コンビーフ コンビーフの日

コンビーフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/11 01:38 UTC 版)

コンビーフの日

4月6日の「コンビーフの日」は1875年同日にアメリカで枕缶の特許が認められた事が由来である[38][39]。 また、3月17日聖パトリックの祝日(せいパトリックのしゅくじつ、英: St Patrick's Day、セントパトリックス・デー)はカトリックにおける祭日であり、アイルランド共和国祝祭日であるが、この日にアメリカではコンビーフ・アンド・キャベジを食べる習慣があるともされ、一部では「コンビーフ・アンド・キャベジ・デー」[40]という記念日扱いする場合がある。

ニューコンミート(旧称・ニューコンビーフ)

日東食品製造馬肉を中心とした雑肉を主原料とする缶詰を開発し、発売元の野崎産業が自社名を冠して「ノザキのニューコンビーフ」という商品名で1961年(昭和36年)に発売した[41]

農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)2005年(平成17年)6月改正で、日本農林規格(JAS)における缶詰の表示を定めた「畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格」[3]他の関連する基準も改正された。これによってコンビーフの名称は牛肉100%の物のみに使用できることとなり、馬肉など他の肉が使われている物はコーンドミートと表記するように定められた。またコーンドミートの内、馬肉と牛肉が使われており、そのうちの牛肉重量が20%以上のものはニューコーンドミートもしくはニューコンミートと表記することが許可された。2006年(平成18年)3月の法律施行にあわせ、「ノザキのニューコンビーフ」は「ノザキのニューコンミート」と名称が変更された。 前述の通り、野崎産業は合併・分社化などの再編を経て食品部門は2014年現在、JFEグループJFE商事の100%子会社である川商フーズとなっており[13][14]、「ノザキの〜」のブランド名を継承している[42]日本の商標制度に於いて商標権は設定していない。

コンビーフハッシュ

ほぐしたコンビーフと茹でて細かく賽の目に切ったジャガイモを混ぜ合わせた食材である。アメリカ合衆国ではポピュラーな食材として缶詰や冷凍食品などとして流通している。日本では沖縄県においてのみ非常に普及しており、県産の缶詰や1食分のレトルトパウチなども製造されている。また近年では沖縄独自の商品として、牛肉の代わりに豚肉や鶏肉を用いた「コンポークハッシュ」「コンチキンハッシュ」なども開発されている。

朝食料理の付け合せに使用されるほか、沖縄では野菜炒めチャンポン焼きそばなどの具材として、また、マヨネーズと混ぜてパンに塗るなどの方法でも利用されている。小判状にまとめて焼いたり、コロッケとして調理する食べ方もある。

ジャガイモが入っているため「畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格」[3]等の基準では「コンビーフ」に該当せず、「牛肉野菜」と表示されている。


  1. ^ 「corn」は現在は主としてトウモロコシを意味する単語だが、中期英語までは穀物全般、ひいては一般に粒状のものを意味した。
  2. ^ 牛肉以外の食肉を用いると、コーンドミートになる
  3. ^ a b c 畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格農林水産省
  4. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフのいろは そのままで食べられるの?
  5. ^ a b c ノザキのコンビーフ-コンビーフのいろは どうして台形なの?
  6. ^ 枕博物館-近世の枕富士ベッド工業株式会社
  7. ^ The Guarian-Notes and Queries-Why are corned beef tins such peculiar shapes?イギリスガーディアン紙(英語)
  8. ^ Libby's-Our Historyリビー社(英語)
  9. ^ Canning-World War I英語版Wikipedia
  10. ^ Can opener-First, lever-type can openers英語版Wikipedia
  11. ^ a b Hormel Foods-Company Historyホーメルフーズ社(英語)・社史の1937年の記述はSPAM缶の写真付き
  12. ^ コトバンク-野崎産業とは
  13. ^ a b ノザキのコンビーフ-コンビーフの歴史 川商フーズと野崎産業の歴史
  14. ^ a b 川商フーズ-沿革
  15. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフのいろは ノザキのコンビーフの誕生秘話
  16. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフの歴史
  17. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフのいろは ノザキのコンビーフの作り方
  18. ^ 日本製缶協会-製缶技術の変遷・金属缶の歴史 金属缶の誕生
  19. ^ 日本製缶協会-製缶技術の変遷・金属缶の歴史 はじめに
  20. ^ 空気を暖めて追い出すことで、酸化を防いだり、保存性を高めることがで きますアヲハタ-ジャムマガジン-手作りジャム入門
  21. ^ 日本缶詰びん詰レトルト食品協会-かんづめハンドブック-1 缶詰のあゆみ
  22. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフのいろは コンビーフの仲間達
  23. ^ ノザキのコンビーフ-製品のご案内 コンビーフ860g
  24. ^ ノザキのコンビーフ-製品のご案内 ニューコンミート860g
  25. ^ 防衛省仕様書防衛省
  26. ^ Reference to Defense Specifications (DSP)防衛省
  27. ^ 防衛省仕様書及びその目録防衛省・仕様書番号の末尾の英文字と丸括弧で示される数字はバージョン表示
  28. ^ 缶切り#巻取式
  29. ^ ニッポン・ロングセラー考-ノザキのコンビーフ-必然性から採用された台形の缶詰と巻き取り鍵COMZINE by NTTコムウェア
  30. ^ a b 明治屋ニュース 2012/6/29
  31. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフの歴史-2011年9月 平成23年 「コンビーフEO缶」発売
  32. ^ アルミック缶 昭和電工
  33. ^ nozaki1948のツイート(1217250132506353664)nozaki1948のツイート(1217250837212401664)nozaki1948のツイート(1217251584574357504)
  34. ^ Palmeiras, Rafael (2011年9月9日). “Carne enlatada brasileira representa 80% do consumo mundial”. Brasil Econômico. 2015年5月11日閲覧。
  35. ^ Bully Beef 2016-04-14閲覧
  36. ^ You can make your own salt beef - just don't forget to tell your other half you'll be taking over the fridge”. Mail Online (2011年2月26日). 2016年2月20日閲覧。
  37. ^ Salt beef, corned beef”. separated by a common language (2007年9月30日). 2016年2月20日閲覧。
  38. ^ 午後は○○おもいッきりテレビ-きょうは何の日 4月6日金曜日 コンビーフの日(平成4年・1992)日本テレビ
  39. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフのいろは 4月6日は「コンビーフの日」
  40. ^ National Corned Beef And Cabbage Day, March 17Food.com(英語)
  41. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフの歴史-1961年 昭和36年 「ニューコンビーフ」(現ニューコンミート)発売
  42. ^ ノザキのコンビーフ-コンビーフのいろは ノザキブランドの「ノザキ」とは?


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