キーボード (コンピュータ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/17 05:46 UTC 版)
企業によるキーボードの名称
- ステンレスメカキー - 2003年頃、SONYのノートパソコンであるVAIO XRシリーズなどで使われた。打鍵感は非常に良いものの、静音性が低くて重量も重いことから使われなくなった[20]。今でも復活を望む声がある[要出典]。
- カイテキー - SIIの電子辞書で使われている。
- スーパーキーボード - 1999年頃松下電子部品(現: パナソニック エレクトロニックデバイス)が開発したキーボード[21]。
メンテナンス
キーボードは恒常的に手で触れる性質上、汚れやすく、特に多数並んだスイッチの間に付着した手垢や埃は容易に拭き取れない。キーボードの前で飲食していると問題はより顕著となる。
キーボードを掃除するための製品として、ブラシ状で静電気を利用して吸着するもの、スプレーあるいはポンプで空気を吹き付けてごみを吹き飛ばして使用するもの(エアダスター)[22]、粘着性の樹脂を押し付けて使用するものなどが販売されている。キーボード用ではないが、ボールの空気入れがエアダスターの代わりに使える。 ゴミや毛などが溜まりがちな内部は、キーを抜いてから清掃を行うことできれいに清掃できる(しかし、パンタグラフ式やノートパソコンのキーボード等構造的に不可能なタイプもあるので気をつけなくてはならない)。キートップの汚れはキーを抜き市販の洗濯用ネットに入れた上で洗濯機で洗うことで比較的簡単に落ちるが、元に戻す際にキー配列がわからなくならないよう、キーを外す前にデジカメ等で撮影しておく必要がある。
こうした面倒を抜本的に解決するものとして、丸洗い可能なウォッシャブルキーボードのアイデアは古くから存在していた。中には全体が軟質素材の密閉構造で、丸洗いに加えて、小さく折りたたんだり丸めて携行可能なフレキシブルキーボードなどと称する製品も存在する。当初は使用感や耐久性などの点で玩具の域を出るものではなかったが、2010年代現在まで逐次改良されながらリリースされ続けている。
歴史
[要出典]鍵盤楽器の仕組みを応用した機械式タイプライターを経て、タイプライターのインタフェースを模した電子的入力機器へと連続的に発展していった。
[要出典]元来電動タイプライターの操作部をそのまま借りてきたもの[注釈 8]であり、最初期のコンピュータで用いられたパンチカードやロジック配線パネルに代わるものである。その後、端末動作用のコントロールキー、ファンクションキー、Altキー(オルタネートキー)などが加えられて、現在の形になっている。
キーの形状や配置は、1950年代〜80年代ころは、各キーの背が高く大きくて、壇状(まるで雛人形の壇のように)に配置されているものが一般的だったが、その後数十年ほどかけて次第に各キーの背が低くなり全体的に平らなデザインのものが多くなってきた。音については、1950年代〜1980年代のキーボードはかなり大きなカチャカチャ音を発するものが多かったが、次第に静かに入力できるものが増えてきた。
1970年代後半や1980年代のマイクロコンピュータ(パーソナルコンピュータの初期段階)では、多くの機種でキーボードとコンピュータ本体が一体化していた。たとえばアメリカで大きな市場シェアを占めた3ブランドのApple II、TRS-80、PET 2001もそうであるし、日本で大きな市場シェアを占めたベーシックマスター、MZ-80、PC-8001(いわゆる「パソコン御三家」の最初のもの)もそうであり、つまりどちらの国でもキーボードと本体が一体化していた。
注釈
- ^ 最近では少ないが、1950年代や1960年代のコンピュータに関する文献や解説書においては漢字で「鍵盤」と書かれていることは多かった。なおkeyの日本語訳は「鍵」であり、boardの訳語は「盤」であり、keyboardの訳語が「鍵盤」なので、両者は本質的には同一のものである。近年は楽器については「鍵盤」と呼び、コンピュータのものは「キーボード」と呼び分けてる傾向はある。だが、鍵盤楽器でも電子楽器については「鍵盤楽器」ではなく「キーボード」と呼ぶのが当たり前なので、電子楽器に慣れている人にとっては、逆に、どちらも「キーボード」であり、同一名称で呼ぶものである。中国語ではどちらも鍵盤と呼ぶ。一方、朝鮮語では漢字表記は「字板」とした。
- ^ 赤ちゃん・乳幼児を育てている人々の切実な需要を意識した文章が、静音タイプのキーボードのパッケージに表示されている。赤ちゃんは聴覚器官のサイズが小さく、音高(ピッチ)が高い音に非常に敏感で、大人には聞こえていないような高い音でもはっきりと聞こえており、たとえば食品の袋やスーパーのレジ袋がかすかに動く音や、当記事で扱っているキーボードのタッチ音などにも非常に敏感に反応する。赤ちゃん・乳幼児の子育てには子供を(健やかな成長のために)眠りに誘導する作業《寝かしつけ》が含まれており、子守唄を歌ったり細心の注意でやさしくなでたりするなどしてかなりの時間(長い場合は数十分ほど)をかけて眠りに誘導し、うまく眠り始めたら大人は音を一切たてないように細心の注意を払うのだが、せっかく苦労して眠ってもらったのに、気をつけていてもコンピュータ類のキーボードを操作するだけで乳幼児が目覚めてしまい《寝かしつけ》をまた最初からやり直さなければならないということが、世の子育て中の家庭の中で無数に起きている。
- ^ 極端なキーの詰め込み具合から「変態配列」等とも呼ばれ、特にタッチタイピングを行う場合は勝手が変わってしまうため一部のユーザには嫌悪されている。
- ^ 一部のオペレーティングシステムにおいては[どれ?]、同時に押したキーが認識できない場合に、ビープ音が鳴るものもある(マザーボード本体にスピーカーが搭載されている場合)。
- ^ Macintosh用キーボードは、ADBが廃止されUSBとなった後もしばらくは電源ボタンが搭載されていたが、OSのフリーズ時やハブを介しての接続では使用不能となった。
- ^ 但し、キーを最深部まで押下した時の底付き音や、押したキーが元に戻った時の音などは発生する。これらの音を軽減するためユニット内部にゴム製の部品を使用したスイッチもあり、Apple Extended Keyboard II等に使用されている。
- ^ チェリーの茶軸等。
- ^ 古いシステムではタイプライターそのものを流用しプリンターの機能を兼ねさせることもあった。
出典
- ^ IT用語辞典 e-words、【キーボード keyboard】[1]
- ^ スタパ齋藤の『これだ!!これで行くゼ!! 〜 IBM SpaceSaverキーボード 〜』等。
- ^ タッチ操作の設計(Windows ストア アプリ)(Windows)
- ^ ピクニック企画, 堤大介, ed. (1 March 1990). "オートリピート". 『電脳辞典 1990's パソコン用語のABC』. ピクニック企画. p. 24. ISBN 4-938659-00-X。
- ^ a b Weekly "Keyboard World" 『7. Capitals lock』
- ^ 4Gamer.net『ついに登場した「4桁円台半ば」の大本命 SideWinder X4 Keyboard』
- ^ Deck Backlit Keyboards
- ^ Art. Lebedev Studioを参照。
- ^ Optimus keyboard
- ^ Optimus mini three keyboard
- ^ チェリーキーボードMXキースイッチ
- ^ 株式会社インプレス (2018年5月29日). “【やじうまミニレビュー】 光学式スイッチを採用した高コスパのゲーミングキーボード「GAMDIAS HERMES P2」”. PC Watch. 2021年9月27日閲覧。
- ^ ジャンク (2020年8月15日). “オプティカルスイッチとは?ゲーミングキーボードで使われる光学キースイッチ「Opto-Mechanical」”. ジャンクライフ. 2021年9月27日閲覧。
- ^ 鍵人『Buckling Spring Mechanisms』
- ^ IBM BucklingSpring Keyboard (IBM 5576-003, 5576-A01, 101model M, etc...)
- ^ Nogujyu Keyboard Mania キートップの文字
- ^ Tech総研『和田英一@日本初ハッカーはちょっと変わった絵を描く』無刻印HHK発売の経緯
- ^ “JISZ8514:2000 人間工学-視覚表示装置を用いるオフィス作業-キーボードの要求事項”. kikakurui.com. 2021年2月15日閲覧。
- ^ BakkerElkhuizen. “Should I have the Feet on my keyboard in or o”. BakkerElkhuizen, Work Smart - Feel Good. 2021年2月15日閲覧。
- ^ 最速のCPUと最高解像度の液晶を搭載する無敵のA4ノートPC PCG-GR9E(別冊ASCII No.4 2002年2月5日)
- ^ 松下電子部品、打鍵感に優れるキーボードの詳細を公表
- ^ “キーボードクリーナー・掃除グッズおすすめ人気比較ランキング15選”. タスクルヒカク | 暮らしのおすすめサービス比較サイト. 2019年11月20日閲覧。
- キーボード (コンピュータ)のページへのリンク