ドダイYS ド・ダイ(サンダーボルト版)

ドダイYS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/14 21:52 UTC 版)

ド・ダイ(サンダーボルト版)

漫画・アニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場(漫画版は「ドダイ」表記)。

地球連邦軍の軍閥である「南洋同盟」が、一年戦争の終結後にジオン軍が放棄したド・ダイYSを改修した機体[23]。機首は主翼と合わせて緩やかな三角形を描いており、ミサイル・ランチャーは上下に2列、計12基に増設されている。また、主翼の付け根には開閉式の2連装機銃が各1基内蔵されている。底面のVTOL用ノズルは円形のものを4基装備し(漫画版は上面にも同様のノズルがある)、主翼後端にも推進機が搭載されている。コックピットは三座で、前席2つがパイロットとコ・パイロット、後席には機長および部隊指揮官が座る[23]。後席の上には天窓があり、上空の視界を確保するほか、搭載MSとのコミュニケーションもおこなう[23]

南洋同盟の支配地域に進軍する強襲揚陸艦「スパルタン」に対し、12機がグフを乗せて攻撃をかける。グフを降ろしたあとは周辺空域に待機するが、イオ・フレミング搭乗のジム改陸戦型とビアンカ・カーライルのコルベット・ブースター(漫画版ではド・ダイに似た機体、名称不明)の連携により、次々と撃墜される。指揮官であるクローディア・ペールが乗る機体のみ、チャウ・ミンのグフの援護によって生還する。

ド・ダイ改

MODIFIED DO-DAI[24] / DODAI REMODELED[25]

機動戦士Ζガンダム』に登場。当初の設定では「ドダイ改」と表記。

ド・ダイYSの改良型[26]あるいは発展型で[27]、開発はエゥーゴによる[25]グリプス戦役第一次ネオ・ジオン抗争において、エゥーゴおよびカラバが運用する。基本的にはMS側から操縦されるために無人であるが、有人操縦のタイプも存在する[25]。最大2機のMSを横並びに搭載可能であり、MSはド・ダイYSのような直立姿勢ではなく、片手で機体上部のグリップを保持し、膝を付いて搭乗する。武装は無しとされるが[28]、『機動戦士ガンダムΖΖ』第35話では機首両側の開閉式3連装ミサイル・ランチャーからミサイルを発射している。また、機首の左右にライトを装備している[28]

劇中での活躍
『Ζ』では、カミーユ・ビダンが搭乗するガンダムMk-IIアムロ・レイの駆るリック・ディアスなどが本機を使用している。ティターンズネオ・ジオンのMSでも操作可能であり、『Ζ』第15話ではカツ・コバヤシの操るガンダムMk-IIを搭載していた本機がロザミア・バダムの操るギャプランに奪われて使用され、『ΖΖ』第36話ではエルピー・プルの操るキュベレイMk-IIによって使用される。さらには、機首のコクピットから搭載MSを遠隔操縦することも可能であり、『ΖΖ』第35話ではハヤト・コバヤシが本機に搭載したジムIIIビームライフルを本機のコクピットから遠隔操縦し、ラカン・ダカランの操るザクIIIを攻撃している。
輸送機として使用されることもあり、『Ζ』第18話ではルオ商会からアウドムラへの補給物資の輸送に使用され、『ΖΖ』第35話ではコンテナを搭載してコロニー落としの標的になったダブリン市民を救出するために使用された。
ゲームブック『機動戦士Ζガンダム ジェリド出撃命令』では、主人公ジェリド・メサが使用して空戦を行っている。グッドエンドではMSを乗せたまま、母艦上空でバスク・オムに対してビクトリーロール英語版も披露している。
中原れいの漫画『機動戦士ガンダムF90』では、火星独立ジオン軍(オールズモビル)のMS隊が同型のSFSを火星で運用するが、MS1機しか搭載できないサイズで描かれている。
補足
アニメ映画『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』の劇中では、カミーユがドダイ改で出撃するシーンがあるが、これを漫画化した『機動戦士Ζガンダム 星を継ぐ者』の中では、カミーユの台詞は「ドダイ」なのに対し、画はドダイ改ではなく、ベースジャバーになっている。

脚注


注釈

  1. ^ 『MSV-R』ド・ダイGAのミサイル・ベイのキャプションに記述がある。

出典

  1. ^ 『機動戦士ガンダム ガンダムアーカイヴ』メディアワークス、1999年6月、288頁。
  2. ^ 『機動戦士ガンダム超百科』立風書房、1980年3月、78頁。
  3. ^ 『機動戦士ガンダム 記録全集3』日本サンライズ、1980年7月、176頁。
  4. ^ 『機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』講談社、2001年、511-512頁。
  5. ^ 『機動戦士ガンダム 艦船&航空機 大全集』アスキー・メディアワークス、2010年7月、12頁。
  6. ^ 『講談社ポケット百科シリーズロボット大全集[1]機動戦士ガンダム』(講談社、1981年)[要ページ番号]など。
  7. ^ 酒井征勇 編「ジオン軍徹底解説」『機動戦士ガンダム大百科』勁文社〈ケイブンシャの大百科78〉、1981年3月20日、270頁。雑誌コード63541-87。 
  8. ^ 『HOW TO BUILD GUNDAM』(ホビージャパン、1981年)[要ページ番号]、『HOW TO BUILD GUNDAM2』(同、1982年)[要ページ番号]
  9. ^ a b c d 「機動戦士ガンダム 艦船&航空機大全集」メディアワークス 2015年3月 102頁。(ISBN 978-4-04-869313-4)
  10. ^ テレビ版第23話、コア・ファイターとクリンク中尉搭乗機の戦闘より。
  11. ^ 『機動戦士ガンダム 艦船&航空機大全集』メディアワークス、2015年3月、113頁。(ISBN 978-4-04-869313-4)
  12. ^ a b c d e f g 『大河原邦男画集 機動戦士ガンダム MSVスタンダード』KADOKAWA、2018年2月、103頁。
  13. ^ a b c d e 『機動戦士ガンダム MSV-R ザク編』角川書店、2013年2月、44頁。
  14. ^ a b 『機動戦士ガンダム MSV-R ザク編』角川書店、2013年2月、110頁。
  15. ^ 機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』86頁。
  16. ^ 『ガンダムエース』2011年5月号、角川書店、174-175頁。
  17. ^ a b 『機動戦士ガンダム 艦船&航空機 大全集』アスキー・メディアワークス、2010年7月、70頁。
  18. ^ a b 『EXモデル 1/144 ドダイツー』バンダイ、2001年8月。
  19. ^ a b c 『機動戦士ガンダム 第08MS小隊フィルムコミック5』辰巳出版、1998年1月、107頁。
  20. ^ 『アニメVスペシャル 機動戦士ガンダム 第08MS小隊』特別付録「DESIGN WORKS PERFECT FILE」学習研究社、1997年3月、80頁。
  21. ^ 『データコレクション9 機動戦士ガンダム 一年戦争外伝2』メディアワークス、1999年6月、84頁。
  22. ^ 『アニメVスペシャル 機動戦士ガンダム 第08MS小隊』学習研究社、1997年3月、62頁。
  23. ^ a b c 『機動戦士ガンダム サンダーボルト RECORD of THUNDERBOLT 2』ホビージャパン、2017年12月、76-77頁。
  24. ^ 『機動戦士ガンダム 艦船&航空機 大全集』アスキー・メディアワークス、2010年7月、19頁。
  25. ^ a b c 『ガンダムメカニクス3』ホビージャパン、1999年3月。[要ページ番号]
  26. ^ 『MJマテリアル4 機動戦士Ζガンダム メカニック設定集&作例集』バンダイ、1985年6月、46頁。
  27. ^ 『機動戦士Ζガンダム大事典』ラポート、1986年8月、168頁。
  28. ^ a b 『ニュータイプ100%コレクション1 機動戦士Ζガンダム メカニカル編1』角川書店、1985年10月、83頁。


「ドダイYS」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ドダイYS」の関連用語











ドダイYSのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ドダイYSのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのドダイYS (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS