スキージャンプ 女子選手の進出

スキージャンプ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 02:23 UTC 版)

女子選手の進出

五輪種目での採用

近年、オーストリアドイツノルウェー日本などで、ノーマルヒルを中心とした女子選手の増加に伴い、ヨーロッパなどで女子の国際大会が頻繁に開催されるようになってきた。1999年からは、国際ツアー (のちにコンチネンタルカップ、2011/2012年シーズンからワールドカップに格付け) も実施され、 世界選手権では、2009年リベレツ大会よりノーマルヒルでの個人戦がスタート、2013年大会より国別の混合団体ノーマルヒルがスタート、2019年大会より女子の団体ノーマルヒルがスタートした。


これによって、女子スキージャンプはオリンピックでの採用の可能性が十分ありうる状況となったが、2006年11月の国際オリンピック委員会 (IOC) の理事会では、2010年バンクーバーオリンピックの競技種目としては見送ることが決定された。このことは関係者の批判を呼び、アメリカが中心となって見送り決定の撤回を求める運動が起きる。しかし、定期的に国際競技に参加する女子選手が世界に約80人しかいないこと等から、IOCのロゲ会長は「普通どの種目でも数十万人から多くて数千万人の選手人口がおり、非常に高いレベルでメダルが競われている。結論としてメダルの価値を下げたくない、安売りをしたくないということだ」と理由を述べていた。

2011年4月6日、国際オリンピック委員会は、2014年ソチオリンピックで女子スキージャンプを含む6種目の新たな採用を決定した。デュビIOC競技部長は採用の理由として「ジャンプ女子の採用は今季の世界選手権が決め手となった。以前より競技レベルが上がり国際的普及度も上がった。」と述べている[2]

課題

五輪種目として行われたものの、選手層の薄さやスキーの盛んな欧州での人気低迷が課題となっている。

2014年、国際スキー連盟はワールドカップのジャンプ女子を昨季の19戦 (1大会は悪天候のため中止) から14戦へと削減。上位と下位の選手の実力差が大きいことから、大会のレベル維持のため予選通過人数を50人から40人に削減し、下位の選手は下部の大会で経験を積むように促すなど課題克服に向けた模索が続いている。ただ、強豪国のオーストリアが女子選手の強化に乗り出すなど、改善の兆しも見え始めている[3]。その後、ワールドカップでは2017-18シーズンより団体戦が開催、2018-19シーズンのワールドカップでは昨季の15戦から24戦に増えている。

2015年現在、競技会に出場するための必須条件である国際スキー連盟登録人数は全世界で254人(日本人の登録人数は24人)となっているが[4]、ワールドカップ大会などの大きな大会でも参加人数が30人を割ることがある[5]


注釈

  1. ^ K点は、かつては「これ以上飛ぶと危険」を示す目安地点(極限点、ドイツ語: Kritischer Punkt)を意味していたが、競技レベルの向上に伴い「ジャンプ台の建築基準点」(ドイツ語: Konstruktionspunkt)の意味に変化した。2004-2005年シーズンから「これ以上飛ぶと危険」な目安は「ヒルサイズ」で表される。1995年頃からヒルサイズ導入までの間は「ジュリーディスタンス」が用いられた。ヒルサイズの位置は着地面の接線の角度で定められ、ノーマルヒルで31度、ラージヒルで32度である。旧ジュリーディスタンスは30度前後であった。
  2. ^ 踏切時の速度はラージヒルでおよそ90km/hで、そこから最適な踏切点数十センチ以内で踏み切る動作を求められる。0コンマ数秒のずれが数メートルの差につながるといわれている。
  3. ^ 1988年12月28日のW杯札幌大会の中継における笠谷幸生の解説による。

出典

  1. ^ FIS競技用品規格&コマーシャルマーキング規格 2014/2015 (PDF)”. 2015年1月23日閲覧。
  2. ^ ソチ五輪でジャンプ女子実施!フィギュア団体も- Sponichi Annex 2011年4月6日
  3. ^ ジャンプ女子強化に本腰=人気上昇には課題も - 時事通信
  4. ^ Biographies”. 国際スキー連盟. 2015年1月23日閲覧。
  5. ^ 高梨沙羅の今季8勝で注目 「女子ジャンプ」の競技人口は? Archived 2014年2月11日, at the Wayback Machine.
  6. ^ SAJデータベース[リンク切れ]






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

スキージャンプのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スキージャンプのページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスキージャンプ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2022 GRAS Group, Inc.RSS