タチバナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 04:00 UTC 版)
家紋
橘紋(たちばなもん)は、タチバナの実と葉を図案化した家紋である。文様としては平安時代末期頃に現れ、江戸時代には90家余りの旗本が用い、蔦紋や桐紋などとともに十大家紋の一つに挙げられている。元明天皇が、葛城王に橘姓を下賜したことにちなみ橘系の氏族や橘氏の後裔を称する家、他氏族が家紋として用いた。『見聞諸家紋』に記された、薬師寺氏(丸に三つ立ち橘)、小寺氏(藤巴に三つ橘)が文献上の初見である。
使用
井伊氏、黒田氏などが用い、黒田氏の橘紋の由来は、黒田職高が小寺氏に仕えた際に下賜されたことからであり、井伊氏は、井伊共保が生まれた際の故事にちなむとされる。なお日蓮宗の寺紋「井桁に橘・日蓮宗橘」は、開祖の日蓮が井伊氏一族の出身であることに由来するという[4][5]。
京都府八幡市の「石清水八幡宮」では、八幡神を勧請した僧・行教の紋が橘であったため、橘紋と三つ巴が神紋とされている。また本殿の彫刻には真ん中に橘の実があり、その実の両側から鳩が向かい合っている形のものがある。本殿前には左右共に橘の木が植えられており、授与品としてこの橘の実を使った御神酒も作られている。
京都市右京区の梅宮大社では、橘氏の氏神であることから、橘紋を社紋としている。
図案
『法然上人絵伝』に見られ、構図の種類には「橘」、「丸に橘」、「井桁に橘」、「三つ葉橘」などがある。同様の図案で「茶の実紋(ちゃのみもん)」があるが、チャノキの実を図案化したもので橘紋の実の部分に3枚の葉がない構図である。
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橘紋 () -
三つ組み合わせ陰橘 () -
五つ寄せ橘 () -
三つ橘 ()
注釈
出典
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