コデックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 15:20 UTC 版)
新大陸のコデックス(絵文書)
マヤ、アステカなどの絵文書のことをコデックスないし(西)コディセとも呼ぶ。材料は、いちじくなどの木の繊維や樹皮、鹿の皮を利用して両面に白色の石灰を塗って、屏風折りにしている。文字や絵はおそらく先が平たいものと先のとがったものの2種類の硬い筆記具で描かれたと思われる。線描した後に鮮やかな彩色が施された。文書は、基本的には、左から右へ読み、裏返して再び左から右へ読むように作られた。古典期後期のマヤの土器には彩色された絵と文字が一緒になっている絵文書のような土器があることからおそらく古典期段階にも絵文書があったと思われるが、現在は当時のものは一点も伝えられていない。ただし後古典期のものはいくらかは残されており、暦、儀礼、神話、交易や貢納に加えて動物や植物についての記述もある。
後古典期の絵文書
オアハカ地方の絵文書
- ヌッタル(ナットール)絵文書;Codex Nuttal/「八の鹿」王の伝記で知られる。
- ボドリ絵文書;Codex Bodley
- コロンビーノ絵文書Codex Colombino
- ベッケル絵文書;Codex Becker
- ウィーン絵文書Codex Vienna(Vindobonensis)
マヤの絵文書
- ドレスデン絵文書;Codex Dresdensis
- パリ絵文書;Codex Paris(Peresianus)
- マドリッド絵文書;Codex Madrid[&Tro-Cortesianus]
- グロリア絵文書;Codex Grolier
メキシコ中央高原など
- ボルジア(ボルギア)絵文書;Codex Borgia
- フェイエールヴァーリ・マイヤー絵文書;Codex Féjérváry-Mayer
- コスピ絵文書;Codex Cospi
- ロード絵文書;Codex Laud
- ヴァチカヌスB絵文書;Codex VaticanusB
- オーバンのトナラマトル;Tonalamatl Aubin
- ボルボニクス絵文書;Codex Borbonicus
植民地時代の絵文書
- フィレンツェ絵文書;Codex Florentino(en)
- メンドーサ絵文書;Codex Mendoza
- ボトゥリーニ絵文書;Codex Boturini
- トルテカ・チチメカの歴史;Historia Tolteca-Chichimeca
- トラスカラの布;Lienzo de Tlaxcala
- マリアベッキアーノ絵文書;Codex Magliabechiano
- ウィツロポチトリ絵文書;Codex Huitzilopochitli
- テリェリアーノ・レメンシス絵文書;Codex Telleriano-Remensis
- リオス[ヴァチカヌスA]絵文書;Codex Rios[VaticanusA]
- ラミレス絵文書;Codex Ramírez
- 1 コデックスとは
- 2 コデックスの概要
- 3 歴史
- 4 有名なコデックス
- 5 新大陸のコデックス(絵文書)
- 6 参考文献
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