ジーマーミ豆腐 ジーマーミ豆腐の概要

ジーマーミ豆腐

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 07:44 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
市販のジーマーミ豆腐
たれをかけたジーマーミ豆腐
ジーマーミ豆腐

特徴

名前に「豆腐」と入っているが、大豆の加工品ではなく、落花生の絞り汁に芋くず(首里方言でイムクジ、サツマイモデンプン)を加えてつくる。胡麻豆腐胡麻をピーナッツに、葛粉を芋くずに置き換えたような食品である。胡麻豆腐同様にもちもちとした食感である。沖縄県内や鹿児島県内のスーパーマーケット、市場などで市販されており簡単に入手できる。市販のものにはタレが添付されており、それをかけて食べる。沖縄県では出汁のタレで食べるもの以外に、黒糖味、紅芋味、チョコ味など色々な甘い味のジーマーミ豆腐も販売されている。

地域

南西諸島では、沖縄県の他、鹿児島県でも奄美群島に属す与論島では地豆豆腐(じんまみとーぷ)、徳之島では地豆豆腐(じまむぃどふ)として作られている[1]。特に徳之島は落花生栽培が盛んで、味噌豆がじゃ豆のような菓子作りも盛んである。

鹿児島県の本土地域では、奄美群島とつながりが深い鹿児島市鹿屋市でも落花生豆腐(だっきしょどうふ)として食べる例がある[2][3]。だっきしょは落花生の薩摩弁訛り。

精進料理として広く知られた胡麻豆腐の応用で作ることができるため、大分県由布市湯布院町湯平温泉熊本県西原村[4]のように、個別の地区、店舗で伝統的に作られている例もある。

日本以外では台湾南部の高雄県屏東県台南市苗栗県などの客家が多い一部地域で「花生豆腐」(拼音: huāshēng dòufu、ホワションドウフ、客家語 ファーセンテウフ)などの名で作られている。薩摩芋デンプンではなく、主にうるちの粉で粘りを付けている。醤油ベースのあんを掛け、刻み、すり潰したピーナッツをまぶすなどして食べる。

つくり方

落花生を水に浸してすり潰し、芋くずを加えて裏ごしして、火にかけて練り混ぜた後で冷やして固めることで作る。細かい調理方法には地域ごとにバリエーションがあり、鹿児島県鹿屋市では水 4:落花生 1: 薩摩芋デンプン1の比率で各家庭で伝統的に作られている[3]。鹿屋市では水を加えずミキサーにかけてから、水と薩摩芋デンプンを加えて加熱する[3]

食べ方

出汁タレや醤油を使ったたれをかけて食べるのがもっとも一般的であるが、黒蜜砂糖をかけたりして甘い味で食べる例もある。大分県ではゆず胡椒と醤油で食べる。鹿児島県では梅干し入りの砂糖醤油だれ[3]酢味噌で食べることもある。

また、表面にデンプン(片栗粉)をまぶして、油で揚げから揚げ揚げ出し豆腐風にして食べることもある。


  1. ^ 奄美の郷土料理”. あまみんちゅドットコム (2006年). 2016年8月21日閲覧。
  2. ^ 落花生豆腐”. 鹿児島市役所 (2015年3月20日). 2016年8月21日閲覧。
  3. ^ a b c d 「おとな旅鹿屋へ」『南の国』vol.16、pp-2-11、2016年8月、GKアド・ハウス
  4. ^ 西原村の落花生(落花生豆腐)”. 阿蘇地域世界農業遺産推進協会. 2016年8月21日閲覧。
  5. ^ “ピーナツ入りと知らず、「ジーマーミ豆腐」で急性アレルギー 沖縄で観光客の搬送増加”. 沖縄タイムス. (2016年6月7日). https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=172008 


「ジーマーミ豆腐」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ジーマーミ豆腐」の関連用語

ジーマーミ豆腐のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ジーマーミ豆腐のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのジーマーミ豆腐 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS