トロント 文化

トロント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/13 07:41 UTC 版)

文化

ロイ・トムソン・ホール
ホッケーの殿堂

トロントには劇場や舞台芸術センターが多くあり、50以上のバレエとダンスの団体に加え、6つのオペラ団体と2つの交響楽団がある。カナダ国立バレエ団やカナディアン・オペラ・カンパニー、トロント交響楽団などが代表格。公演の会場となる主な劇場にはフォーシーズンズセンターやロイトムソンホール、プリンセス・オブ・ウェールズ劇場、ロイヤル・アレキサンドラ劇場、マッセイホール、トロント舞台芸術センター、エルジン劇場、ウィンターガーデン劇場、ハミングバードセンターなどがある。オンタリオプレイスには世界で最初の常設IMAXシアターであるシネスフィアがあり、その他、屋外型の大規模なコンサート会場になるモルソン・アンフィシアターもある。ハイパークでは毎年夏に「"Dream in High Park"」と呼ばれる地元民に人気のイベントがあり、公園内にある円形劇場でシェークスピア劇がキャンステージによって上演されている。キング通りとシムコー通りの交差点沿いの歩道には星が埋め込まれたカナダ・ウォーク・オブ・フェイムがあり、大きな業績を上げたカナダ人を称えて作られたものである。ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムと比べ、いくつかの点において特徴に違いがある。

ディスティラリー地区は歩行者天国になっており、ブティック系のお店や美術館、レストラン、芸術家のスタジオのほか、小さな醸造所(ミルストリート[1]が特によく知られる)が建ち並ぶ。新しくできた舞台芸術劇場ヤングセンターはソウルペッパー劇団とジョージ・ブラウン・カレッジの演劇学科が本拠としている。

国内や海外の映画制作とテレビ制作は地元の大きな産業のひとつとなっており、トロントで撮影されたシーンが多くの映画で見ることができる。トロント国際映画祭は世界の映画産業界においても重要な年間行事のひとつとなっている。イギリスの映画製作会社パインウッド・スタジオがトロント西部に新しい複合型の映画スタジオを建設しており、2008年の秋に一部完成しオープンする予定。

カリバナは7月中旬から8月上旬に毎年行われる夏の行事で、北米でも規模の大きいストリート・フェスティバルのひとつ。トリニダード・カーニバルがベースになっており、最初のカリバナは1967年に開催された。その後、40年経ち、パレードにはトロントの湖岸に毎年100万人もの人々を惹きつけるほどに成長し、観光客も多く訪れる。そして、毎年このイベントではおよそ3億カナダドルもの経済効果をもたらしている。

見どころ

ダンダス・スクエア
グリークタウンのクリスマス・イルミネーション

トロントの最も有名な観光地はCNタワーで、1976年以来、世界で最も高い地上建築物として知られていたが、ワルシャワラジオ塔ブルジュ・ハリーファなどに抜かれた。

ロイヤルオンタリオ博物館(ROM)は、世界各国の文化や自然史の作品を所蔵する代表的な博物館のひとつである。アートギャラリー・オブ・オンタリオ(AGO)はカナダ国内やヨーロッパ、アフリカ、現代美術など多くの収集品を所蔵する。ガーディナー博物館はカナダ唯一の陶磁器専門の博物館で、その所蔵品は2,900品以上を数え、アジアやアメリカ、ヨーロッパからのものを含む。バータ靴博物館もまた靴を展示する独特な博物館である。

オンタリオ・サイエンス・センターは主に子供向けのアクティビティや展示が多くある。ドンバレー・ブリック・ワークス(Don Valley Brick Works)は1889年に開かれた工業団地の跡で、近年、公園と歴史史跡として再興された。 毎年、夏になるとエキシビション・プレイスでカナディアン・ナショナル・エキシビション(CNE)が開催される。歴史ある博覧会でカナダ最大、世界で5番目の規模をもち、およそ130万人が訪れる[20]

ヨークビルはトロントでも洗練された商業地区のひとつで、お洒落な店舗やレストランが建ち並ぶ。トロント国際映画祭の期間中など、様々な機会に北米の名士がよく訪れる場所でもある。トロント・イートン・センターは北米でトップレベルの集客を誇る観光客によく知られたショッピングセンターで、1週間で100万人以上もの人々が訪れる。

ダンフォースにあるグリークタウンもまた主な観光地として知られ、1km毎のレストランの密度は世界でも非常に濃い場所である。ヘンリー・ペラット卿(Henry Pellatt)の豪邸であったカサ・ロマはカナダで最もよく知られた城である。他の有名な観光地にはザ・ビーチズ、トロント・アイランズ、ケンジントン・マーケット、フォート・ヨーク、ホッケーの殿堂などがある。

トロントの北40kmにあるカナダ・ワンダーランドはカナダ最大の遊園地で、年間362万人の来園者がある。1981年に開園し、夏場 (5月~10月) のみ営業。

メディア

CBCの本社

トロントはカナダ国内で最も大きなマスメディア市場をもち、北米ではニューヨークロサンゼルスシカゴに次いで4番目に大きい。4つの日刊紙と2つの無料新聞紙があり、グレータートロントの市民に向けて発行されている。トロント市の地方紙トロント・スターとトロント・サン、全国紙のグローブ・アンド・メールナショナル・ポストはいずれもトロントに本社を置く。カナダの主な英語放送のテレビ局はトロントに本社を置き、全国区の公共放送局であるCBCと最大の民放であるCTVほか、よく知られた主なテレビ局にシティTVやグローバルTVがある。また、代表的なスポーツ専門放送局ではザ・スポーツ・ネットワークやロジャース・スポーツネット、ザ・スコアがある。カナダの出版業界でも大部分がトロントに本社を置いており、雑誌マクリーンズ、シャトレイン、フレア、カナディアンリビング、カナディアンビジネス、トロントライフなどがその代表例である。

スポーツ

トロントはカナダでも6つのプロスポーツ(アイスホッケーカナディアンフットボール野球バスケットボールサッカーラグビーユニオン)のチームがある唯一の都市である。市内の主要スポーツ施設としては、ロジャース・センターエア・カナダ・センターBMOフィールドなどがある。トロント・ウルフパックは大西洋横断的な初のプロラグビーリーグチームとして2016年に創設された。

トロントを本拠地とするプロスポーツチームは以下の通りである。

スポーツ種別 チーム 所属団体 団体内所属 ホーム競技場
アイスホッケー トロント・メープルリーフス NHL イースタン・カンファレンス スコシアバンク・アリーナ
バスケットボール トロント・ラプターズ NBA イースタン・カンファレンス
野球 トロント・ブルージェイズ MLB アメリカンリーグ ロジャース・センター
カナディアンフットボール トロント・アルゴノーツ CFL イースト・ディビジョン(東地区) BMOフィールド
サッカー トロントFC MLS イースタン・カンファレンス
ヨーク9FC CPL ヨークライオンズ・スタジアム
ラグビーリーグ トロント・ウルフパック スーパーリーグ ランポート・スタジアム
ラグビーユニオン トロント・アローズ メジャーリーグラグビー ランポート・スタジアム, アラムナイ・フィールド

モータースポーツとしては、1986年から2007年の間、チャンプ・カーの「モルソン・インディ・トロント」をエキシビション・プレイスを中心とした市内コースで開催していた。2009年から「ホンダ・インディ・トロント」としてインディカー・シリーズの一つとして再開した。

競馬としてはウッドバイン競馬場にて、サラブレッドによる平地競走とスタンダードブレッドによる繋駕速歩競走の両方が行われる。国際競走も実施されている。プロテニスロジャーズ・カップも開催されている。

2009年3月に第2回WBC C組が開催された。初のカナダ開催だった。

2015年には第17回パンアメリカン競技大会が開催された[21]


  1. ^ Government of Canada, Statistics Canada (2017年2月8日). “Census Profile, 2016 Census - Toronto, City [Census subdivision, Ontario and Ontario [Province]]”. www12.statcan.gc.ca. 2020年2月21日閲覧。
  2. ^ Government of Canada, Statistics Canada (2016年2月10日). “Table 1.1Population and demographic factors of growth by census metropolitan area, Canada”. www150.statcan.gc.ca. 2020年2月21日閲覧。
  3. ^ City of Toronto |  Toronto economic overview”. 2008年5月16日閲覧。
  4. ^ Number of 150m+ Completed Buildings - The Skyscraper Center”. www.skyscrapercenter.com. 2020年2月14日閲覧。
  5. ^ 世界の安全な都市ランキング2019発表!トロントは世界6位、北米都市では1位” (日本語). lifetoronto.jp. 2020年2月21日閲覧。
  6. ^ JLL、世界の都市比較インデックスを分析「都市パフォーマンスの解読」を発表 JLL 2017年10月25日閲覧。
  7. ^ Natural Resources Canada | The real story of how Toronto got its name”. 2011年12月9日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2008年5月16日閲覧。
  8. ^ Jarvis Collegiate Institute | Fort Rouillé”. 2012年9月13日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2008年5月16日閲覧。
  9. ^ Jarvis Collegiate Institute | Toronto Purchase”. 2008年5月16日閲覧。
  10. ^ Journal of Canadian Studies | Westward ho? The shifting geography of corporate power in Canada | Winter 2002 | William K Carroll”. 2008年5月16日閲覧。
  11. ^ Laurance, Jeremy (2003年4月23日). “One family went on holiday – and made Toronto a global pariah”. The Independent. 2018年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月22日閲覧。
  12. ^ More than 1,000 people detained during G20 summit in Toronto can sue police”. The Guardian. Guardian News and Media Limited (2016年4月7日). 2016年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月15日閲覧。
  13. ^ Environment Canada | Canadian Climate Normals 1971-2000”. 2008年5月16日閲覧。
  14. ^ 1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data TORONTO LESTER B. PEARSON INT'L A カナダ環境省”. 2014年8月7日閲覧。
  15. ^ 1961 to 1990 Canadian Climate Normals station data TORONTO PEARSON INT'L A カナダ環境省”. 2014年8月7日閲覧。
  16. ^ 1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data TORONTO カナダ環境省”. 2014年8月7日閲覧。
  17. ^ Toronto Star.com - News | The city's new heart, Mar 09, 2007”. 2008年5月16日閲覧。
  18. ^ City of Toronto News releases | West 8 Wins Waterfront Corp. Design Competition”. 2008年5月22日閲覧。
  19. ^ du Toit Allsopp Hiller | The Multiple Waterfront”. 2008年5月16日閲覧。
  20. ^ CNE - About Us | Canadian National Exhibition”. 2008年5月16日閲覧。
  21. ^ Toronto 2015 Pan Am & Parapan Am Games (英語) (フランス語) 2016年11月16日閲覧
  22. ^ プライスウォーターハウスクーパースによる都市のGDP Archived 2011年5月13日, at the Wayback Machine.
  23. ^ Global Financial Centres Index 21 Z/Yen Group 2017年4月5日閲覧。
  24. ^ City of Toronto | Urban Development Services (pdf)”. 2008年5月16日閲覧。
  25. ^ Language used at work by mother tongue in Toronto CMA, Statistics Canada (2001).
  26. ^ Language used at work by mother tongue (City of Toronto), Statistics Canada (2001).
  27. ^ City of Toronto: Emergency Services - 9-1-1 = EMERGENCY in any language”. City of Toronto. 2007年1月5日閲覧。
  28. ^ City of Toronto  | 2006 City Budget”. 2007年2月17日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2008年5月16日閲覧。
  29. ^ Toronto Union Station. VIA Rail Canada
  30. ^ Toronto, ON. Amtrak. 2016年7月3日閲覧
  31. ^ Toronto Union Station GO Station. GO Transit. 2016年7月17日閲覧
  32. ^ UNION STATION. Union Pearson Express. 2016年7月17日閲覧
  33. ^ The Canadian(TORONTO-VANCOUVER). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  34. ^ The Canadian(VANCOUVER-TORONTO). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  35. ^ Corridor(Toronto-Ottawa). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  36. ^ Corridor(Ottawa-Toronto). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  37. ^ Corridor(Montreal-Toronto). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  38. ^ Corridor(Toronto-Montreal). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  39. ^ Corridor(Toronto-Windsor). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  40. ^ Corridor(Windsor-Toronto). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  41. ^ Corridor(Toronto-Sarina). VIA Rail Canada. P1. 2016年6月. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  42. ^ Maple Leaf. P2. Amtrak. 2016年4月24日. 2016年6月27日閲覧 (PDFファイル)
  43. ^ System Map. GO Transit. 2016年7月17日閲覧 (PDFファイル)
  44. ^ UP Express. 2016年6月27日閲覧
  45. ^ 日本車輌製造株式会社. 2012年7月6日. 2016年6月27日閲覧
  46. ^ Ontario Northland. 2016年7月3日閲覧
  47. ^ Toronto Discovery District FAQ | ”. 2008年5月16日閲覧。
  48. ^ Third time lucky for T.O. Games bid?, TheStar.com, 2007






トロントと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「トロント」に関係したコラム

  • 世界の株価指数一覧

    株価指数は、証券取引所に上場している銘柄を一定の基準で選出し、それらの銘柄の株価を一定の計算方法で算出したものです。例えば、日本の株価指数の日経平均株価(日経平均、日経225)は、東京証券取引所(東証...

  • 株式の取引が行われる証券取引所の一覧

    2012年6月現在の日本の証券取引所、および、世界各国の証券取引所の一覧です。▼日本東京証券取引所(東証)大阪証券取引所(大証)名古屋証券取引所(名証)福岡証券取引所(福証)札幌証券取引所(札証)TO...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「トロント」の関連用語

トロントのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



トロントのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのトロント (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2022 GRAS Group, Inc.RSS