覧。
  63. ^ a b バリ島の医療事情視察報告
  64. ^ 外務省海外安全ホームページ(2008年6月26日更新情報)による。
  65. ^ a b Bali Post, 2008年1月2月号
  66. ^ “麻薬密輸の英女性に死刑判決、「酌量の余地なし」とバリ地裁”. AFPBB News (MSN). (2013年1月23日). http://topics.jp.msn.com/world/general/article.aspx?articleid=1632391 2013年2月10日閲覧。 
  67. ^ 彼らの本来の仕事は、「契約婚」である。すなわち「バリの中で客が行きたいところなら、どこへでもついていく。この陽に焼けた若者は道の案内人であり、ガイドであり、……運転手であり、ベッドを共にする友人である。そして、客が国へ帰るときに、彼らは報酬を受け取る」 (Setia 1986=2007: 325) 。
  68. ^ 『毎日新聞』3月21日号
  69. ^ 例えば、伊藤 (2008: 189) など。
  70. ^ 山下 1999: 143
  71. ^ 山下 (1999: 157)
  72. ^ 詳細は、菱山 (2008) を参照。
  73. ^ 吉原 (2008: 254)
  74. ^ 吉原 (2008: 417-8)
  75. ^ “インドネシア・バリ島の刑務所で暴動、外国人受刑者を避難へ”. AFPBB News (フランス通信社). (2012年2月24日). https://www.afpbb.com/articles/-/2860505?pid=8532107 2012年2月26日閲覧。 






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「バリ島」の関連用語

バリ島のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



バリ島のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのバリ島 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS