スチールホイール 種類

スチールホイール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/23 13:04 UTC 版)

種類

1950年代のイタリアスクーターランブレッタ・モデルDのスチールホイール。合わせホイールと呼ばれる形式で、日本の軽自動車もおおむねこれと類似した形状のスチールホイールを採用していた。

プレス加工により鋼板からディスクを成形し、これをリムフランジと溶接し製造する。またリムフランジ部とディスク部とを一体成形する工法もある。

チューブレスタイヤ用

リムフランジ内側に、ビードからの空気漏れをおさえる凸部分「ハンプ」が形成されている。また、空気口は気密性バルブが取り付けられるよう、規格と精度が保たれている。

チューブタイヤ用

一体型の外観はチューブレスタイヤ用に似ているが、ビードシート部分の凸部分「ハンプ」がないこと、空気口がチューブのバルブよりも大きい穴になっていることが異なっている。チューブレス用のバルブとタイヤを使用しても、チューブレスホイールとしての使用はできない。

合わせホイール

チューブタイヤ用のうち、合わせホイールと呼ばれるものは、左右のリムをボルトとナットなどで合体させる2ピース構造になっており、合わせ面へのチューブの噛み込みを防止するため、ゴム製のリングが使用される。リムが分割構造となっているため一般的なリム乗り越し型のタイヤチェンジャーは必要無く、特別な工具が無くてもタイヤの着脱(入替え)が簡単に行なえる。この特徴から戦場での整備が避けられない軍用車両にも多く用いられ、「コンバットホイール」と呼ばれることもある。

軽自動車では1950年代の360 cc規格期より多用された形式であり、1980年代初頭まで一部の550 cc規格車種も採用していた[注 9]オートバイではホンダ・モンキーを始めとする一部の原動機付自転車で現在も合わせホイールが採用されている。トラック用はリム止めのリングで片側のリムを抑えており、ここへチューブの挟みこみを防止するために、ゴム製のフラップが使用される。今日のスチールホイールと比較して製造に要する材料が少なく済み、ごく安価であることから黎明期の自動車で多用されたが、構造上組み合わせられるブレーキがドラムブレーキにほぼ限定されるため、ディスクブレーキの普及や車両の平均速度の高速化・積載重量の高荷重化などに伴い、現在製造販売される自動車からはほぼ完全に姿を消した。しかし、産業機械用のノーパンクタイヤには、現在でもこのホイールが使われている。

2ピースホイール・3ピースホイール

リムがスチール製かつハブがアルミ合金製のものや、ホイールディスクの代わりにスポークが使われた例がある。







英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スチールホイール」の関連用語

スチールホイールのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スチールホイールのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスチールホイール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS