ダグラス DC-7 ダグラス DC-7の概要

ダグラス DC-7

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/21 08:05 UTC 版)

デルタ航空のDC-7

ダグラス DC-7(Douglas DC-7)は アメリカ合衆国ダグラス・エアクラフト社が開発した大型レシプロ旅客機1953年運用開始。

ダグラス初の4発大型旅客機であるDC-4与圧型として、先行して市場に投入され成功していたDC-6をベースに、強力形エンジンを搭載した性能強化型と言える機体である。既にジェットエンジンやターボプロップ式の旅客機が実用化されつつあった1950年代の過渡期、世界の主要航空会社に導入され、幹線航空路に投入されたが、搭載された大型レシプロエンジンの出力向上策は極限域に達し、騒音・振動による居住性悪化と信頼性の両面で問題を抱えることになり、同時期の欧米におけるジェット旅客機開発進行とも並んで、レシプロエンジン旅客機の技術的限界を示す結果となった。

このため、先行したDC-6ほどの商業的成功は収められず、1950年代末期に出現したボーイング707やダグラス自社のDC-8などの第一世代ジェット旅客機に、短期間で主力の座を譲った。ダグラスが最後に開発したレシプロ旅客機であり、またダグラス製量産型旅客機では珍しい、政府や軍用機としての受注がなく、民生用のみに生産されたモデルになった。


  1. ^ 「7C」のネームに、世界的な航空路線への投入を象徴して「七つの海」をひっかけた愛称である。
  2. ^ 同時期に経年10年以上の中古DC-6型機が、中小航空会社のローカル定期旅客便路線運航で重用され、市場でのタマ数が不足していた状況とは対照的だった。
  3. ^ 経年約4年程度の旅客機を貨物機化したこの格下げは異例であった。在来のDC-4はエコノミー(格安)夜行便と貨物専用機へ転用、もともと貨物型DC-6AだったDC-6Bを旅客用設備を残して郵便貨物輸送で併用など、それぞれ旅客機型中心で併用された事例とは対照的である。


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