ネイサン・チェン ネイサン・チェンの概要

ネイサン・チェン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/27 19:51 UTC 版)

ネイサン・チェン
Nathan Chen
2018年フランス杯でのチェン
生誕 (1999-05-05) 1999年5月5日(24歳)
アメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティ
身長 168センチメートル[1]
選手情報
代表国 アメリカ合衆国
カテゴリー 男子シングル
コーチ ラファエル・アルトゥニアン
所属クラブ ソルトレイクシティFSC
練習拠点 ニューヘイブンアーバイン
開始 2002年
ISUサイト バイオグラフィ
ISUパーソナルベストスコア
+5/-5 GOEシステム
太字は世界最高得点
総合335.302019年グランプリファイナル
SP113.972022年北京オリンピック
FS224.922019年グランプリファイナル
記録
  • 史上初の4回転フリップ-3回転トウループのコンビネーションジャンプ成功
大会成績
主要国際大会 1 2 3
オリンピック 1 0 0
オリンピック(団体戦) 1 0 1
世界選手権 3 0 0
四大陸選手権 1 0 0
グランプリファイナル 3 1 0
世界ジュニア選手権 0 0 1
ジュニアグランプリファイナル 1 0 1
合計数 10 1 3
国内大会 1 2 3
全米選手権 6 0 1
獲得メダル
オリンピック
2022 北京 男子シングル
世界選手権
2018 ミラノ 男子シングル
2019 さいたま 男子シングル
2021 ストックホルム 男子シングル
四大陸選手権
2017 江陵 男子シングル
グランプリファイナル
2016 マルセイユ 男子シングル
2017 名古屋 男子シングル
2018 バンクーバー 男子シングル
2019 トリノ 男子シングル
世界ジュニア選手権
2014 ソフィア 男子シングル
ジュニアグランプリファイナル
2013 福岡 男子シングル
2015 バルセロナ 男子シングル

ISU公認大会及びオリンピックのフリースケーティング(フリー)で、史上初となる5本の4回転ジャンプに成功した。また、4回転フリップ-4回転トウループの連続ジャンプを史上初めて成功させた。

米タイム誌による2022年の「世界で最も影響力のある100人」に選出された[4]

人物

1988年、父が中国から留学生として渡米して科学の博士号を取得。母は医療系の通訳で中国北京出身[5]。姉と兄が2人ずついる5人兄弟の末っ子である[6]

スケートを始めた当初は、姉のお下がりのスケート靴を使っていた。成長に伴い新しい靴を買おうにも、そのお金がなかったという。その際に父親が、アメリカのマイケル・ワイスが将来有望な若者に奨学金援助をするために設立したマイケル・ワイス財団に援助を求めた。本来であればまだ幼すぎるために年齢制限に引っかかって申請ができなかったが、特別に200ドルの援助を受け新しいスケート靴を購入。その後、目覚ましい進歩により、マイケル・ワイス財団はチェンに10年間で約75,000ドルを援助したという[7]

このことについてチェン本人は2018年全米選手権後のインタビューにおいて「マイケルがスケートを続けるお金を与えてくれた」「彼がいなければ私が今どうなっていたかはわからない」と語った。さらに「いつかはマイケル・ワイスが自身にしてくれたように、自身も若いスケーターを助けたい」と語っている[7]

スケート技術と特徴

ジャンプ

5種類の4回転ジャンプ(トウループサルコウループフリップルッツ)を跳ぶことができ、その時の体調に合わせて自由に構成を変えることができるのが最大の強みである。一方でアクセルジャンプを苦手としており、大半の男子選手はフリーで3回転アクセルを2本跳ぶ構成にしているが、チェンはそれを1本に減らし、その分4回転ジャンプを増やす構成にすることがある。

2016年フランス杯のショートプログラムでは4回転ルッツ-3回転トウループ、4回転フリップの両方を成功。ISU公認大会のショートプログラムにおいて4回転ルッツ、4回転フリップの2種類の4回転ジャンプを成功させたのは史上初である。

2016年NHK杯のショートプログラムでは史上初となる4回転フリップ-3回転トウループの連続ジャンプを成功させた。

2017年四大陸選手権のフリーでは史上初めて同一プログラム内にて5本の4回転ジャンプを成功させた[8]平昌オリンピック2018年世界選手権においては、フリーで6本の4回転ジャンプに挑戦し、うち5本の4回転ジャンプに成功した[9][10]

2017年USインターナショナルクラシックでは4回転ループを成功させ、これでアクセルを除く5種類の4回転ジャンプ全てを成功させた最初の選手となった[11]

ジャンプ以外

ジュニア時代まではビールマンスピンも使っていたが、シニアデビュー以降は腰の負担を考慮し、封印している。

10代半ばまで続けていた体操の経験から来る空間認識能力、体幹、力の使い方は、軸のぶれない回転を生み出し、ジャンプやスピンに大いに役立っているという[12]


  1. ^ 『ネーサン・チェン』と表記されることもある[2][3]
  2. ^ 新型コロナ流行の影響で2020年世界選手権は中止
  3. ^ 2023年三浦佳生が更新した[22]
  4. ^ カミラ・ワリエワのドーピング疑惑の影響でメダル授与式が中止となり、成績も暫定的なものとして扱われることとなった(詳細はカミラ・ワリエワ#ドーピング疑惑を参照)。


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