ヌメア 概要

ヌメア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 23:52 UTC 版)

概要

ニューカレドニア本島(グランドテール島、Grande Terre)南部の半島に位置する。南太平洋で最も都市化・産業化された街のひとつであり、メラネシアポリネシアの多くの島からの出稼ぎ移民も多い。

地理

気候

熱帯気候で、1月から6月までは雨が多いが、島の東側よりは少ない。日照時間は長く、晴れが多い。

ヌメアの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 28.9
(84)
29.0
(84.2)
28.5
(83.3)
26.9
(80.4)
25.2
(77.4)
23.8
(74.8)
22.6
(72.7)
22.8
(73)
23.8
(74.8)
25.5
(77.9)
27.0
(80.6)
28.2
(82.8)
26.02
(78.82)
日平均気温 °C°F 26.0
(78.8)
26.1
(79)
25.6
(78.1)
24.1
(75.4)
22.5
(72.5)
21.1
(70)
20.0
(68)
20.5
(68.9)
21.1
(70)
22.4
(72.3)
23.9
(75)
25.0
(77)
23.19
(73.75)
平均最低気温 °C°F 23.0
(73.4)
23.2
(73.8)
22.8
(73)
21.4
(70.5)
19.8
(67.6)
18.5
(65.3)
17.3
(63.1)
17.5
(63.5)
17.9
(64.2)
19.2
(66.6)
20.7
(69.3)
21.9
(71.4)
20.27
(68.48)
降水量 mm (inch) 112.9
(4.445)
123.1
(4.846)
134.6
(5.299)
110.5
(4.35)
90.6
(3.567)
128.7
(5.067)
73.0
(2.874)
70.1
(2.76)
39.2
(1.543)
53.2
(2.094)
62.9
(2.476)
72.7
(2.862)
1,071.5
(42.183)
平均降水日数 14.2 14.2 17.1 15.0 16.8 17.3 15.9 13.1 9.6 9.3 10.3 11.3 164.1
平均月間日照時間 232.5 209.0 201.5 198.0 176.7 156.0 182.9 201.5 222.0 251.1 249.0 260.4 2,540.6
出典:Hong Kong Observatory,[2]

人口

人口構成

住民構成は以下のとおりである。

人口動態

1956 1963 1969 1976 1983 1989 1996 2004 2009
市域人口 22,235 34,990 41,853 56,078 60,112 65,110 76,293 91,386 97,579
都市圏人口 25,204 39,996 50,488 74,335 85,098 97,581 118,823 146,245 163,723
Official figures from population censuses.[3][1]

歴史

1857年頃のポール=ド=フランス

ヨーロッパ人の入植前、この地は先住民カナックにとってさして重要な場所ではなかった。この近くに最初の入植地を建てたのはイギリス人の貿易商ジェームズ・パドン(James Paddon)で、1851年のことであった。ニューカレドニアの領有を熱心に主張していたフランス人はその3年後、1854年に島の北部のバラードからこの地に移り、入植地を建設した。1854年6月25日、小さな駐屯地ポール=ド=フランス(Port-de-France)を建設した。1866年6月、マルティニークフォール=ド=フランスとの混合を避けるため、駐屯地の名はヌメアと改名された。当初は政治犯などの流刑植民地だったが、後に近くから見つかったニッケルの採掘の中心地として発達し、日系移民など多くの移民を受け容れた。

大日本帝国時代の1940年には在ヌメア日本帝国領事館が設置されたが、ヌメアの帝国領事館は大東亜戦争太平洋戦争)勃発のため僅か2年足らずで閉鎖された[4]

第二次世界大戦中、アメリカ軍の多くの部隊の司令部がヌメアに置かれていた。戦後、アメリカ軍の司令部施設(ペンタゴナル・コンプレックス)は、南太平洋地域の発展のために作られた国際機関南太平洋委員会の本部として流用された。この組織は後に太平洋共同体となり、その会議においては独立・非独立の別にかかわらず太平洋の島国に平等の地位と投票権を保証することから「南太平洋のミニ国連」(バヌアツの元大統領、アティ・ジョージ・ソコマヌによる表現)となっている。

第二次大戦時に多くの米兵がヌメアに駐留したことは今でもこの地に大きな影響を残している。米兵たちはそれまでの白人たちと比較して親しく地元民に接したことから、ニューカレドニアの人々の対米感情は非常によい。またヌメアのいくつかの街区には戦時の米軍の用語や人名などにちなんで、「レシービング(Receiving)」「ロビンソン(Robinson)」「モータープール(Motor Pool)」など、英語圏の耳からすれば奇妙に聞こえる地名がつけられている。

21世紀においてもフランスはヌメアにニューカレドニア駐屯フランス軍を派遣しており、フランス海軍フリゲート艦ヴァンデミエールはヌメア港を母港としている[5]

2023年1月、第二次世界大戦終結後では初となる日本の領事機関として在ヌメア領事事務所が新設された[4]




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