タマネギ 動物への影響

タマネギ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 00:22 UTC 版)

動物への影響

イヌネコがタマネギを食べた場合には、アリルプロピルジスルファイドにより血液中の赤血球が破壊され、血尿、下痢、嘔吐、発熱を引き起こす[67]。タマネギの加工食品やエキスも、イヌやネコなどの動物に影響を与えることがある[67]

文化

宗教による考え方の違い

インドのバラモン教ヒンドゥー教の学問や祭司を司るバラモンは、情欲と怒りを増大させて瞑想を妨げる野菜だとして、ニンニクとともにタマネギの摂取を禁じている[68]。ヒンドゥー教の分派スワミナラヤンの信者は、ニンニクもタマネギも食べない[68]カシミールに住む高位のヒンドゥー教徒であるカシミール・パンディットの人々も同様に食べない[69]ジャイナ教徒は、タマネギを含むネギ属の野菜は食べた人に悪影響を与え、収穫の際に土中の小さな生き物を傷つけると考えられているため、摂取を禁じている[68]

絵画の題材

フランス印象派の画家の多くは、都会を避けて田舎のプロヴァンス地方を仕事場に選び、質素で基本に立ち返った生活を表現する静物画を描いた。その題材にタマネギが描かれた作品が残されており、ポール・セザンヌの『玉ねぎのある静物』(1896年 - 1898年)、ルノワールの『玉葱のある静物』(1881年)のほかに、ファン・ゴッホは『赤キャベツと玉ねぎのある静物』(1887年)から『生姜の瓶と玉ねぎ』(1885年)まで、何度もタマネギを描いている[70]

祝祭

タマネギの祝祭が世界各地で催されている。数は減少したものの、古くはイギリスでは13世紀からオニオン・フェアが行われており、ハワイマウイ島、インドのムンバイなどでもオニオン・フェアが開催されている[71]。ドイツのエリスゲンでは、毎年8月にツヴィーベルフェスト(タマネギ祭り)が開催される[72]。毎年10月にはヴァイマルで行われるタマネギ祭りが有名で、住民はタマネギの花輪で自宅を飾る[72]

タマネギをモチーフにしたキャラクター


注釈

  1. ^ 最新の分類体系であるAPG体系ではヒガンバナ科に区分されるが、古い分類体系のクロンキスト体系新エングラー体系ではユリ科に分類されている[1]
  2. ^ 日本では、生食用に軟白栽培されたラッキョウが「エシャット」や「エシャロット」の名で呼ばれている[34]
  3. ^ 遺伝子に欠損があるため、花粉ができない状態[37]
  4. ^ 庫内の温度と空気成分の調整によって、青果物の呼吸を最小限に抑え、鮮度の低下を防止するシステム[11]

出典

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  3. ^ こぐれひでこの食悦画帳/葉タマネギ 玉のままうどんに『読売新聞』夕刊2018年12月8日(2面)。
  4. ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 300. https://www.biodiversitylibrary.org/page/358319 
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  8. ^ a b ジェイ 2017, p. 34.
  9. ^ 田中孝治 1995, p. 93.
  10. ^ a b c d e f g h i 田中孝治 1995, p. 193.
  11. ^ a b c d e f g h i j k 講談社編 2013, p. 159.
  12. ^ a b c d e ジェイ 2017, p. 13.
  13. ^ <このページは存在しません。> 国際連携で挑むタマネギゲノム解読‐経済的に重要な高等植物種の巨大なゲノムを読み解く (PDF) 山口大学(2021年8月20日)2021年9月17日閲覧 [リンク切れ]
  14. ^ ジェイ 2017, pp. 11–12.
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