スィースターン・バルーチェスターン州
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/13 07:39 UTC 版)
経済
この地域は、現在イランの中でも最も低開発の地域であり、荒涼とした貧しい地域である。イラン政府は、チャーバハール港にチャーバハール自由貿易地域を設置する計画やen:Iran–Pakistan gas pipelineなどの諸計画によって、テコ入れを図っている。同地域内への自動車工場の誘致に関する交渉が現在進行中である。
上記のチャーバハール港整備にはインドが5億ドルを投資し、2017年12月3日に開港式典が実施された。今後はアフガニスタン国境に近いザーヘダーンまで約500kmの鉄道敷設も予定している。これはインドのナレンドラ・モディ首相が2016年5月のイラン訪問時に表明した計画である。インドとしては敵対するパキスタンを迂回して、アフガニスタンなど中央アジアと貿易を拡大することができる[1]。
住民
民族
スィースターン・バルーチェスターン州の南部および西部の人びとはほとんどがバローチ人である。スィースターン・バルーチェスターン州の人びとは、その伝統的生活様式・規範を維持しており、イランの観光地の1つとなる潜在性をもつ。州内では「バラーフイー」と「バルーチ」の2部族が主要なもので、生業、生活、住居、慣習、伝統、移動経路など、それぞれ価値ある文化的背景をもつものである。
言語
バルーチ語を話す。
文化
多くの学者、説教師、文学者などを輩出した地域でもある。なかでもファッローヒー・スィースターニー、ヤアクーブ・イブン・アル=ライス・アル=サッファール、ロスタムなどが有名である。アーヤトッラー・スィースターニーも現在はイラクのナジャフにあるが本州出身である。
高等教育機関
- スィースターン・バルーチェスターン大学
- ザーボル大学
- イスラーム自由大学イーラーン・シャフル
- イスラーム自由大学ザーヘダーン
- ザーヘダーン医科大学
- ザーボル医科大学
- チャーバハール国際大学
- ^ イランにインド支援の港 中央アジアに直通路、影響力強める中国牽制も産経新聞ニュース(2017年12月3日)
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