ゾック ゾックの概要

ゾック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 20:26 UTC 版)

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作中の軍事勢力の一つであるジオン公国軍の試作機で、水中と地上の両方で活動可能な水陸両用MSの一つ。前後対称形状の胴体や、3本指の腕部クロー、ホバー推進装置を内蔵した極端に短い脚部など、異形が多い水陸両用機のなかでも特徴的な外観をしている。大型ゆえに地上での機動性は低く、内装火器による砲撃を主戦術としている。

デザイン

ラフスケッチは『機動戦士ガンダム』の総監督である富野喜幸によって描かれ、決定稿はこれをほぼトレースしてクリンナップしたものとなっている。ラフの時点で脚部に「ホバークラフト状ノズル」との但し書きがある[1]

設定解説

諸元
ゾック
ZOCK
型式番号 MSM-10
所属 ジオン公国
製造 ジオン公国軍キャリフォルニア基地
頭頂高 23.9m[2]/23.2m[3]
本体重量 167.6t[2]
全備重量 229.0t[2]/119t[3]
装甲材質 超硬スチール合金[4]
チタン・セラミック複合材[4]
出力 3,849kW[2](180,000馬力[5]
推力 253,000kg[2]
最高速度 地上:40km/h[6]
水中:63kt[2]/29kt[5]
武装 メガ粒子砲×8
フォノンメーザー砲(超音波砲)×1
アイアン・ネイル
搭乗者 ボラスキニフ

超大型熱核反応炉を有する重モビルスーツ[7]。生産はキャリフォルニアベースで行われた[8]。一年戦争当時のMSとしては破格のジェネレーター出力と9門ものメガ粒子砲を有するが、その代償として機体は肥大化した[9]。敵の包囲攻撃に対処するために前後対称構造を採用したとされるが、その一方でこの措置は重量から機動性が損なわれた事に対するものともされる[7]

MSMシリーズの中でも特異な機体であるゾックは手足こそ有するものの、脚部は大型ロケットエンジンとなっており、二足歩行はできない[10][注 1][注 2]。そのため、機体の移動はジャンプ飛行によって行われる[10]。一方、ジオン公国軍の将兵からは「クチバシ」と呼称される整流殻を有し、速度や軌道に応じて展開角を変更可能。その水中航行時の整流効果は水陸両用MSでも随一である[8]。この特性から、ゾックは局地専用メガ粒子移動砲座とも俗称される。ゾックはモビルアーマー (MA) 構想確立以前の過渡期に設計された機体であり、小型MAとして考えられる機体である。そのため、生産設備はグラブロと同様、艦艇用設備に設けられた[10]。主な任務はミノフスキー粒子の散布下で浮き砲台として機能し、友軍の上陸作戦を支援することにある[4]

量産化も決定していたが[11]、3機の試作機が作られ、実戦に参加したのはそのうち2号機のみとされている[7]。残る1号機と3号機は、北大西洋艦隊の潜水艦「マンタレイ」に配備された[10]。1号機は輸送中に連邦軍の対潜攻撃機の襲撃を受け、潜水艦ごと失われたとされる。また、3号機は回収されたとする説もあるとされる[8]

武装

メガ粒子砲
8門装備とした資料と[2]、機体前後と頭頂部の計9門装備とした資料が存在する[10]。通常はMS2機分から3機分という反応炉の出力を生かし、ビームライフル並の連射が可能[10]。その弾幕はMS1個中隊に匹敵する[10]。ジェネレーター直結式の兵装[8]
フォノンメーザー砲(超音波砲) / メガ粒子砲
頭頂部にメガ粒子砲を装備するとした資料[10]フォノンメーザー砲を装備しているとした資料がみられる[2]
また、ジオン公国軍ではフォノンメーザー(超音波砲)と呼称されるものの、実装された装備はメガ粒子砲であった、そのうえで実際にフォノンメーザー(超音波砲)を装備した機体の存在がうわさされ、詳細不明とした資料もみられる[8]
アイアン・ネイル
両腕に装備する斬撃・打突用装備。簡易マニピュレーターとしても機能するほか、砲を発射する際のアンカーとしての運用が推察されている[8]

ゾック(サンダーボルト版)

漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場。

モビルフォートレス (MF) という設定になっており、MSM-04「アッガイ」を4機収容している。


注釈

  1. ^ 簡易的な歩行装置を持つとした資料もみられる[4]
  2. ^ テレビ版第29話で右足を踏み出しているシーンがある。

出典

  1. ^ 『機動戦士ガンダム記録全集4』日本サンライズ、1980年8月16日、181-184頁。
  2. ^ a b c d e f g h 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 一年戦争編】』バンダイ、1989年2月20日、56-57頁。(ISBN 4-89189-006-1)
  3. ^ a b 『テレビマガジン』1981年3月号付録『機動戦士ガンダム大事典』下巻(講談社)
  4. ^ a b c d 「115 ゾック」『機動戦士ガンダム MSV コレクションファイル[地球編]』講談社、2000年6月。ISBN 978-4063465518
  5. ^ a b 『講談社ポケット百科シリーズ15 ロボット大全集1 機動戦士ガンダム』(1981年)
  6. ^ 『講談社のポケットカード8 機動戦士ガンダム モビルスーツコレクション』(1982年)
  7. ^ a b c ガンダムセンチュリー』みのり書房、1981年9月、銀河出版、2000年3月(復刻版)、39頁。ISBN 4-87777-028-3
  8. ^ a b c d e f 『HGUC 1/144 ゾック』バンダイ、2007年7月、組立説明書。
  9. ^ 皆河有伽『総解説ガンダム辞典Ver1.5』講談社、2009年8月、187頁、ISBN 978-4063757958
  10. ^ a b c d e f g h 『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション(2) ジオン軍MS・MA編』講談社、1984年4月30日、2006年7月(復刻版)、116-118頁。ISBN 978-4063721768
  11. ^ 『模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック2』バンダイ、1983年5月、11頁。


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