ストライクダガー
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105ダガー
ダガー DAGGER[2] | |
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型式番号 | GAT-01A1 |
全高 | 18.00m |
重量 | 57.05t |
装甲材質 | ラミネート装甲(バイタルエリアのみ) |
動力源 | バッテリー[33] |
武装 | 40mm口径近接自動防御機関砲「イーゲルシュテルンII」×2 MX703G ビームライフル GAU8M2 52mm機関砲ポッド M703k ビームカービン M703 57mm ビームライフル 12.5mm対人機関銃×2 ES01 ビームサーベル×2 対ビームシールド 各種ストライカーパック武装 |
搭乗者 | モーガン・シュバリエ ダンテ・ゴルディジャーニ エルザ・ヴァイスほか |
『SEED MSV』に登場。ストライクダガーで排除された各種機能を盛り込んだストライクの正当な量産機。正式名称はダガーだが、ストライクの型式番号「GAT-X105」を取って通称「105ダガー」(イチマルゴダガー)と呼ばれることもある[2]。
ストライクダガーでは見送られたストライカーパック用プラグを持ち、バックパックを換装することでさまざまな戦況に対応できる。ストライクのスペックに再検討を加え、ストライクダガーのものに更に改良を加えた新OSを搭載したことで、パイロットの能力を問わないあつかいやすい機体となっている[20]。加えて、ストライクダガーとは異なり頭部センサーはストライクと同レベルの高性能型に換装されている。コスト削減からPS・TP装甲は採用されなかったが、代替措置としてコクピットや動力部などのバイタルエリアに宇宙船が大気圏突入時の使用する耐熱用のDPX-D30融除剤ジェルの改良型を使用したラミネート装甲を採用したことでビーム兵器への高堪性が大きく向上した[2]。しかしその防御力も、C.E.75年を描く劇場版作中では限られ、ビームに対して際立って高い防御力を見せる描写もなく、ギャンシュトロームの胸部ビームバルカンの掃射でも撃破されている。
元々は連合軍の主力量産機として開発されていたが、戦局に伴い生産性の高いストライクダガーが優先して量産されたため[20]、本機のロールアウトはビクトリア攻防戦以降に行われた[23]。戦時中の生産数はわずか23機(システム実証機1、試作機2機を含む)に止まり、一部のエース級パイロットを中心に配備された。第一次連合・プラント大戦後も生産は継続され、マイナーチェンジが繰り返し実施するとともに「ブロック7」にまで発展している[2]。
武装(105ダガー)
- 40mm口径近接自動防御機関砲「イーゲルシュテルンII」
- 両側頭部に内蔵された対空機関砲塔。75mm口径であった従来のイーゲルシュテルンを小口径化し、装弾数の増加を図っている[19]。
- GAU8M2 52mm機関砲ポッド[注 13]
- 本来はGAT-333 レイダー制式仕様のパイロンに設置される航空兵装の1つである[34]が、本装備を携行した105ダガーも存在する。
- M703 57mmビームライフル
- ストライクダガーに装備された物と同様のビームライフル。『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY B』のガンバレルダガーなどが携行装備した[35]。
- MX703G ビームライフル
- 連合軍の兵器改変ガイドライン71Dに準拠して試作されたシステム型ビーム兵器。ビーム兵器と実体弾兵器を共通プラットフォームで共用する事を目的に開発された。形状はGAU-8M2 52mm機関砲ポッドと全く同一であり、内部機構はともかく外装の共用化には成功している[19]。
- M703kビームカービン
- C.E.73年時の携帯火器。ダガーLにも多く供給された火器。劇中ではヘブンズベース所属機が使用した。
- 12.5mm対人機関銃
- 足の甲部に内蔵された50口径(12.5mm)の対歩兵・対軽装甲車両用機関銃。従来のMSの装備では対人用としてはオーバーキルとなるため用意された[19]。
- MSに対歩兵専用の火器が装備されたのは連合、ザフト両軍を通じて初である。しかし、50口径の機関銃はどちらかと言えば対物兵器に属されるものであり、対人用としてはこれでも過剰すぎる威力である。
- 漫画版でも使用されており、難民キャンプを一掃する。漫画の描写では大人が真っ二つにされ、吹き飛んでいる。
- ちなみに、バリー・ホーは作中で、MSの頭部へと跳躍して生身で破壊しその高さから地面に無傷で着地した直後にこの銃に撃たれたことがあるが、拳銃で撃たれた程度の被害でしか被っておらず、この一連の描写で彼の超人ぶりが描かれている。
- ES01 ビームサーベル
- ストライクダガーと同型のビームサーベル。予備と合わせて2基装備されている。
- 背部にはストライカーパックの接続プラグが存在するため、設置箇所は両腰に変更されている[22]。
- 対ビームシールド
- ストライクダガーに装備されたものと同一。なお、プラモデルにおけるシールド配色は青を基調としたものだが、これは『月刊ホビージャパン』記事にて作られたスクラッチ作例の影響を受けて採用されたもの[36]。そのため、媒体によってはストライクダガー同様の赤を基調としたシールドを装備した機体も存在し、公式で二通りのカラーのシールドが用意されている。劇場版ではライジングフリーダムガンダムのハイマットフルバーストの1撃を吹き飛ばされつつ受け止めている様子も見られる。
劇中での活躍(105ダガー)
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第38話のヘブンズベース防衛シーンにて、数カットながらランチャーストライカーやジェットストライカーを装備した機体が数機登場する。再編集版の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS 選ばれた未来』では、メサイア墜落のシーンで機体の残骸が確認できる。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』ではダガーLとともに南米独立戦争に参戦。ダガーL部隊の指揮官機として、多数が実戦投入されている。
また、「Re:Master Edition」刊行に伴う描き下ろしエピソードにおいて、ダンテ・ゴルディジャーニ搭乗機とエルザ・ヴァイス搭乗機が、ユーラシア連邦によるアメノミハシラ侵攻に参加。両機ともソードストライカー装備で、ダンテ機が黒、エルザ機が赤のカラーリングとなっている。ダンテ機はエルザ機のシュベルトゲベールを、エルザ機はダンテ機のマイダスメッサーを、それぞれ交換して使用している。
『SEED DESTINY MSV戦記』ではヘブンズベース戦においてジェットストライカーを装備した機体1機につきダガーLを2機引き連れ、それぞれユークリッドに随行している[37]。
『SEED DESTINY』終了後のC.E.が舞台である『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 天空の皇女』においても、地球連合軍はウィンダムと共に105ダガーを多数運用している。
C.E.75年が舞台の劇場版『SEED FREEDOM』でも多数の105ダガーがデストロイと共に地上戦に投入されており、ライジングフリーダムを始めとする世界平和監視機構・コンパスの部隊と戦闘を繰り広げている。
備考(105ダガー)
元々は『月刊ホビージャパン』の連載『SEED MSV』において、大河原邦男がデザインを描き下ろし、背景設定を森田繁が作成したもので、紙媒体の企画物の域を出ないものだった。その後、『SEED MSV』の「SEED MSV読者人気投票」で第1位となり、プラモデル商品化が実現した。
モーガン・シュバリエ機
モーガン・シュバリエの乗機で、初期生産型の105ダガー[38]。元々ムウのために用意されていたものの、使用されなかったガンバレルストライカー(元々アラスカ(JOSH-A)に帰投したアークエンジェルに、ムウ・ラ・フラガ専用装備として配備される予定であったが、ムウがアラスカでアークエンジェルと共に脱走したため実現はしなかった。連合としては、ストライクの活躍がコーディネイターではなくナチュラルのものであったとして宣伝したい意図があり、そのため「エンデュミオンの鷹」の二つ名で知られるムウがストライクに搭乗していたとし、それまでの戦いも彼が行っていたかの様に見せかける予定だった。また、ムウはカリフォルニア士官学校に転属が決まっており、上層部は実戦を考慮せず、プロパガンダの意味でしかこの機体を考えていなかった[35]。その後、「月下の狂犬」の二つ名で知られるユーラシア連邦陸軍大尉モーガン・シュバリエに高度な空間認識能力があることが判明し、ガンバレルストライカーは彼の105ダガーに装備された)を装備し、ガンバレルダガーとして運用された[39]。
作中での活躍
フォトストーリー作品『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY B』では、モーガン・シュバリエの機体がボアズ攻略戦に参戦、複数のガンバレルストライカーを用意し、損耗の度に交換する戦法を駆使して高い戦果を上げる[39]。
『SEED MSV戦記』では、シュバリエ搭乗の本機は第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にて5機の105ダガーを率いて、ドクターことミハイル・コースト以下のジン・ハイマニューバ6機と交戦。ミハイルを追い詰めるものの、ジェネシスの発射で戦闘の中断を余儀なくされる(ミハイルは味方からのメッセージで離脱)。ガンバレルダガーは4機の内3機がジェネシスに巻き込まれ、シュバリエの部下は全員ジェネシスの犠牲となる。
なお、コミカライズ版では部下の無鉄砲な行動が逆にジェネシスの射線から逃れることに繋がり、その後に部隊を率いてジェネシスに取り付こうとするが、火器運用試験型ゲイツ改に阻まれて機体は大破する。
漫画作品『機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』では第1次連合・プラント大戦時にカナード・パルスのハイペリオンと交戦。漫画版『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』では戦後の南アメリカ独立戦争では偽情報によって宇宙へと上がってきたエドワード・ハレルソン搭乗のレイダー制式仕様と交戦する。
『VS ASTRAY』では、月基地に接近してきたルドルフ・ヴィトゲンシュタインのグフイグナイテッドと交戦・捕縛する。
105スローターダガー
105スローターダガー[19] 105 SLAUGHTER DAGGER[19] | |
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型式番号 | GAT-01A2R |
全高 | 18.00m |
重量 | 68.09t(エールストライカー装備時) |
装甲材質 | ラミネート装甲(バイタルエリアのみ) |
動力源 | バッテリー[40] |
武装 | 40mm口径近接自動防御機関砲「イーゲルシュテルンII」×2 MX703G ビームライフル M703 57mm ビームライフル GAU8M2 52mm機関砲ポッド M703k ビームカービン 12.5mm対人機関銃×2 ES01 ビームサーベル×2 対ビームシールド 各種ストライカーパック武装 |
搭乗者 | ワイド・ラビ・ナダガ ファンフェルト・リア・リンゼイ サース・セム・イーリア ホースキン・ジラ・サカト ガルド・デル・ホクハ ほか |
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場。一般の01A1にマイナーチェンジを加え[19]、性能向上を図ったカスタム機。OS調整及び本体の軽量化により機体性能を強化し[41]、背部には大気圏内飛行が可能な程に出力強化されたエールストライカーを標準装備する。さらに本体肩アーマー・アンクルガード・エールストライカー主翼に夜間戦闘用ライトを装備している[41]。改修前に比べ外見上の差異は無いが、機体色が黒・グレー基調の専用色に変更されている。
いかなる戦況にも対応可能なフレキシビリティを持った汎用機であり[19]、第81独立機動群「ファントムペイン」の主力機としてウィンダムと共に配備された[42]。
「スローター (Slaughter)」とは「虐殺」、「殺戮」、「屠殺」などの意味。
劇中での活躍(105スローターダガー)
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』劇中では第2話でスウェン・カル・バヤン中尉駆るストライクノワールと共に、キルギス基地を襲撃したザフト系ゲリラ掃討作戦に参加。その後、ゲリラが潜伏している疑いのある難民キャンプを脚部対人機銃で無差別攻撃する。第3話ではD.S.S.Dトロヤステーション攻撃に参加、D.S.S.Dのシビリアンアストレイ部隊と交戦する。
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』ではオーブ連合首長国領海内でのマーシャン殲滅作戦で登場。5機中1機のみが標準装備であるエールストライカーを装備し、他の機体はパイロットの性格と能力に合わせてソードストライカー、ランチャーストライカー、I.W.S.P.、ライトニングストライカーを装備して出撃した。
注釈
- ^ 一方で、機体の傾向としてはデュエルに近似するとした資料もみられる[4]。
- ^ 『SEED』本編におけるアークエンジェルのオーブ入港とほどなくストライクダガーの量産が行われたとする資料もみられる[5]。
- ^ このため、パナマ攻略戦においてはグングニールのEMPを受け敗北を喫している[2]。ただし、同戦闘においてザフト機がグングニールの影響を受けなかったように、相応の対EMP装備が施されていれば防護は可能である[8]。なお、105ダガーにおいては十分な対EMP装備がなされているが、パナマ防衛戦に参加する事は無かった[8]。
- ^ ザフトのジンと互角とした資料もみられる[10]。
- ^ 作中においてダガー系MSのカメラアイの描写が確認できるのは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第2話のダガーLが初出となる。『機動戦士ガンダムSEED』HDリマスター版37話ではストライクダガーの頭部にカメラアイらしきパーツが確認できる。
- ^ 『ガンダムSEED』シリーズにおいて設定を担当した下村敬治は書籍記事において、地球連合におけるナチュラル用OS開発の折にはアークエンジェルがアラスカ基地で提出したデータのほか、連合に在籍するコーディネイター捕虜の協力や、オーブでのナチュラル用OSの開発情報を入手するなどの手段がとられたとの見解を示している[12]。また、オーブから連合へ流入した技術者の手によってナチュラル用OSや後期GAT-Xなどの連合製MSが完成にこぎつけたとする媒体もみられる[13]。
- ^ OSのプログラム複雑化はコンピューター処理速度の低下を招くため、ナチュラル用OSにおいては最低限の動作プログラムを用いている。故に戦闘パターンは単純化しているものの、集団戦闘によってこれを補ったとした資料もみられる[15]。
- ^ 劇中未使用。ただし、一部のゲーム作品ではグレネードが使用可能なストライクダガーが存在する。ちなみに、このグレネードはストライクダガーの公式設定画に描かれている。
- ^ 耐ビームコーティングが施されたシールドとする資料もみられる[11]。
- ^ ソキウス、ジャン・キャリーなど。
- ^ この際の模擬戦はナチュラル用OSやブーステッドマンの導入によって不要化したソキウスの処分を兼ねていた。しかし、戦闘中にブーステッドマンの不完全さを知ったソキウスはそれにナチュラルを守る力がないと判断し、実力を証明するために強力なコーディネイターと戦うため脱走した[28]。
- ^ その後、漫画作品『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY R』にて、ナチュラル用OSの実用化からジャンのような連合内のコーディネイターは不要となり、軍を追われている。
- ^ HG105ダガー+ガンバレルの説明書(2004年9月発売)には本装備がM703 57mmビームライフルとキャプションのミスがなされている。後にHGスローターダガー(2006年8月発売)では本装備と外観を共通化しつつビーム兵器を実装したMX703G ビームライフルが開発されたという新たな設定が起こされた。
- ^ この際、バスターダガー用として設計されていたパックを「バスターストライカー」と記述する資料も見られる[23]。後に「ライブラリアン」が開発した「バスターストライカー」との関連は不明。
- ^ 型式番号のSOは「エスオー」で「Special Operation」特殊作戦の略[49]。
- ^ 設定面は資料によって一定ではなく、ストライクダガーのマイナーチェンジバージョンとしてストライカーパックに対応した[56]、ストライクダガー、105ダガーの後継機とした資料[57]、105ダガーの基本構造を踏襲しつつも、部分的にストライクダガーの簡略化を取り入れて生産性を向上させたとするものもみられる[55]。
- ^ ヤキン・ドゥーエ戦直後の制圧戦を想定して量産化されていたとする資料もみられる[58]。
- ^ 型番のQは「Quadruped」(英語で四足獣の意味)の頭文字[64]。
- ^ 一方で、『機動戦士ガンダムSEED』の世界観では、高度な合理化が進んだ事や、プラントがかつて地上に工業製品を輸出していた背景から、ザフトと地球連合の機体で工業規格の基本は共通という説明も存在する[65]。
- ^ 模型誌作例においては交換用のブレードヘッドも製作された。ブレード部はIWSP用のビームブーメランからの流用である[64]。
出典
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