サブカルチャー 論争

サブカルチャー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 01:19 UTC 版)

論争

本来のカルチュラル・スタディーズにおけるサブカルチャーは階級に関連した政治的色彩を帯びたものであった。1980年代日本のサブカルチャーは、そこから政治色を表面的に無視して、趣味の領域への限定を装ったものである。これは実態とはかけ離れた「一億総中流」「単一民族国家」という言説が大きな抵抗も無く通用したことを考えると致し方のないことにも思われる。その後おたく文化=サブカルチャーという見方がされるようになる。

日本ではサブカルチャーという言説が一人歩きしている。特にカルチュラル・スタディーズの専門家からは1980年代サブカルチャーブームを、日本において独自進化を遂げたものとして、その意義を認めようとする動きが出ている[9]。しかし、それもストリート・カルチャーやテクノ、ヒップホップなど、カルチュラル・スタディーズにおけるサブカルチャー研究で既に経験済みであった要素までである。研究者の側からすれば未知の分野であるオタク文化の形成等に興味が無く、漫画、アニメをサブカルチャーから切り離しているようである[10]

1980年代サブカルチャーの側は、そもそもカルチュラル・スタディーズの概念に無関心である。もともと正規の学問の場を離れることを特徴の一つとしたニューアカデミズムの影響もあり、彼らのサブカルチャーは、起源を切り捨て独自進化を遂げたサブカルチャーの概念からメインカルチャーをも規定した[11]。文化・メディア研究に詳しい上野俊哉は宮台真司らによるメインカルチャーの定義は、むしろハイカルチャーの概念に近いものであることを指摘している。上野俊哉・毛利嘉孝 『カルチュラル・スタディーズ入門』 ちくま書房、2000年、106-109頁。

おたく文化としてのサブカルチャーは単純である。1980年代サブカルチャーブームが終了した後には、むしろマッチョなストリート・カルチャーなど、一部の1980年代サブカルチャーを敵視する場合もある。そのため、同じサブカルチャーという言葉を用いているにもかかわらず、まったく別の事柄について論じている場合が多々見られる[12]


  1. ^ "Contraculture and Subculture" by J. Milton Yinger, American Sociological Review, Vol. 25, No. 5 (Oct., 1960) https://www.jstor.org/stable/2090136
  2. ^ http://subculture.askdefine.com/
  3. ^ ハイカルチャーにはクラシック音楽やクラシック・バレエなどがある
  4. ^ Pop/Rock » Hard Rock » Arena Rock”. 2020年3月17日閲覧。
  5. ^ この用語としてはTheodore Roszakが1968年The Making of a Counter Cultureにおいて用いたのが早い用法である
  6. ^ ササキバラ・ゴウ 『<美少女>の現代史』 講談社、2004年、31-33頁。
  7. ^ 例えば評論家の大塚英志は特に定義を明言はしないが、(彼の言葉でいえば「キャラクター小説」)などに対してサブカルチャーと用いている。
  8. ^ ヴェネツィア・ビエンナーレ第9回国際建築展日本館カタログ『OTAKU:人格=空間=都市』所収の宣政佑「おたくの越境」(52頁)など。ただしこのヴェネツィア・ビエンナーレにおける展示自体はおたく文化の空間的特徴や文化的背景に言及したものであり、本来の意味でのサブカルチャーに近いニュアンスである。
  9. ^ 上野俊哉毛利嘉孝『実践カルチュラル・スタディーズ』ちくま書房、2002年。
  10. ^ 成実弘至 「サブカルチャー」吉見俊哉編 『カルチュラル・スタディーズ』 講談社、2001年。
  11. ^ 加野瀬未友・ばるぼら「オタク×サブカル15年戦争」『ユリイカ8月臨時増刊号 オタクvsサブカル』(青土社、2005年
  12. ^ 解説・川村湊は『日本の異端文学』(集英社、2001年)において「サブカルチャー文学」という語を用いている。ここではサブカルチャーという語はカルチュラル・スタディーズにおけるそれとほぼ同じ意味合いで使われている。大塚英志が『サブカルチャー反戦論』(角川書店、2003年)などで用いる場合はおたく文化のそれを意味している。
  13. ^ セックス・ピストルズ、ダムド、クラッシュなどが代表
  14. ^ 79年ごろ誕生し、初期はグランドマスター・フラッシュらが有名だった
  15. ^ ハウスなど、クラブ音楽を使用したダンス・イベント。イギリスでは反体制色が濃かったため、政府から警戒された
  16. ^ ボブ・マーリー、サード・ワールド、ジミー・クルフ、メイタルズらが有名
  17. ^ ドナ・サマー、グロリア・ゲイナー、ダイアナ・ロスらはLGBTのアイコンとなった
  18. ^ 「オズの魔法使い」の曲「オーバー・ザ・レインボウ」による



サブ・カルチャー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/05 16:22 UTC 版)

サブ・カルチャー」(Sub-culture)は、イギリスのバンド、ニュー・オーダー1985年に発表したヒット曲である。






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