ハルツーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/17 06:35 UTC 版)
概要
人口規模は100万を超えるが、近隣の北ハルツーム(الخرطوم بحري al-kharṭūm baḥrī)とオムドゥルマン(أم درمان ’umm durmān)(西郊)とで都市圏を形成しており、合わせて400万以上の居住者がいる。人口増加が著しく、 2025年に794万人、2050年に1600万人、2075年に3068万人、2100年の人口予測では5659万人を数える世界6位の超巨大都市となる予測が出ている[2]。
歴史
1820年に、エジプトのムハンマド・アリー朝による支配の拠点として築かれた。ナイル航路の拠点となり、奴隷貿易の中継地として栄えた。
マフディー戦争では大英帝国のゴードン将軍が守備したハルツームをマフディー・ムハンマド・アフマドの軍が1884年3月13日から包囲し、1885年1月26日に陥落させた(ハルツーム包囲戦)。オムドゥルマンで1898年9月2日にマフディー軍はイギリス軍に敗れ、1万人以上が殺害された。
1998年8月7日、ナイロビ、ダルエスサラームのアメリカ大使館爆破事件でアルカーイダに関係して化学兵器を製造しているとされ、8月20日ハルツームのアッ=シファーの製薬工場がアメリカにより巡航ミサイルで攻撃された。
2019年スーダンクーデターでは、市内などで発生したデモによりオマル・アル=バシール政権が崩壊。同年、後を受けた軍事暫定政権に対しても民主化を求めるデモは続き、多数の死者、負傷者を出している。6月3日には治安部隊が座り込みを行っていたデモ隊を武力で強制排除し、100人以上の死者を出した(ハルツームの虐殺)[3][4][5]。
2021年10月25日には、再び軍がクーデターを起こし、暫定政権の首相が軍に拘束された。ハルツーム市内では反軍政デモが盛んに行われるようになり、同年11月17日にはデモ隊に治安当局が発砲する事件が発生。14人が死亡、数十人が負傷した[6]。
地理
ウガンダから流れる白ナイルと、エチオピアから流れる青ナイルの合流地点の南岸に位置する。ナイル川はここからエジプトを通り、北の地中海へ向かう。
- ^ [1]
- ^ Hoornweg, Daniel; Pope, Kevin (January 2014). “Population predictions of the 101 largest cities in the 21st century”. Global Cities Institute (Working Paper No. 4) .
- ^ “Sudan death roll rises to 100 as bodies found in Nile, say doctors”. CNN (2019年6月5日). 2019年7月1日閲覧。
- ^ “デモ隊排除の死者100人に、ナイル川から40遺体”. CNN (2019年6月6日). 2019年7月1日閲覧。
- ^ “大規模デモで発砲 7人死亡、181人負傷”. CNN (2019年7月1日). 2019年7月1日閲覧。
- ^ “反軍政デモで14人死亡 スーダン、クーデター後で最多の死者”. AFP (2021年11月18日). 2021年11月18日閲覧。
- ^ “World Weather Information Service – Khartoum”. UN. 2010年5月6日閲覧。
- ^ “Average Conditions Khartoum, Sudan”. BBC Weather. 2009年8月21日閲覧。
- ^ 「東部・南部アフリカ」(ベラン世界地理体系10)p41 田辺裕・竹内信夫監訳 朝倉書店 2019年6月10日初版第1刷
- ^ “Sudan's new sharp-nosed train a rarity”. Middle East Eye (2014年4月21日). 2018年6月24日閲覧。
- ^ Riding the Nile train: could lifting US sanctions get Sudan's railway on track?
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