サトウキビ 生産量

サトウキビ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 15:46 UTC 版)

生産量

2014年における国別の生産量は以下の通りである[10]

上位10カ国 - 2014年集計
国名 単位:万t
ブラジル 73,611
インド 35,214
中華人民共和国 12,561
タイ 10,370
パキスタン 6,283
メキシコ 5,667
 コロンビア 3,651
オーストラリア 3,052
インドネシア 2,860
アメリカ合衆国 2,760
世界の総生産量 188,425

利用

茎の髄を生食したり、搾った汁を製糖その他食品化学工業や工業用エタノール製造の原料とするなど多様な利用方法がある。沖縄県などで作られる黒糖のほか、四国地方で作られる白下糖と呼ばれる粗糖や、それを精製した上質の砂糖(和三盆)の原料もサトウキビである。

21世紀初頭の原油価格高騰時は、燃料バイオマスエタノールの需要急増で、砂糖も高騰傾向にあった。

食用

搾汁の一例

生産地では茎の髄をそのまま噛んで食べたり、機械で汁を搾って飲んだりする。食べる時は外側の硬い皮を歯で剥き、中の白く糖分に富んだ部分(髄)を咬んで汁を啜り、カスを吐き出す。

汁を搾って飲む場合は、同様に皮を剥いたあと手動や電動の搾汁機に差し込んで汁を搾る。搾ったままの汁はやや青臭いが、冷やしたりレモン汁やクエン酸を加えたりすると、より美味しくなる。東南アジアからインドにかけてのメジャーな清涼飲料である。

ベトナム料理などでは、茎の皮を剥いた髄に、エビなどの練り物を付けて揚げたり焼いたりした料理がある。

中国四川料理には、サトウキビの髄を細く切り、魚などと共に辛い汁で煮る料理がある。

燃料などへの加工

砂糖やラム製造時にサトウキビの絞りかす(バガス)が濃縮・蒸留の燃料としても利用されてきたが、廃糖蜜や搾りかすを原料にバイオ燃料開発も行われている。サトウキビを絞った汁から砂糖を取除いた液体は「廃糖蜜」(モラセス)と呼ばれ、これを発酵させていわゆるバイオマスエタノールを取り出し、自動車燃料の一部として使う研究が行なわれている。

また廃糖蜜を原料に発酵させてグルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸を生産している。そのグルタミン酸を使いやすいように粉状にしたものが「味の素」等に代表されるうまみ調味料である。

ブラジルでは1980年代から自動車燃料等のアルコールへの転換が政府主導で進められており、燃料用のサトウキビを政府が一定価格で買い上げるため、それまで栽培されなかった地方でも栽培が増えている(ポルトガル語版の表を参照)。

日本でもバイオマスの一つとして、アサヒビールが研究を行い、品種改良された「モンスターケーン」と呼ばれる分蘖(ぶんげつ)数が多く従来の2倍の収穫量があるとされているサトウキビの栽培が行なわれており、小規模のアルコール製造工場を沖縄に建設し、試験生産と自動車への試験運用を行っている。
現在の日本では法令上、自動車燃料での利用はガソリンに3%という混合が限界であり、それ以上の混合率やアルコール単体の自動車での利用が認められていないが、宮古島市伊江村においてバイオマス燃料に対する実証実験が行われており、この実験結果次第で自動車用燃料におけるアルコール比率の規制緩和が期待される。

酒類原料

絞り汁や廃糖蜜が蒸留酒の原料として用いられる。世界的にはカリブ海周辺諸国発祥のラム酒が著名であり、原料を糖蜜とする蒸留酒をラム酒と総称することもある。他にはブラジルのカシャッサ(ピンガ)、タイタイ・ウイスキー、日本の黒糖焼酎奄美群島限定生産)や焼酎甲類の原料として用いられる。フィリピンでは、醸造酒バシの原料として用いられる。ケニアでは絞り汁をソーセージノキの実と共に発酵させて造るムラチナ(Muratina)が知られている(参照: ソーセージノキ#アルコール飲料製造への利用)。

搾りかすの利用

サトウキビの絞りかすをバガス英語: bagasse)という。製糖、蒸留の燃料にされる他、バガスからは、製紙用パルプ[11][12]。、フルフラールの製造原料としての工業利用がなされているほか、(サトウキビロウ)を採ることができ、オクタコサノールの分離も行われている。キクラゲ類の栽培用培地の原料として使用する場合も有る。

関連作品


  1. ^ サトウキビ国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)
  2. ^ ヲゥージ:沖縄言語研究センター首里・那覇方言音声データベース
  3. ^ “与那国、キビに枯れあがり 7月の雨、平年の4分の1”. 八重山毎日新聞. (2014年8月27日). http://www.y-mainichi.co.jp/news/25687/ 2014年8月30日閲覧。 
  4. ^ ラム酒大全 - ISBN 4416516134
  5. ^ 佐藤次高『砂糖のイスラーム生活史』(岩波書店)P17-40
  6. ^ 牧野富太郎『原色牧野植物大図鑑』1982年、p666頁。 
  7. ^ 国際連合食糧農業機関(FAO)『Production Yearbook 2002』
  8. ^ 売り切れ御免 伝統の甘味/日本最北限のサトウキビ畑と「よこすかしろ」『日本農業新聞』2021年1月18日6面
  9. ^ 本邦初の本土向けサトウキビ育成品種「黒海道(くろかいどう)」
  10. ^ 『地理統計要覧 2018年版』(二宮書店ISBN 978-4-8176-0429-3)P63
  11. ^ Panoco バガスパルプ事業部”. www.panoco.co.jp. 2023年6月24日閲覧。
  12. ^ サトウキビからバガスパルプができるまで”. 五條製紙株式会社. 2023年6月24日閲覧。


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