セメダイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/27 15:53 UTC 版)
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒141-8620 東京都品川区大崎一丁目11番1号 ゲートシティ大崎イーストタワー |
設立 | 1948年4月22日(創業1923年11月19日) |
業種 | 化学 |
法人番号 | 1010701005270 |
代表者 |
代表取締役会長 松本有祐 代表取締役社長 天知秀介 |
資本金 | 30億5,037万5千円 |
売上高 |
251億4600万円 (2023年3月期)[1] |
営業利益 |
7億9300万円 (2023年3月期)[1] |
経常利益 |
10億1700万円 (2023年3月期)[1] |
純利益 |
6億3000万円 (2023年3月期)[1] |
純資産 |
135億4800万円 (2023年3月期)[1] |
総資産 |
228億7100万円 (2023年3月期)[1] |
従業員数 |
連結:549人 単独:345人 (2022年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 株式会社カネカ 100% |
主要子会社 | セメダイン販売株式会社 100% |
関係する人物 | 今村善次郎(創業者) |
外部リンク | https://www.cemedine.co.jp/ |
社名
社名は、創業者の今村善次郎(1890年生[2])が接着剤の商品名として考案した造語で、結合材を意味する「セメント」("CEMENT")と力の単位である「ダイン」 ("DYNE")の変形を組み合わせたものだが、そのほかに、創業当時日本の接着剤市場を席巻していたイギリス製の接着剤『メンダイン』(MENDINE)を市場から「攻め」出すということから、「攻め出せ、メンダイン」という意味が込められているとも言われている[3]。
「セメダイン」という語は戦前から既に一般名化して「接着剤」といった意味に使われていた[4]。また、セメダイン社製品や接着剤一般のことを「セメンダイン」と誤記されることがある[5](「セメン」はセメント(接着剤)の略称[6])。
なお、当社は「当時はまだ『接着剤』という言葉はありませんでした」「この『接着剤』という言葉も、今村善次郎が創った言葉」だと主張している[3]が、誤りである。「接着剤」という言葉は明治30年(1897年)以前に既に存在していた[7][8]。ただ、慣用語ではなく[C 1]:28、一般化させたのは今村のようだ[C 1]:28という仮説である。また、今村は「接着材」ではなく「接着剤」という字を選んだ[C 1]:28が、「剤」という字も以前から「接合剤(劑)」[9]、「膠着剤(劑)」[10]のように使われていたから、今村の発明というわけではない。
著名な商品
同じ商品名であっても時期によって成分や外形は異なる。同じ成分の物を複数の名称で呼ぶこともある。
セメダインC
「セメダインC」はニトロセルロース接着剤[C 1]:31。別名:CEMEDINE C、C號、C号、C。 木、紙、布の接着用[11]。プラモデル(一般的なスチロール樹脂製のもの)の接着には不適当で、変形する可能性がある[12]。
1938年発売[C 1]:31だが、同一商品名であっても時期によって溶剤成分などの変更を複数回おこなっている[13]。
資料年 | 2018頃 | 2010-2020 | 1983頃 | 1961 | 1948頃 | 1938 |
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資料名 | 箱表示[12] | 2016 SDS[14]
, 2010 MSDS[15] |
第三者定性分析[16] | |||
主成分 | (製品規格値ではない) |
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印刷名 | セメダインC[12] | CEMEDINE C[C 2] | CEMEDINE C[C 2] |
セメダインCは1963年頃の一般消費者向け主力だった[C 1]:111が、他製品発売により売上内比率は低下したものの、1992年度でも1%を占め年間約250万本(容量不明)生産していた[17]。
2013年にセメダインCは日本初の合成接着剤として国立科学博物館が選定する重要科学技術史資料 § 第6回(2013年)(未来技術遺産)に登録された[C 3]。登録されたのは「製作年1975年頃」のバージョンである[C 3]。
工業用製品「321」は本品とほぼ同等品[18]。
商品名
当社は2018年頃から「セメダイン」の後に続く「C」部分のみが社内で言う「商品名」にあたることを強調しだした[19]。 あわせて従来「CEMEDINE C」あるいは「セメダインC」となっていたホームページ商品ページ [20] を「C」に変更した[21]。しかし製品への印刷名、カタログ等の商品名[22]、製品名[15][14]はいずれも「セメダインC」としている。
プラモデル用セメダイン
「プラモデル用セメダイン」という商品名であっても、チューブ入り品とビン入り品では成分比率が違う。 一時期、当社ホームページから除外されていた[23]。
プラモデル用セメダイン(チューブ入り)
「プラスチックモデル用」という商品名の製品は1962年発売[C 1]:79。スチロール樹脂製プラモデル用接着剤[24]。ポリスチレン樹脂溶剤系。セメダインCと類似のチューブ色(黄色)、接着剤色(無色透明)だが成分は異なる。
資料年 | 2020 | 2020 | 1983頃 | 1971頃 | 1962 |
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資料名 | ホームページ | 2017 SDS[25] | 第三者定性分析[16] | 第三者分析[26] | |
主成分 | 不記載 | (製品規格値ではない)
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印刷名 | プラモデル用セメダイン[24] |
プラモデル用セメダイン(ビン入り)
スチロール樹脂製プラモデル用接着剤[24]。ポリスチレン樹脂溶剤系。「プラモデル用セメダイン(チューブ入り)」と商品名は類似しているが成分比率は異なる。
資料年 | 2020 | 2020 | 1983頃 | 1962 |
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資料名 | ホームページ | 2018 SDS | 第三者定性分析[16] | |
主成分 | 不記載 | (製品規格値ではない)
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印刷名 | プラモデル用セメダイン[24] |
セメダインコンタクト
クロロプレンゴム系[28]のコンタクト式接着剤。1963年発売[C 1]:79。2005年時点ホームページ商品ページには不掲載[29]。
資料年 | 1973 | 1971頃 | 1963 |
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資料名 | 第三者分析[30] | 第三者分析[26] | |
主成分 |
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印刷名 |
学校工作用セメダイン
1960年発売[C 1]:79。 セメダインコンタクトと同じ用途[31]、同じ使用方法のコンタクト接着タイプの接着剤[32]。コンタクトとの違いは不記載。チューブは赤ラベル。2005年時点ホームページ商品ページには不掲載[29]。
セメダインハイコンタクト
1972年発売[C 1]:79。
資料年 | 2007頃 | 1972 |
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資料名 | 大学病院医療情報ネットワーク[33] | |
主成分 |
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印刷名 |
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