テレビ受像機 可搬型のテレビ

テレビ受像機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/23 12:16 UTC 版)

可搬型のテレビ

ポータブルテレビ
持ち運びができるように小型化したテレビ。1970年代後半には外出先でも視聴が可能なポータブルテレビが登場したが、この頃はラジカセとの一体型で、モニターはブラウン管かつ白黒であった(1978年東芝が発売したラジカセ付きGT-4500[4]などがあった)。1980年代に入ると液晶を用いることで手の平サイズにまで小型化され(最初期のモニターは白黒)、80年代半ばにはカラー受信機が登場した。アナログ放送の終了・デジタル放送(フルセグ)への移行に伴い、先にワンセグ方式の受信機が登場したが、現在はフルセグで受信可能な機種も供給されている。ただ、フルセグ対応も含めたテレビチューナー搭載の携帯電話スマートフォンとの競合関係にあり、市場は大きくない。
ワイヤレステレビ
チューナー機器とモニターが独立しており、両者の間で映像および音声信号を無線通信無線LANなど)により伝送するもの。室内アンテナを使用したテレビ受像器との違いは、アンテナ端子からの入力により確実に受信できる事と、モニターが液晶ディスプレイによる可搬性を重視した物、さらに充電式で(電源)ケーブルフリーな物であること。

2000年代以降の動向

2000年以降の動向としては薄型テレビ地上デジタル放送(地デジ)対応などがある。

電子機器メーカーの業界団体、電子情報技術産業協会(JEITA)によると、2003年に液晶・プラズマといった薄型の出荷額がブラウン管を初めて上回った。これは既に国内メーカーはブラウン管テレビの国内生産を打ち切っており、将来的にその生産自体を取り止める方針である事(後述)や、小型軽量かつ省エネ・省スペースである点が消費者に受け入れられている事などが挙げられる。

2008年までにアナログチューナーのみのモデルは全社が生産中止となった。その一方で、不況と少子高齢化に伴う低所得層の増大などから、アナログ停波の延期を求める声や、停波自体に反発する声も多く見られた。

デジタル放送化決定後もホームセンターディスカウントストア大型スーパーでは、低価格を売りにしたアナログ放送しか受信できない受像機(ブラウン管式ないし、近年一部の海外メーカーが大々的に売り出しを行っている低価格液晶テレビも含む)が依然として販売されていた。地上デジタル放送には対応するが、BSデジタル放送や110度CSデジタル放送に対応しないものもあった。アナログ放送終了後はデジタルチューナー(同機能搭載ビデオ機器類含む)と接続しないとテレビ受信ができなくなるため、展示している商品にデジタル放送への対応・非対応(2011年で使えなくなる)を表示するシールを貼る事が義務付けられた(2006年6月以降は、工場出荷の時点でアナログ放送終了告知シール貼付を義務化)。

この種の製品を生産している韓国台湾などの海外メーカーでは、日本国内のデジタル放送に対応できる機種の開発能力が弱かった事などから、日本のデジタル放送対応機種はパナソニックシャープソニー東芝など、ほぼ日本のメーカーによって占めていた。しかし2010年代には海外メーカーとの競争で、日本メーカーが世界市場で不利な状況となり、不採算事業の清算として、テレビ事業から撤退、または他社へ売却などをするケースが見られた。

ブラウン管式のテレビ受像機は、2001年以降、冷蔵庫洗濯機エアコンとともに家電リサイクル法の対象商品とされ、廃棄する際に粗大ゴミとして出せなくなり、メーカーごとの窓口への有料(6000〜10000円程度かかる)引き取り手続きなどが義務付けられている。なお、2009年4月より、液晶やプラズマなどの薄型テレビ受像機も、家電リサイクル法の対象に追加された。ただし、廃棄にかかる時間や手間、費用がかかるためなのか、日本各地の森林や山奥に不法投棄されるなどし、大きな問題となっている。業界団体によれば、アナログ放送停波に伴い、6400万台のアナログ式受像機が廃棄されると予測されていた[5]

2010年代に入り、主要メーカーから、3次元ディスプレイ技術を応用した3Dテレビが発売された。しかしコンテンツ不足、3D映像を視聴するためには、専用眼鏡が必要などの理由であまり普及しなかった。若干画面が湾曲したテレビも一時流行したが同様にあまり普及しなかった[6]

2014年頃からは、4K 8Kテレビ放送などの技術の進歩により、テレビの更なる高画質、高音質化が進んでいる。また、メーカーはこの頃から初期の薄型テレビの置き換えに伴う需要を見込んでいるとされ、インターネットに接続可能であるのはもちろん、テレビでYouTubeなどのデジタルメディアを閲覧したりすることができるなど、インターネットとつながることができるテレビが普及している。

日本国内の全世帯のうちカラーテレビを保有する世帯の率(世帯普及率)は1982年の調査以来、98%を下回ったことがなく、2006年3月末現在の世帯普及率は99.4%となっていた[7]。しかし、テレビ離れとブラウン管テレビが統計から排除されたことにより2014年以降落ち込みをみせた[8]

2015年、ブラウン管式のテレビ受像機の製造を日本国内のメーカーとして最後まで続けてきたシャープが、フィリピンで行なってきたブラウン管式のテレビ受像機の製造から撤退。なお、2014年12月時点でブラウン管式のテレビ受像機の製造を行なっていたインドのビデオコンOnidaも、2015年中をめどに撤退することが報じられた[9][10]


  1. ^ なお、免許申請は日テレが先であったため、NHKが急ぐ形でテレビ本放送を開始した経緯がある。
  2. ^ 既に日本国内では全メーカーがブラウン管テレビの生産を終了している。
  3. ^ 2010年2月16日、ソニーは「XEL-1」の国内販売を終了することを発表した。販売終了の理由について、有害サイト規制法により、4月以降に出荷する製品には有害サイトへの接続制限機能が義務づけられるが、XEL-1にはその機能がないからと説明している。ただし海外での販売は継続し、大画面化や量産化の技術開発は続ける、とした。
  4. ^ 当時は民放テレビ局の数が少なくVHF・UHF各1局のみという地域も多かったため、それらの地域ではUHFつまみは当該UHF局に事実上固定(当該局に合わせられれば通常ほぼ動かされない)されていた。






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