タツノオトシゴ 文化

タツノオトシゴ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/31 08:57 UTC 版)

文化

タツノオトシゴ類は食用にもなるが、魚としては特異な外見をもつことから水族館などでよく飼育され、主に観賞魚として流通する。また外見はユーモラスなものとして見られ、各地でロゴマークやキャラクターなどのモチーフにも利用されている。

卵と稚魚を育児嚢で保護する様から、日本各地では「安産のお守り」として干物を妊婦に持ち歩かせる風習がある[2][3][4]。また毎年の年末年始はその年の干支にあたる動物がメディアで取り上げられるが、辰年の「」だけは架空の生物であるため、代わりにタツノオトシゴが取り上げられることがある。

中国ではタカクラタツ、クロウミウマ、オオウミウマなどの大型種の干物が漢方薬として珍重される。

姿が馬や竜の形を連想させるため、ウマ(西日本)、ウマノカオ(富山)、ウマイオ、ウマノコ(高知)、リュウウグウノコマ(和歌山)、リュウノコ(神奈川)などの方言がある。古くから産婦が手に持ったり、袋に詰めて腰につけると、産が軽くなると信じられていた。『山槐記』を参照されたい。

脚注

関連項目


注釈

  1. ^ 英語での呼び名は「ポットベリード・シーホース pot bellied seahorse 」(太鼓腹のタツノオトシゴ)以外に、「ポットベリー・シーホース pot belly seahorse 」(同じ)、「ビッグベリー・シーホース big belly seahorse 」(大きなお腹のタツノオトシゴ)があり、英語版ウィキペディアでは "Big-belly" が採用されている。2012年2月のIUCNのレッドリストでは、Big-belly Seahorse と Pot-bellied Seahorse とが採用されている。また中国語ではこの種を「膨腹海馬」という。

参考文献

  1. ^ a b c d e f g h タツノオトシゴの仲間”. 沖縄市. 2019年12月5日閲覧。
  2. ^ a b c d 蒲原稔治著・岡村収補訂『エコロン自然シリーズ 魚』1966年初版・1996年改訂 保育社 ISBN 4586321091
  3. ^ a b c d 檜山義夫監修『野外観察図鑑4 魚』1985年初版・1998年改訂版 旺文社 ISBN 4010724242
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m 岡村収・尼岡邦夫監修『山渓カラー名鑑 日本の海水魚』(解説 : 渋川浩一)1997年 ISBN 4635090272
  5. ^ a b c d e f g h i Family Syngnathidae - Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2010.FishBase.World Wide Web electronic publication.www.fishbase.org, version (07/2010).
  6. ^ 川那部浩哉・水野信彦・細谷和海編『山渓カラー名鑑 改訂版 日本の淡水魚』(解説 : 瀬能宏)1989年初版・2005年第3版 ISBN 4635090213


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