スーパーリアリズム スーパーリアリズムの概要

スーパーリアリズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/03 14:20 UTC 版)

ジョン・バーダー英語版画「John's Diner with John's Chevelle」 2007年、キャンバスに油彩、30×48インチ

彼らが表現するのは、写真というメディアがイメージとして作り出した新しい現実の様相であり[4]、あるいは写真が持つ独特の効果そのものである[2]。1970年代から80年代にかけて多くの批評家から誤解を受けたが、鑑賞者に錯視を起させることを主眼とするいわゆるトリックアートの作品と関連付けるのは誤りである[5][6]。スーパーリアリズムはポップアートの流れを汲み、また抽象絵画に対する批判として生まれたが[5]、没個性的な表現を追求するという点では前者だけでなく後者とも共通している[3]。またいくつかの点で共通点があるとはいえ、彼らはエドワード・ホッパーなど、アメリカの伝統的な写実主義者とも距離を置こうとした[7]。しかしこの作風が知られるようになった当時は写真の使用などに対して評論家らから強い批判を受け[8]1972年ドクメンタ5に多くのスーパーリアリズムの作品が出品された際には逆行的な作風として嘲笑の的ともなった[2]

絵画のほか、人体を型取りしてポリビニールで彫刻を作るドゥアン・ハンソン英語版ジョン・デ・アンドレアらの作品もスーパーリアリズムの範疇に入る[2][4]。日本ではガラスや生卵といった事物を克明に描写する上田薫[9][10]などが知られている[3]

関連項目


  1. ^ Meisel, Louis K. Photorealism. Harry N. Abrams, Inc., Publishers, New York. 1980. p. 12.
  2. ^ a b c d e ロバート・アトキンス 「フォト・リアリズム」 『現代美術のキーワード』 杉山悦子ほか訳、美術出版社、1993年、118-119頁
  3. ^ a b c d 成相肇. “スーパーリアリズム”. アートワード 現代美術用語辞典ver2.0. 大日本印刷株式会社. 2013年6月4日閲覧。
  4. ^ a b 高見堅志郎スーパーリアリズム」 Yahoo! 百科事典(『日本大百科全書』) 2013年6月4日閲覧。
  5. ^ a b Lindey, Christine Superrealist Painting and Sculpture, William Morrow and Company, New York, 1980, p. 23.
  6. ^ Fleming, John and Honour, Hugh The Visual Arts: A History, 3rd ed. Harry N. Abrams, 1991 p. 709.
  7. ^ Lindey, Christine Superrealist Painting and Sculpture, William Morrow and Company, New York, 1980, p. 12.
  8. ^ Chase, Linda. Photorealism at the Millennium: The Not-So-Innocent Eye: Photorealism in Context Harry N. Abrams, New York, 2002, pp 11-12.
  9. ^ 画家 上田薫 チャンネル - YouTube
  10. ^ アートアジェンダ 「リアリズムに潜むリアル 上田薫の芸術の美しさと面白さ」


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