スペクトル 一般化したスペクトル

スペクトル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 08:31 UTC 版)

一般化したスペクトル

分光スペクトルの概念は、一般の波に拡張された。

時系列解析

物理学工学時系列解析では、解析対象である、時間領域における時間の関数(波形)に対し、それから周波数領域への変換(たとえばフーリエ変換)で得られる、周波数の関数をスペクトルという。

周波数領域におけるパワー密度(振幅の2乗)である、パワースペクトル密度 (PSD) が代表的である。分光学での分光スペクトルは、電磁波のパワースペクトル密度である。

なお正確には、スペクトルを求める変換の対象は時間領域とは限らず、たとえば長さのこともよくある。周波数領域に対しさらに変換をすることもあり、その結果は、ケプストラム(cepstrum。spectrumのアナグラム)という。

化学

化学では、一般には、試料に対してなんらかの刺激を与えた際、その刺激や応答を特徴づける量に対して応答強度を記録したものをスペクトルという。

吸収スペクトルをスペクトルと言うことが多いが、この文脈では吸収スペクトルとは、「刺激として電磁波を用い、波長に対し吸収強度を記録したもの」と言える。

他には、質量分析法では、刺激として電子衝突を用いて、分解によって生じた破片の質量に対しその量を記録したものをスペクトルと呼んでいる。

脚注

関連項目


  1. ^ 文部省日本物理学会編『学術用語集 物理学編』培風館、1990年。ISBN 4-563-02195-4 
  2. ^ 竹本喜一、金岡喜久子『化学語源ものがたり』化学同人、1986年。ISBN 4-7598-0131-6 


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