キューティ・ブロンド キューティ・ブロンドの概要

キューティ・ブロンド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/05 03:31 UTC 版)

キューティ・ブロンド
Legally Blonde
監督 ロバート・ルケティック
脚本 カレン・マックラー・ラッツ
キルステン・スミス
製作 ロジャー・ジョーンズ
リック・キドニー
マーク・プラット
出演者 リース・ウィザースプーン
ルーク・ウィルソン
セルマ・ブレア
音楽 ロルフ・ケント
撮影 アンソニー・B・リッチモンド
編集 アニタ・ブランド=バーゴイン
ガース・クレイヴン
配給 MGM
20世紀フォックス
公開 2001年7月13日
2002年4月27日
上映時間 96分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $18,000,000[1]
興行収入 $141,774,679[1]
次作 キューティ・ブロンド/ハッピーMAX
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第59回(2001年度)ゴールデングローブ賞のコメディ/ミュージカル部門において、作品賞女優賞リース・ウィザースプーン)にノミネートされた。2003年には続編『キューティ・ブロンド/ハッピーMAX』が製作された。

アメリカでは2001年6月26日プレミア上映されたのち、同年7月13日に2620館で公開され、週末興行成績で初登場1位になり、トップ10内には6週間いた。日本では2002年4月27日丸の内シャンゼリゼ渋谷東急3系列ほかで公開され、週末興行成績(東京都内5地区集計)では初登場10位となった。

2007年にミュージカル化作品が上演(後述)。日本では2013年、洗足学園音楽大学ミュージカルコース主催「中高生のためのミュージカル」として上演された。2017年、東宝主催の商業版日本初演がシアタークリエで上演された。

概要

ブロンド娘が活躍する痛快サクセスムービー。ブロンド・ジョークをネタにした話。低予算ながらも全米初登場1位となる。ハーバード大学が舞台になっているが、実際にハーバード大学が登場するのはボストンの空撮シーンのみで、殆どのシーンの撮影はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、南カリフォルニア大学(USC)で行われた。

製作当初、製作関係者たちは舞台の法科大学院を、ハーバード大学ではなく、シカゴ大学の法科大学院にしようと考えていた。しかし、映画の終盤にある、法科大学院の教授であり、エルのインターン先の弁護士事務所の所長である弁護士のキャラハンがエルに言い寄り、足を触るシーンをシカゴ大学の関係者が嫌い、映画の設定に前向きな意向を示したハーバード大学が舞台となった。

2007年にはLegally Blonde: The Musicalの題でミュージカル化された。このミュージカルは、2007年の第61回トニー賞にて7部門にノミネートされた(ミュージカル部門 主演女優・助演男優・助演女優・脚本・作詞作曲・振付・衣装デザイン賞)。

ストーリー

主人公のエル・ウッズは、ブランド・ファッションで身を固めた典型的なValley girlで、CULA(ロサンゼルス市立大学)でファッション・マーチャンダイジングを学び(成績はオールAで卒論は水玉模様の歴史)、社交クラブ、デルタ・ヌーの会長も務めている。順風満帆な日々を過ごし彼氏のワーナー・ハンティントン(3世)からのプロポーズを待ちわびていたエルだが、当の彼から30歳までに上院議員を目指すつもりであると告げられ「マリリン・モンローみたいなブロンド女は議員の妻にふさわしくない」との理由で振られてしまう。

なんでもポジティブ思考の彼女は一念発起して、彼と同じハーバード大学ロー・スクールに行くことを決意する。社交クラブの友人の協力のもと、ロー・スクール検定試験では猛勉強で合格ラインの175点を179点でクリア、ビキニ姿で登場したアプリケーション・ビデオが功を奏したのか、見事難関に合格して、愛犬のブルーザーと一緒に学生寮へ入る。しかしロー・スクールでは、ワーナーはすでにヴィヴィアン・ケンジントンという優等生の婚約者がいた。

エルはワーナーの気持ちを変える事ができず、また教授や他学生からはその浮きまくったスタイルや言動から批判的な視線を浴びる。しかし、それがかえってエルのやる気に火をつけ、エルの目的はワーナーを取り戻すことから、次第に一人前の立派な弁護士になることへと移っていく。ヘア&ネイルの店で普通の女性ポーレット・ボニファンテと知り合い、親切な先輩エメット・リッチモンドに講義のコツを教わり、厳しい女性教授のストームウェルにシゴかれ、おシャレなノートパソコンで勉強し、フィットネス・トレーニング中にも本を離さず、とうとう凄腕弁護士で教授でもあるキャラハンの法律事務所に、ワーナー、ヴィヴィアンと一緒に実習生として選ばれて学ぶことになる。

彼女たちが手がけた裁判は、ブルック・ウィンダム(旧姓テイラー)による夫の殺害容疑。ブルックはデルタ・ヌーでのエルの先輩で、美容法レッスンでビジネス的に成功しており、財産目当ての殺害ではないことは明らかだが、ブルックは殺害時のアリバイを語ろうとはせず、目撃証人としてプール係のチャック・サルヴァトーレと夫の娘がいた。エルが誰にも言わないことで聞き出したブルックのアリバイは、その時間にliposuction(脂肪吸引法)をやっていたことだった。

証人に対する反対尋問の間際にエルは、自分の靴が去年のプラダであることを指摘したサルヴァトーレはゲイであることを知り(ブランドにくわしい男性はゲイ)、キャラハンの補佐弁護士であるエメットはそれを生かして、彼が被告の愛人だったことはあり得ない(証人としての発言に疑義がある)ということを暴く。

しかしその後、キャラハンはエルにセクハラもどきの行為をし、その現場をヴィヴィアンが目撃する。エルがキャラハンに迫っていると勘違いしたヴィヴィアンは彼女を罵り、傷付いたエルはロー・スクール及び彼の事務所での実習を辞めると宣言する。そんな彼女を止めたのはエメットとポーレット、それにポーレットの店に居合わせたストームウェル教授だった。エメットは被告人のブルックや誤解を理解して謝罪してくれたヴィヴィアン、その他の友人たちと相談して一計を案じる。

翌日、ブルックはキャラハンを解雇して、新しい弁護人としてエルを指名し、その補佐をエメットがすることになる(マサチューセッツ州の法規として、学生・実習生でも正規の弁護士がいれば弁護人になることができる)。エルは娘への反対尋問で、事件当時シャワーを浴びてて銃声が聞こえなかったということはありえない、なぜならパーマを当ててから24時間は頭を洗ってはいけないから、という、オシャレな女性なら誰でも知っている事実を指摘し、娘の犯行であることを暴く。

事件解決後、見かけとは裏腹のエルの才能と努力に心を変えたワーナーは、改めて彼女にプロポーズしなおすが、エルは「30歳までに自分の法律事務所を持ちたいからお断り」とワーナーを振る。

2年後の2004年、エル・ウッズは卒業生総代に選ばれ、友人や教授たちに感謝し、"We did it!"と叫ぶ。


  1. ^ a b Legally Blonde (2001)” (英語). Box Office Mojo. 2010年11月13日閲覧。
  2. ^ 'Blonde' to Close on Broadway”. The New York Times (2008年9月25日). 2018年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月31日閲覧。
  3. ^ Hetrick, Adam (2019年4月29日). “From the Archives: Look Back at Legally Blonde on Broadway”. Playbill. 2019年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月31日閲覧。
  4. ^ Ku, Andrew (2007年6月11日). “Just the Facts: List of 2007 Tony Award Winners and Nominees”. Playbill. 2020年1月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月31日閲覧。
  5. ^ Hetrick, Adam (2008年7月22日). “Omigod! Bailey Is New Star of Broadway's Legally Blonde; Three Finalists Also Land Roles”. Playbill. 2020年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月31日閲覧。
  6. ^ Stephen Ashfield and Ben Freeman to Join the Cast of Legally Blonde in London”. Broadway.com (2011年8月26日). 2020年7月31日閲覧。
  7. ^ Shenton, Mark (2012年1月25日). “Legally Blonde The Musical to Shutter at West End's Savoy Theatre”. Playbill. 2020年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月31日閲覧。
  8. ^ Wolf, Matt (2011年9月7日). “Alex Gaumond on His Big Jump from London's Legally Blonde to We Will Rock You”. Broadway.com. 2012年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月31日閲覧。
  9. ^ WestEndTheatre (2011年6月1日). “LEE MEAD in Legally Blonde The Musical – London Theatre Tickets”. WestEndTheatre.com – London Theatre Tickets. 2020年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月31日閲覧。


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