サマーウォーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/05 17:15 UTC 版)
登場人物
主要人物
- 小磯 健二(こいそ けんじ)
- 声: 神木隆之介
- 本作の主人公で17歳[10]。東京都内にある久遠寺高校に通う高校2年生。物理部に所属している。引っ込み思案で内気な性格。数学が得意で、その力は国際数学オリンピックの日本代表を狙えたと評されたほど。
- 父は海外に単身赴任、母は仕事で忙しく、自宅ではほぼ一人の生活をしている。
- 夏希からアルバイトの誘いを軽い気持ちで受け、彼女の本家である陣内家を訪ねたところ、いきなり婚約者として紹介され、偽の恋人役を演じる羽目になる。
- 訪問した当日の夜、ラブマシーンから送られてきた暗号に返答(最後の一文字をタイプミスしたため誤答であったが)したことでアカウントを乗っ取られ、OZの混乱の犯人という濡れ衣を着せられたことから、事件解決に乗り出す。ハッキングAI「ラブマシーン」との戦いで劣勢に追い込まれるものの、「まだ負けたわけじゃない!」と自身を奮い立たせ、その姿が陣内家の結束を促していく。
- 夏希の嘘が判明してしまったが、それでも栄から夏希を「よろしく頼む」と懇願された。
- OZ内で使用しているアバターは、最初はミッキーマウスに似た丸耳が付いた少年だったが、ラブマシーンにアカウントを奪われて以降はデフォルメされたリス(佐久間が陣内家の健二に電話した際、使用した番号を仮アバターとして登録したもの)。
- 篠原 夏希(しのはら なつき)
- 声: 桜庭ななみ
- 本作のヒロイン。1992年7月19日生まれ[注 4]。18歳[11]。久遠寺高校の3年生で、健二が想いを寄せている相手。剣道部に所属しており、明るくノリが良い性格で、校内のアイドル的存在。
- 一緒に実家に行くという「バイト」に健二を誘い、彼氏のふりをしてもらった。
- 曾祖母である栄を心から尊敬しており、栄を自分の目指すべき理想の大人の姿としている。同様に、一族のことも非常に愛しており、未成年の中では最年長であることから、自ら積極的に他の子供の面倒をみたり年長者の手伝いを行うといった描写も見受けられる。
- 幼いころから侘助に恋心を抱いていたが、小説版や漫画版では曾祖母の栄から「本当に人を好きになるということがまだ解っていない」と評されている。侘助への思慕も、実際にはかつて栄に「侘助を家族の中で孤立させないように」と侘助の事後を託されていたのを、侘助についているうちに、いつしか栄からの言いつけを忘れ、義務感を恋心と混同するようになってしまったことによる。
- OZのユーザーであるにも拘らず、「アカウント」の概念を理解していないほどのコンピューター音痴ながら、天性の勝負強さをもっており、3度目の一族とラブマシーンとの対決のキーパーソンになった。
- 使用アバターは、仔鹿の耳を生やした袴姿の和装少女「ナツキ」。ラブマシーンとの戦いの途中でOZの守り主より吉祥のレアアイテムを授かり、着物が変化した。
- 上述の通り、学校では健二を含むあらゆる男子から憧れを一身に受けるマドンナだが、恋愛遍歴はほぼ皆無に等しい。曾祖母の武勇伝を聞くうちに曽祖父に対する愚痴すらも聞かされて育ち、軽い男性不信を吹き込まれているため、告白されればその場で即座に付き合いを断ってしまう。そのために恋愛に関しては奥手かつ鈍感で、傍目から見ても明らかな健二の好意も、本人は全く気付けていない。
- 本来は親族以外の男性の手すらも握ることができず、体に触れられたら、その場で投げ飛ばしてしまうほどの恋愛潔癖症。他の同世代の女性親族からは「恋愛に対する考え方が明治時代並み」とすら揶揄されている。
- 佐久間 敬(さくま たかし)
- 声: 横川貴大
- 17歳。健二の同級生。健二と同じく物理部に所属している。
- 健二と共にOZの保守点検[注 5]のバイトをしており、ラブマシーンとの対決では主に情報収集で健二らをサポートした。
- 使用アバターは頭部だけドットの粗い擬人化猿。陣内家とコンタクトをとる際は、頭部だけが移動していた。いわゆるガラケーを所持する登場人物が多い中、陣内侘助(後述)と同じくiPhoneらしきスマートフォンを使用している[注 6]。
- 池沢 佳主馬(いけざわ かずま)
- 声: 谷村美月
- 13歳。夏希の又従兄弟の中学1年生。
- OZでは格闘ゲームの世界的チャンピオンとしてスポンサーがつくほどで、長身のウサギ型アバター「キングカズマ」を操る[注 7]。
- いじめを克服するためにOZ経由で少林寺拳法を教えてくれた祖父の万助を「師匠」と呼ぶ。劇中においては、健二が到着した日の夜は納戸で1人でパソコンを弄っていた。初見の健二に対して冷めた反応を示すも、事件発生後は成り行きで健二に協力する。その後も暗号を解いた健二に感嘆の念を抱き事件解決に協力する。
- 『クライシス・オブ・OZ』では、中学1年生。OMCの世界チャンピオンにまで登り詰めるが、戦う理由がないにもかかわらず戦い続けることに疑問を持っている。GW中いきつけのネットカフェからOMC大会に参加していたが会場で真紀のアバターに出会い、偶然ネットカフェ内で真紀の部屋のとなりであったため現実でも出会うことになる。140cmも超えていない身長のことを気にしている。
- 『キング・カズマvsクイーン・オズ』では、小学6年生。OMCの公式上位ランクプレイヤーで、去年OZでの連勝を理由に現実で仕返しを受けたことを引きずっているが徐々に克服していく。OMC夏の大会にエントリーし予選を突破。夏帆と南の策略により、二人と天敵である力也を連れて陣内家に行くことになる。夏帆に好意を抱かれているが気付いていない。
陣内家の家系(親戚)
太字は主要人物。名前の後の数字は年齢。未登場の人物(夏希の祖母など)は、一部を除いて省略した。家紋は丸に結び雁金。
篠原 和雄(55) | |||||||||||||||||||||||||||||
篠原 夏希(18) | |||||||||||||||||||||||||||||
〈陣内 万蔵〉 | 篠原 雪子(47) | ||||||||||||||||||||||||||||
陣内 理香(42) | |||||||||||||||||||||||||||||
陣内 万理子(71) | |||||||||||||||||||||||||||||
陣内 理一(41) | |||||||||||||||||||||||||||||
陣内 太助(45) | 陣内 翔太(21) | ||||||||||||||||||||||||||||
陣内 万助(70) | 三輪 直美(42) | ||||||||||||||||||||||||||||
陣内 栄(89) | 池沢 聖美(39) | 池沢 佳主馬(13) | |||||||||||||||||||||||||||
陣内 頼彦(45) | 陣内 真緒(9) | ||||||||||||||||||||||||||||
陣内 典子(37) | 陣内 真悟(6) | ||||||||||||||||||||||||||||
陣内 万作(68) | 陣内 邦彦(42) | ||||||||||||||||||||||||||||
陣内 加奈(2) | |||||||||||||||||||||||||||||
陣内 奈々(32) | |||||||||||||||||||||||||||||
陣内 克彦(40) | 陣内 了平(17) | ||||||||||||||||||||||||||||
〈陣内 徳衛〉 | 陣内 侘助(41) | 陣内 祐平(7) | |||||||||||||||||||||||||||
陣内 由美(38) | 陣内 恭平(0) | ||||||||||||||||||||||||||||
- 陣内 栄(じんのうち さかえ)
- 声: 富司純子
- 1920年(大正9年)8月1日生まれ[12]。89歳。夏希の曽祖母。戦国時代から続く陣内家の16代目当主,陣内家のリーダー的存在で、気が強く、やや威圧的な性格。。
- 元教師で、教え子には政治家、官僚、地方の実力者なども多く、政財界に幅広い人脈を持つ。カリスマ性においては作中に比類なく、一族はもとより、国を動かせるだけの影響力をもち、教え子や古い友人たち(中には現職警視総監もいる)を励ますなどして、OZの不具合による混乱の鎮静化に大きく貢献することとなる。人と人とのつながりの大切さを家族に説き、作品における陣内家団結の重要なキーパーソン。人を見る目に長けており、嘘が発覚した後でも健二に夏希を託す。
- ラブマシーンの一件でその場の一族郎党の罵声を浴びながらも悪びれない態度と、開発に自分がなけなしの山を売って持たせていた資金が活用されていた事を明かした侘助に対し宴席で薙刀を振り回して追い出し、身内の不祥事は自分たちで始末をつけると一族にはっぱをかける。その後、健二と一緒に花札をして勝利した。そして翌日の早朝、持病の狭心症により誕生日直前の7月31日に死去する。死亡時刻は午前5時21分、満89歳没(享年91)。
- 実はOZの混乱により体調を管理しているシステムのデータが万作に送られていなかったことが明らかとなっており、ニュース番組が死者が奇跡的にいなかったと報じる一方、OZの混乱によって人知れず命を落とした唯一の人物となった。彼女が万が一の時のために残していた手紙が、侘助と陣内家との和解と再結束に繋がった。OZのアバターは陣内家の家紋。
- 夏希が「自分の彼」と偽って連れてきた健二を一目で夏希を任せられるだけの器がある男と認め、後に夏希による嘘であったことがバレた後も健二に夏希のことを頼んでいる。
- 栄が一族全員に花札を教えているという設定は、富司が主演した加藤泰監督の『緋牡丹博徒 花札勝負』へのオマージュである[13]。薙刀の一件の直後、健二に自らの介抱を頼み、彼に花札(こいこい)勝負をするよう誘って、「私が勝ったら夏希を頼む」と頼んだのが生前最後の姿となった。彼女の葬儀は彼女の誕生日に行われたため、一族の一部が誕生日の歌を彼女の遺影の前で歌っていた。
- 陣内 侘助(じんのうち わびすけ)
- 声: 斎藤歩
- 41歳。入り婿だった陣内徳衛の隠し子。幼少時に陣内家に引き取られ、栄の養子となった。夏希・佳主馬の祖父達と年の離れた弟で四男ではあるが、栄の孫と同世代。
- 一族の資産を持ち逃げしたまま10年間行方知れずだったが、栄の誕生日を祝うために親族が集まる中、突然帰ってきた。風来坊だが、天才的な頭脳の持ち主。東大卒で、留学経験もある。アメリカでカーネギーメロン大学の教授としてセキュアプログラミングのブロックとクラック、さらに人工知能の研究をしており、自動クラックAIプログラム「ラブマシーン」を開発した。このラブマシーンをアメリカ国防総省に売り渡したことが、劇中における一連の騒動の発端となった。
- 口と態度、過去の行状から一族からは嫌われているが、育ての親である栄を内心慕っており、同様に慕ってくる夏希には優しく接する。克彦達三人から一連の責任を問い詰められた際は「俺は(ラブマシーンの)製作者なだけであって、あいつにああしろこうしろ命令はしていない」とこともなげに一族郎党に言い放った上に、皆の前で栄にアメリカ国防総省からの正式オファーの文章を見せながら「これでこの家にじいさんの代以上の多額の金が入るから、ばあちゃんに恩返しが出来る」「ばあちゃんの金のおかげで(ラブマシーンの)独自開発が出来た」と言ったことで怒らせてしまい、栄から突きつけられた薙刀の刃を手で退けて「帰ってくるんじゃなかった」と言い翔太の車を奪って家を出て行く。
- その後あてもなくぶらついていた所、スマートフォンのパスワード(栄の誕生日の英語表記である0108)を解いて海外回線で連絡を入れてきた夏希から栄の死を知って大急ぎで引き返し、健二や陣内家と共にラブマシーンを止めるために奔走する。
- 夏希の初恋相手であり、健二を家族に紹介したときの偽の経歴は彼のものである。いわゆるガラケーを使う陣内家の中で唯一、公開当時に発売されたばかりのiPhoneを使用している[14][注 6]。なお、陣内家以外では佐久間がiPhoneらしきスマートフォンを使用している。
- 最後はアメリカ当局に出頭して一連の事件の原因を告発した。CNNのキャスターはこのことについて、「しかし彼はあくまで開発者にすぎない。実験を一般の場で行った国防総省は責任を免れ得ないだろう」と事件を報じている。
- 「伊丹十三を完璧にキャラクター化してほしい」という細田の意向に沿って、貞本が若い頃の伊丹をモデルに描きあげたキャラクターである[15]。
- 陣内 徳衛(じんのうち とくえい)
- 故人。栄の夫で陣内家の入り婿。作中には非登場。
- 稀代の放蕩者で、生糸工場・問屋・山といった陣内家の財産のほとんどを食い潰した。愛人を作り、隠し子の侘助を残す。
第一子・長男家
- 陣内 万蔵(じんのうち まんぞう)
- 既に故人であり劇中には登場しない。享年不詳。栄の長男で、夏希の祖父。
- コミックス版では物語の5年前(2005年)に死去。
- 篠原 雪子(しのはら ゆきこ)
- 声: 谷川清美
- 47歳。夏希の母で、万蔵の長女。陣内家から篠原家に嫁いだ。かなりマイペースな性格。
- 陣内邸に向かう途中でOZの混乱による渋滞に巻き込まれ、到着は8月1日となった。
- 使用アバターはデフォルメ擬人化ミツバチ(移動中のカーナビゲーション中にて確認できる)。
- 篠原 和雄(しのはら かずお)
- 声: 佐々木睦
- 55歳。夏希の父。東京都で水道局員をしている。
- OZの混乱から水道を守るために奮戦していたため、陣内邸到着は8月1日になった。
第二子・長女家
- 陣内 万理子(じんのうち まりこ)
- 声: 信澤三惠子
- 71歳。栄の長女。専業主婦。
- お盆や正月などで親族が集まる時には女性陣を取り仕切る。また、いざという時は次期当主かつ栄に次ぐ年長者として一族の事をまとめ上げることも多い。作中では健二に出会った当初、栄と勘違いされた。
- 使用アバターはワンピースを着た太陽。
- 栄の子供の中で唯一、孫がいない。
- 陣内 理香(じんのうち りか)
- 声: 玉川紗己子
- 42歳。万理子の長女。眼鏡をかけている。上田市役所に勤務している。
- 未だに独身なため、作中叔父の万助から従姉妹の直美共々『独身コンビ』と揶揄されているが、本人曰く「(独身は)自分の意志で貫いている」との事。
- 自分のもつOZアカウント権限を利用して健二の住民基本台帳を調べ、夏希の嘘をあばいた。
- 使用アバターはギョウザ頭のデフォルメ人間。
- 陣内 理一(じんのうち りいち)
- 声: 桐本琢也
- 41歳。万理子の長男。陸上自衛隊に所属し、東京の市ヶ谷駐屯地に勤務しているが、自身の仕事については多くを語らない(本人いわく、所属は「ちょっと言えないとこ」)。
- 使用車両はサイドカー付きのトライアンフボンネビルT100。
- 飄々とした物腰の柔らかい男性だが、仕事柄かラブマシーンによる混乱をいち早く危機として認識し、ラブマシーンとの2度目の対決では自衛隊の通信車両を松本駐屯地より持ち出してサポートする。
- 使用アバターは頭部にアンテナ、インカムを装着したアザラシ。
第三子・次男家
- 陣内 万助(じんのうち まんすけ)
- 声: 永井一郎
- 70歳。栄の次男で、佳主馬の祖父。新潟漁港で水産業を営んでいる。自らも船を出す現役漁師で、少林寺拳法の心得もある肉体派。
- 女系家族故に男性側が比較的弱い中、行動力においては一族でも屈指の存在であり、ラブマシーンとの2度目の対決においては、不足する電力を補うために発電機を備えた漁船を新潟港から実家まで運び、また自身もアバター(イカを模した侍風)をラブマシーンに突撃させた。
- 陣内家の先祖が真田家臣で真田昌幸と真田信繁(幸村)親子に仕えて、真田昌幸・真田信繁軍の一員として第1次上田合戦及び第2次上田合戦に参戦して、侵攻してきた敵の徳川軍(第1次は徳川家康自ら総大将、第2次は家康は関ヶ原の戦いに参戦したので家康の息子の秀忠が総大将)を苦しめて郷土防衛戦で武功を上げた実績があることを誇っており、2度に渡る上田合戦(特に第2次上田合戦)の戦法(敵を自陣である上田城の城下町内に誘い込んで入れてから、城門を一気に閉めて敵を閉じ込めて敵の戦意を喪失させる)を参考に、わざと敵をおびき寄せてから門を一気に閉めて包囲して叩き潰す戦法を健二に発案を行う。
- しかしこの作戦はあと一歩というところまで順調に成功していたが、翔太が栄の遺体冷却のためにコンピューター冷却に使っていた大量の氷を持ち出してしまったために、コンピューターが熱暴走して佳主馬の奮戦もむなしく失敗してしまう。
- 小説版では健二にイカを褒められ、彼を気に入った。
- 陣内 太助(じんのうち たすけ)
- 声: 小林隆
- 45歳。万助の長男。やや肥満体、陣内電気店の店主。店舗規模は不明ながら大学などと取引をしている。
- 父の万助ほどのパワフルさはないが、血の熱さは受け継いでおり、ラブマシーンとの2度目の対決においてスーパーコンピュータ(大学に納入予定だった代物)などの一般人では調達困難な機材を取り揃えるなど、ハードウェア面における貢献者。
- 使用アバターはマントにつば広三角帽、赤いマフラーをした風来坊風のウナギ。
- 陣内 翔太(じんのうち しょうた)
- 声: 清水優
- 21歳。太助の長男。軽薄な出で立ちだが警察官をしている。親に対しても口の悪いところがある。
- 夏希を小さい頃から見てきたため、突然夏希の婚約者として現れた健二のことを快く思っておらず、健二に対して手厳しい。
- 2回目のラブマシーンとの対決では結果としてキングカズマの敗因となる行動をとる[注 9]。
- 愛車は白のRX-7(FD3S)(後に侘助に盗まれる)。
- アバターはサルを模したヤンキー風警官。
- 三輪 直美(みわ なおみ)
- 声: 山像かおり
- 42歳。万助の長女。派手な外見のバツイチ美人。
- 父親から従姉妹の理香共々『独身コンビ』と揶揄されているが、「離婚は私のせいじゃない!」と言い張っている。
- ラブマシーン討伐を主張した健二に食ってかかるなど、万助に似て気は強い。最後には健二を気に入り、夏希と結婚することを薦めた。
- 使用アバターはボディコン美女風擬人化豹。
- 池沢 聖美(いけざわ きよみ)
- 声: 田村たがめ
- 39歳。万助の次女で、佳主馬の母。名古屋市内で介護福祉士として働く。女児(佳主馬の妹)を妊娠している。
- 使用アバターはデフォルメした羊。
- 池沢佳主馬の父
- 声: 羽鳥慎一[注 10]
- 聖美の夫で佳主馬の父。OZの混乱が終結した8月1日に陣内邸に到着。アロハシャツにサングラスという軽装。
第四子・三男家
- 陣内 万作(じんのうち まんさく)
- 声: 中村正
- 68歳。栄の三男。内科医をしており栄の体調管理も行っていたが、OZの混乱により栄の急変にすぐ対応できなかった。下世話な発言が多い上、酔うと下ネタを連発するため女性親族から「エロジジイ」と呆れられている。
- アバターは薬剤カプセルに額帯鏡と目と手足がついたもの。
- 陣内 頼彦(じんのうち よりひこ)
- 声: 田中要次
- 45歳。万作の長男。松本市の消防署に勤務し、救急救命士として救急車に乗務している。喪中とはいえ職業柄休みを取ることに罪悪感を感じるとボヤいている。
- 2度目の対戦においては健二の頼みで携帯端末からサポートを行っている。3兄弟揃ってゲーム歴30年らしい(ただし、最近は仕事のためかあまりやっていない)。
- 使用アバターは聴診器を装着したブルドッグ。
- 陣内 典子(じんのうち のりこ)
- 声: 金沢映子
- 37歳。頼彦の妻。やんちゃな息子たちに手を焼いている。
- 使用アバターはデフォルメされたパンダ。
- 陣内 真緒(じんのうち まお)
- 声: 諸星すみれ
- 4歳。頼彦の長女。
- 使用アバターはコウモリの翼の生えた新幹線。
- 陣内 真悟(じんのうち しんご)
- 声: 今井悠貴
- 6歳。頼彦の長男。従兄弟の祐平と仲よし。
- 最初のラブマシーンとの対決では結果としてキングカズマの敗因となる行動をとる[注 11]。
- 使用アバターは六本腕のガイコツ。
- 陣内 邦彦(じんのうち くにひこ)
- 声: 中村橋弥
- 42歳。万作の次男。諏訪市の消防署に勤務し、消防士長として消防車に乗務している。
- 2度目の対戦においては健二の頼みで携帯端末からサポートを行っている。
- 3兄弟揃ってゲーム歴30年らしい(ただし、最近は仕事のためかあまりやっていない)。
- 使用アバターは消防服を着たセント・バーナード。
- 陣内 奈々(じんのうち なな)
- 声: 高久ちぐさ
- 32歳。邦彦の妻。新婚であり、年長者の中では唯一侘助の存在を知らなかった。
- 使用アバターはデフォルメされたパグ犬。性格はさばけている。
- 陣内 加奈(じんのうち かな)
- 声: 皆川陽菜乃
- 2歳。邦彦の次女。
- アバターは花の頭をもった長身の女性。
- 陣内 克彦(じんのうち かつひこ)
- 声: 板倉光隆
- 40歳。万作の三男。上田市の消防署に勤務するレスキュー隊員。感情が表に出やすいと上の兄達からからかわれており、一連の騒動で悪びれない侘助にも真っ先に掴みかかっている。3人の中で最初に結婚した。彼自身も学生時代は野球少年だったらしい描写がある。
- 2度目の対戦においては健二の頼みで携帯端末からサポートを行っている。
- 3兄弟揃ってゲーム歴30年らしい(ただし、最近は仕事のためかあまりやっていない)。
- 使用アバターは右手に斧を持ち尻尾がクレーンになっているボルゾイ犬。
- 陣内 由美(じんのうち ゆみ)
- 声: 仲里依紗
- 38歳。克彦の妻。
- 日本人メジャーリーガーの野茂英雄、斎藤隆、松坂大輔のレプリカユニフォームを着用。長男の了平の高校野球の結果を気にして一喜一憂している。
- 使用アバターは帽子をかぶったペンギン。
- 由美を演じた仲里依紗は『時をかける少女』では主演を務めている。
- 陣内 了平(じんのうち りょうへい)
- 声: 安達直人
- 17歳。克彦の長男。上田高校野球部のエース投手。
- 甲子園をかけた試合で劣勢に追い込まれつつも延長まで投げ抜き、ついに甲子園出場を手にした。
- 作中ではOZの混乱が収束するまで甲子園出場を掛けた試合に終始している。また父親同様、感情が表に出やすい。
- 『金曜ロードショー』の編集放送版では、彼の登場シーンは全てカットされている。
- 陣内 祐平(じんのうち ゆうへい)
- 声: 太田力斗
- 7歳。克彦の次男。従兄弟の真悟と仲よし。
- 最初のラブマシーンとの対決では結果としてキングカズマの敗因となる行動をとる[注 12]。
- 使用アバターは顔の付いたヒマワリ。
- 陣内 恭平(じんのうち きょうへい)
- 0歳。克彦の三男。眉が中央に寄っているため困り顔になっている。
- アバターは羽の生えた哺乳瓶。
その他の人物等
- ジョン、ヨーコ
- OZの守り主で、OZの世界の底近くをゆっくりと周回する青と赤の2頭の巨大なクジラ。
- ラブマシーンとの花札勝負の時、ナツキに吉祥のレアアイテムを授けた。
- 名前の由来はジョン・レノンとオノ・ヨーコ[16]。
- ハヤテ
- 陣内家で飼われている犬。かなりの老犬か。
- 栄の臨終の際は健二を起し、ラブマシーンとの最終決戦後には陣内邸へ落下する「あらわし」にいち早く反応した。
- ドイツの少年
- 花札でラブマシーンと対決した時に、窮地に追い込まれた夏希にアカウントの提供を申し出た少年。
- 彼の行動が起点となり、1億5000万を超えるアカウントが提供された。
- 使用アバターは加工前のアバター基本体(デフォルメされた真っ白の人型)。
クライシス・オブ・OZの登場人物
- 池沢佳主馬については、#主要人物を参照。
- 山之手 真紀(やまのて まき)
- 高校3年生。OZに不慣れのビギナー。
- 彼女の兄はOZのシステムに深く関わっており、その兄から謎のデータを託される。
- アバターがOZ内のOMC会場に迷い込み身動きが取れない状態であったときカズマに出会い助けてもらう。偶然にも佳主馬と同じネットカフェを利用していたため現実世界で再会を果たす。
- 【KK】
- OMCでエリアマスターのアルバイトをしていたが仕事中にカズマとマキに出会い、お人好しの性格もありそれが縁で今作の事件に関わることになる。
- 頭の回転が速く佳主馬達をサポートし、高校の部活の親友と一緒に事件解決に協力する。
- アバター名は、本名の「小磯健二」のイニシャルからとったものである。
- 佳主馬とは現実では顔を合わせる事も、まともな会話をすることもなく別れるが、運命の悪戯によって3か月後に再会を果たす。
- 【イエヤス】
- 事件の黒幕。
- カズマの完全記録を盗み出す他、部下の鳥居と大久保にデーターの回収を急がせる。
- 山之手 祐司(やまのて ゆうじ)
- 真紀の兄でMAコンポートネントの作者の一人。
- メールで真紀にあるデーターを託しもし自分に何かあったら織田にデーターを渡して欲しいと頼み行方不明になる。
- 織田 良夫(おだ よしお)
- MAコンポーネントの作者の一人。
- 祐司とは互いにゲーム好きで親友同士でもある。
キング・カズマvsクイーン・オズの登場人物
- 池沢佳主馬については、#主要人物を参照。
- 辻本 夏帆(つじもと かほ)
- 小学6年生。
- クラスメイトの佳主馬に好意を抱いており佳主馬以外の友人には筒抜け。
- OZの操作に不慣れだが、OMCの腕は中々のもの。夏の大会の予選では佳主馬と接戦を繰り広げ敗退。以後は渡を懐柔し、カズマのパートナーとして大会に参加する。
- 竹橋 渡(たけはし わたる)
- 小学6年生。
- OMCでは実際のプレイはお粗末なもののその攻略情報は佳主馬や夏帆のランクアップに貢献するほどのもの。
- クラスメイトの双葉に片思いしている。
- 当初は佳主馬のパートナーとして大会に参加する予定だったが、夏帆たちとの“取引”によってその役を降りる。
- 牧野 力也(まきの りきや)
- 小学6年生。
- 自称OCM校内一だが佳主馬にあっさりと負けてしまい、その後仕返しをしようとするが夏帆たちに仲裁される。
- 仲間のツヨシ、大田タケシと共にOCM夏の大会にもエントリーするが三人纏めて夏帆に負ける。その後、夏帆にOCMのコツを教えてほしいと頼むと、“条件”として佳主馬と共に陣内家にいくことになった。
- 春日井 南(かすがい みなみ)
- 小学6年生。夏帆の友達。いわゆる現代っ子でOZを使って夏休みの宿題を早めに片付けたりしている。
- 母親が佳主馬の母、聖美と仲が良いため佳主馬が長野に行くことを知り、佳主馬に片思いしている夏帆のために長野に同行できるように画策する。
- 若宮 双葉(わかみや ふたば)
- 小学6年生。夏帆の友達。渡のマドンナ的存在で愛読書は『オズの魔法使い』。
- 一時期一日中OZにログインしたままの状態が続いたため母親に家でのインターネット接続を制限されている。
- 中条(なかじょう)
- OZマーシャルアーツ運営事務所所属。
注釈
- ^ 劇中設定でも陣内家の先祖が真田家臣の武士であり武功を上げていた誇りある先祖だったとされる。
- ^ ニンテンドーDSiからもOZに接続することができ、陣内家の未就学児を中心に使用している。
- ^ 本作が公開されたのは2009年(平成21年)であるが、本編の所々に「2010年」「平成22年」といった表記が見られる(例 : カレンダーなど)ため、本作の舞台は2010年、つまり近未来であることが分かる。
- ^ 本編冒頭、夏希の実家に向かう新幹線の中で、健二がモジュロ演算を披露するために尋ね、本人が答えている。
- ^ 本人いわく、末端の末端の簡単な仕事。
- ^ a b 第2世代iPhone 3Gは2008年7月、第3世代iPhone 3GSは、本作の公開直前である2009年6月に発売されている。
- ^ 但し、本人いわく、「ゲームではなくスポーツ。」
- ^ 夏希が「おばあちゃんの誕生日を忘れてたなんて嘘、パスコードが8月1日だったもの」と発言している。
- ^ 栄の遺体を腐敗させないためにスーパーコンピュータの熱暴走を防ぐ為の氷を勝手に持ち出した上に、佳主馬に対して「夏の暑さで婆ちゃんが腐っちまう時にお子様は呑気にゲームかよ」と嫌味を吐いた事で佳主馬の怒りを買い、殴り飛ばされた。
- ^ コメンタリー音声にて細田が明かしている。
- ^ 朝のニュースを見て健二を警察の真似をして捕まえようとして、それに気を取られ、更に佳主馬のゲームをやろうとしてラブマシーンに反撃の機会を与えてしまった。
- ^ 朝のニュースを見て健二を警察の真似をして捕まえようとして、それに気を取られ、更に佳主馬のゲームをやろうとしてラブマシーンに反撃の機会を与えてしまった。
- ^ ネットやSNSが普及したとはいえ、映画興行において、老若男女問わない一般層への宣伝や告知媒体として地上波のテレビ局が製作に関与する意味は大きい。同じ日本テレビが製作に参加した『魔女の宅急便』以降、スタジオジブリの作品の興行収入が急増したのが好例である[25]。
- ^ 翌週の3月22日付の週間ランキングで、『機動戦士ガンダムUC 1』が5.6万枚で最高記録を更新した。
- ^ 2012年 - 2019年は『金曜ロードSHOW!』。
出典
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- ^ 誕生年は陣内家へ向かう途中の健二の発言、および誕生月・日については侘助のiPhoneのロック解除のパスワードから[注 8]。
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