グルテン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/11 23:58 UTC 版)
食品表示
グルテンの含有状態を表示する義務を課している国がある。21世紀になり、グルテン関連障害の研究が盛んになってきた。
国際規格
国際食品規格委員会の食品表示に関する国際規格には、グルテンを含まない製品(Gluten-free foods)の表示に関する標準がある。20 mg/kg未満の含有量であれば「グルテンフリー」と表示できる。[5]
日本
小麦など主な食物アレルギーの原因となる食品には、特定原材料として使用した旨を表示する義務がある。混入の可能性が排除できない場合においても表記が推奨されている。しかし、グルテンを対象としたものではないので大麦、ライ麦等は対象外である。
欧米の基準や国際規格でのグルテンフリーと、日本のアレルギー物質表示では基準が異なることから、消費者庁では啓発パンフレット等を作成して周知啓発を行っている[6]。
イギリス
イギリスでは、グルテンフリーであれば、レストランからの包装済み食品および非包装食品、販売直前に包装されたテイクアウト食品、または施設で提供されている包装されていない食品を特定する必要がある。ここでイギリスがグルテンフリーといっているのは国際規格と同基準である。[7]
アメリカ合衆国
アメリカ合衆国では、アメリカ食品医薬品局が2013年8月に、国際基準と同水準にて「グルテンフリー」という用語を定義した最終規則を発効した。[8]
カナダ
脚注
参考文献
- Harold McGee 著、香西みどり 訳『マギー キッチンサイエンス』共立出版、2008年。ISBN 9784320061606。
関連項目
- タンパク質
- 麩
- グルテンミート
- 培養食肉 - 細胞レベルまで人造である人工肉。バクテリアの培養で製造される。
- セリアック病
- 非セリアック・グルテン過敏症
- グルテンフリー・ダイエット
- 米粉
- リーキーガット症候群
- 自己免疫性疾患
- 炎症性腸疾患
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 過敏性腸症候群
- ^ グルテン 日本洋菓子協会連合会
- ^ a b c d 長尾精一(農学博士). “小麦・小麦粉に係る基礎知識 小麦粉特有のたんぱく質グルテン”. 一般財団法人製粉振興会. 2018年9月5日閲覧。
- ^ Harold McGee 2008, pp. 506–509.
- ^ 串間努 『ザ・ガム大事典』 扶桑社 1998年
- ^ “STANDARD FOR FOODS FOR SPECIAL DIETARY USE FOR PERSONS INTOLERANT TO GLUTEN CODEX STAN 118-1979 Adopted in 1979. Amendment: 1983 and 2015. Revision: 2008.” (PDF). 国際食品規格委員会. 2017年4月10日閲覧。
- ^ “食品表示の適正化に向けた取組について” (PDF). 消費者庁 (Jun 23,2016). 2017年4月10日閲覧。
- ^ “Labelling of 'gluten free' foods” (PDF). 英国食品基準庁 (2016年10月31日). 2017年4月10日閲覧。
- ^ “Questions and Answers: Gluten-Free Food Labeling Final Rule”. US Food and Drug Administration (2014年8月5日). 2017年4月10日閲覧。
- ^ “Health Canada's Position on Gluten-Free Claims”. カナダ保健省 (2012年6月29日). 2017年4月10日閲覧。
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