コンコルド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/02 07:12 UTC 版)
その他
- 1971年9月24日、イギリス政府がソ連外交官ら105人をスパイ容疑で国外追放した[20]。このスパイ網は、コンコルドの開発を妨害し、就航を遅らせようとしたものであった[21]。
- 1989年4月12日に、クライストチャーチからシドニーに向けて飛行中のブリティッシュ・エアウェイズのコンコルドのラダーが破損したものの、無事にシドニー国際空港に到着した。
- ブリティッシュ・エアウェイズは、ヒースロー空港ターミナル5とジョン・F・ケネディ国際空港に、コンコルド搭乗客専用の空港ラウンジ『コンコルド・ルーム』を用意していた。退役後はファーストクラス専用ラウンジとして利用されている[22]。
- フランスの研究チームが1973年6月30日に西アフリカで見られた皆既日食の調査のため、001号機に観測窓などを追加した改造機を使用した。その際、添乗した科学調査団が機内から「UFOのようなもの」を撮影、フランス放送協会のテレビ放送でその写真が公開されたことがある[23]。
- フランク・プゥルセル、C・M・シェーンベルク共同作曲の『夢の飛行(コンコルド)』という、コンコルドをテーマにした楽曲がある。フランク・プゥルセル・グランド・オーケストラの演奏によるこの曲では、効果音としてエンジン音(左右方向に飛び去る音)が使われており、曲自体もこのエンジン音から始まる。
- 映画「エアポート'80」で、主役のアラン・ドロンが操縦するなど主役級の座を得ている。
- 映画「ワイルド・ギース」で、リチャード・バートン演じるフォークナー大佐が、イギリスヒースロー空港に到着する際の乗機として登場する。
- 映画「007/ムーンレイカー」で、ロジャー・ムーア演じるジェームズ・ボンド中佐が、ブラジルリオデジャネイロ国際空港に到着する際の乗機として登場する。
- 「空飛ぶモンティ・パイソン」の初期のスケッチに、コンコルドをネタにした「英仏共同開発の空飛ぶヒツジ」がある。
- 性能は高いが、あまりにも費用も高く採算性の取れないもの、つまり費用対効果が低い(コストの回収ができない)ものや、失敗することを予測しつつも、これまでに投じた投資を無駄にしたくないという心理から、計画を中止できずに更に失敗を重ねてしまう様子などに対して、比喩的にコンコルドが使われることがある。コンコルド効果を参照。
- 当時のコンコルド関係者からなる「Club Concorde」が、2019年までにコンコルドを復活させるというプロジェクトを行っているが、計画は難航している。
- かつてはロンドン・ヒースロー空港の隣を走る道路の脇にも、コンコルドの大型模型が展示されていたものの、現在、その模型があった場所はエミレーツ航空のエアバスA380の模型に入れ替えられてしまい、コンコルドの模型は見られなくなった。
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ヒースロー空港の近所に展示されていたコンコルドの模型 (画像の左上)
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かつてコンコルド模型があった場所には、現在エミレーツ航空のA380の模型に変わった。
注釈
- ^ 2018年現在5時間13分の記録だったが https://www.cnn.co.jp/travel/35149187.html によると大型低気圧シアラの暴風に乗って記録を更新した。
- ^ エンジンは、主翼下に2基ずつまとめたエンジンクラスターとなっている。
- ^ もっとも、この発表を行った技術省大臣トニー・ベンは、スコットランド在住者からイングランドのみを含めるのは不公平だとの手紙を受け取ったと明かしている。
- ^ 「アフターバーナー」という名称はゼネラル・エレクトリックの登録商標であり、コンコルド用のオリンパス593エンジンを製造したロールス・ロイスでは「リヒート」と呼んでいた。
出典
- ^ a b "コンコルド". ブリタニカ国際大百科事典. コトバンクより2023年1月10日閲覧。
- ^ “「コンコルドに勝ったぞ!」世界初の超音速旅客機とは? 快挙から転落もライバル国に拾われる(乗りものニュース)”. Yahoo!ニュース. 2023年1月10日閲覧。
- ^ Reuters News Service (1996年2月9日). “SST makes record flight”. St Louis Post 2011年6月30日閲覧。
- ^ a b c d e f Andreas Fecker、青木謙知『世界の民間航空図鑑』原書房、2013年11月28日、94頁。
- ^ “‘The end of a fantastic era’— a look back on the Concorde” (英語). HeraldNet.com (2019年3月4日). 2019年5月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g 「フリート・カタログ (1) アエロスパシアル・コンコルド」『翼』第140号1978年2月、航空新聞社、1978年2月1日、P.159。
- ^ SST売り込み飛行『朝日新聞』1976年(昭和51年)10月26日夕刊、3版、8面
- ^ “伝説の超音速旅客機「コンコルド」 劇的な幕切れの背景とは “スピード全振り”も退役の一因?(乗りものニュース)”. Yahoo!ニュース. 2023年1月10日閲覧。
- ^ “超音速旅客機「コンコルド」 墜落事故から20年”. AFP (2020年7月24日). 2020年7月23日閲覧。
- ^ 「世界のエアライン」1979年 ブリティッシュ・エアウェイズ広告(表4)
- ^ a b 「フリート・カタログ (1) アエロスパシアル・コンコルド」『翼』第140号1978年2月、航空新聞社、1978年2月1日、P.160。
- ^ a b c 「フリート・カタログ (1) アエロスパシアル・コンコルド」『翼』第140号1978年2月、航空新聞社、1978年2月1日、P.156。
- ^ Gordon. “CONCORDE SST : Powerplant”. www.concordesst.com. 2023年1月10日閲覧。
- ^ “超音速機コンコルド、実際の乗り心地は? 経験者が振り返る”. CNN (2018年9月17日). 2018年10月8日閲覧。
- ^ 第2編石油危機と企業体質の強化 第3章航空公害の低減を目指して 第4節低騒音新機材の導入 コンコルド導入放棄 - 日本航空社史1971〜1981(日本航空 1985年)
- ^ 【平成の長崎】コンコルド飛来 旅博訪欧親善団乗せ - 長崎新聞 2018年9月2日
- ^ 空の旅気分を地上で満喫 / 機内食が食べられるレストラン「レジェンドオブコンコルド」が超楽しい! 関西国際空港 - ロケットニュース24 2019年2月3日
- ^ 関空のレジェンドオブコンコルドとスカイビューカフェ、クリスマスに閉店 - FlyTeam 2019年12月5日
- ^ 超音速旅客機導入へ提携 日航、優先発注権を確保 - 読んで見フォト - 産経フォト
- ^ “取り消さねば対抗措置 ソ連 追放事件で英に抗議”. 朝日新聞. (1971年9月27日)
- ^ “コンコルド開発妨害?”. 朝日新聞: p. 7. (1971年9月26日)
- ^ Firstラウンジ - ブリティッシュ・エアウェイズ
- ^ 『コズモ別冊UFO写真集1』コズモ出版社、1974年10月20日発行(58-59ページ)。ORTFの放送画面を撮った掲載写真は当時のUPI[要曖昧さ回避]-サンテレフォート提供のもの。
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