ドラッグストア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 22:55 UTC 版)
世界のドラッグストアの概要
医薬品の販売を規制するための法律およびそのための医薬品の分類法は国ごとに若干異なっている。たとえばドイツでは、処方せん医薬品 / 薬局販売医薬品 / 自由販売医薬品 と分類し、このうち処方せん医薬品および薬局販売医薬品の販売に関しては薬剤師がいなければならない[1]。
処方箋が必要な医薬品の販売を行う時は、ドイツ、フランス、イギリス、オーストラリア、日本など、いずれの国でも薬剤師がいることが必要になっている[1]。
欧米では基本的には、薬剤師が常駐し、調剤や医薬品の販売を行なう。薬剤師が注射による投与(ワクチンの予防接種など)を行うことを認めている例(アメリカの一部の州など)もある[2]。
一番規制の緩い市販薬に関しては国ごとに規制がかなり異なり、全て医薬品に関しては薬剤師がいることが必要とされている国(フランスなど。またフランスでは医薬品の販売量に応じて薬剤師の人数を増やすという規定もある)もあれば、(薬剤師までは求めなくても)医薬品販売管理者が常時対応しなければならないとしている国(ドイツなど)もあれば、特に規定が無い国(オーストラリア)もある[1]。
アメリカ合衆国
アメリカ合衆国のドラッグストアは20世紀初頭前後からドラッグストアのチェーンが展開されてきた。
アメリカの大手チェーンを売上上位3つを挙げると次のとおり。
米国での歴史
Chicago drugstoreで薬剤師として勤めていたCharles R. Walgreen Sr.が1901年に同店を買い取り[3]、Walgreenとして営業を開始し、彼なりの着想でさまざまな新サービスを打ち出した[3]。たとえば高品質で低価格な医薬品類のラインナップを独自に製造する、などということを行った[3]。1909年には2店舗目を開店し、1916年には9店舗を傘下に収めた[3]。ウォルグリーンは1922年に麦芽ミルクセーキという商品を発明しソーダ・ファウンテンで販売し、客たちがソーダファウンテンを取り囲むように立ち「ダブルリッチ・チョコレートモルトミルク」を飲む、という光景が繰り広げられた[3]。(このような歴史があるので、米国のドラッグストアでは現在でもフードコートを設けている場合がある。)
なおコカ・コーラも、もともと1886年にアトランタの薬剤師のJohn S. Pembertonがコカ・コーラのシロップのレシピを発明し、地元のソーダ・ファウンテンにそれを販売したもので、ソーダ・ファウンテン側によって「健康に良いトニック」などと謳われて販売されたものである。
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米国のドラッグストア大手CVSの外観例
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同じくCVSの外観例
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ショッピングモール内のCVSの場合の入口の例
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CVSの店内例
EU
ドイツの上位を挙げると
- Rossmann(EUに4000店舗を展開。従業員数5万6000人あまり。)
- dm (ドロゲリエ・マルクト)
かなり差があるが3位にMüller。
- ^ a b c 諸外国における医薬品販売制度等について厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会
- ^ アメリカ ワクチン接種拡大へ薬局やスーパーなどに直接供給 - NHK・2021年2月12日
- ^ a b c d e Walgreens Historical Highlights
- ^ 経済改革会議資料 「薬局における薬剤師不在時の一般用医薬品の取扱いの見直し」 ~「薬局」「店舗販売業」の二重申請の解消について~ (PDF) 平成27年11月9日 日本チェーンドラッグストア協会
- ^ 2010年7月26日付クオール株式会社・ローソン株式会社プレスリリース (PDF)
- 1 ドラッグストアとは
- 2 ドラッグストアの概要
- 3 イギリス
- 4 シンボル
ドラッグストアと同じ種類の言葉
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