キャンディ♡キャンディ キャンディ♡キャンディの概要

キャンディ♡キャンディ

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キャンディ♡キャンディ
漫画
原作・原案など 水木杏子
作画 いがらしゆみこ
出版社 講談社
掲載誌 なかよし
レーベル KCなかよし
発表期間 1975年4月号 - 1979年3月号
巻数 全9巻
アニメ
シリーズディレクター 今沢哲男設楽博
シリーズ構成 雪室俊一
脚本 雪室俊一、城山昇
キャラクターデザイン 進藤満尾
製作 NET→テレビ朝日旭通信社、東映動画
放送局 NET→テレビ朝日
発表期間 1976年10月1日 - 1979年2月2日
話数 全115話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

概要

講談社少女漫画雑誌なかよし』にて、1975年4月号から1979年3月号にかけて連載。単行本は「KCなかよし」で全9巻が刊行された。

1977年(昭和52年)度、第1回講談社漫画賞少女部門受賞。

単行本の累計発行部数は1200万部を突破している[1]。単行本の7巻は、日本の漫画単行本としては初めて初版100万部が印刷された[2]。その後、愛蔵版・新装版・文庫版コミックスでも発行されたが、現在は後述の理由により絶版となっている。

東映動画の制作でテレビアニメ化され、1976年10月1日から1979年2月2日にかけてテレビ朝日系で全115話が放送された。アニメ化効果で原作も当時出ていた6巻までで計900万部を突破、1978年4月発売の7巻は初版100万部を売り出した[3]。劇場公開もされ、主題歌レコードもヒットした。舞台化や小説化もされている。

水木杏子、いがらしゆみこにとっての代表作であり、『なかよし』の看板作品として同誌の売り上げを牽引し、連載中の1976年新年号で同誌は発行部数100万部を達成した[4]1978年に実施された毎日新聞社による全国学校読書調査の人気漫画の部で、小学生で1位、中学生で2位、高校生では5位にランクインした。なお、この調査は男女別ではなく少年漫画も交えたものである[5]

最盛期には、キャラクター人形が1年間で200万個・約80億円を売り上げた[6]

当時講談社専属だったいがらしゆみこの『なかよし』での新連載を始めるにあたって、当時主流だった学園マンガではなく、外国文学のような長く読み継がれる大型の少女名作マンガというコンセプトで講談社の編集部が企画し、原作者として水木杏子が選ばれて連載が始まった[7][8]。なお、水木は「名木田恵子」として仕事をしているが、当時この名義で別の漫画を連載中だったため「水木杏子」というペンネームを用いた。のちにテレビアニメの主題歌を作詞したり、小説版を刊行した際には「名木田恵子」を使用している。

基本的なコンセプトと設定を水木、いがらし、担当編集者の清水満郎の3人で話し合って決め、具体的なストーリー展開は水木が小説形式で原作を執筆し、それをいがらしが漫画化していった。コンセプトの話し合いでは、いがらしがルイーザ・メイ・オルコットの『ローズの季節』、清水は『あしながおじさん』、水木が『赤毛のアン』の話を持ち出して、内容に織り込まれた。娘とテレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』を見て心が洗われたという担当編集者がああいうのをやりたいと言ったとも言う[7][9]

水木杏子といがらしゆみこの間に本作の著作権帰属を巡るトラブルが発生し事実上の断絶状態になったため、2001年以降は原作もテレビアニメ版も再版・再放送・配信ができない状態になっている。詳細は後述のキャンディ・キャンディ著作権裁判を参照のこと。

世界各国での反響

中華民国台湾)と香港では『小甜甜』というタイトルの中國語(台湾華語)広東語吹き替え版が放映された。

大韓民国ではほとんど日本と時差なく1977年に放送が開始[10]。髪が長くて愁いを帯びた素敵な男性のことを「テリウス」(テリィのこと)と言う[11]。後に日本でも人気になった韓国ドラマ冬のソナタ』のストーリーに影響を与えた[12]

その他のアジア各地でも放映された。中でも1989年に放送開始してヒットしたインドネシアでは、初めて放送された日本の連続テレビアニメであり、原作マンガも翻訳出版され、『ドラえもん』とともに現地におけるアニメ・マンガ世代の誕生の契機となった作品である[13]。韓国では原作マンガも出版されたが、当時は日本の大衆文化の輸入が禁止されていたために海賊版の形であり、日本の作品と知らずに接していた韓国人も多い[14]

1970年代からヨーロッパでも放送され、特にフランスイタリアで人気を得た。ヨーロッパでも韓国と同様にフランスやドイツで日本の作品と知らずに見ていたと言われることがあり、多くのフランス人がフランス製アニメだと信じていたという逸話がある[14][15]。フランスには1977年に輸出され、1978年から『Candy』のタイトルで毎日5分ずつ放送されて大人気となった[10][16][17][18]。原作も日本と同じ単行本の形で翻訳出版されたがこちらは失敗した[19]。イタリアには1979年にテレビアニメ版が輸出され[18]、放映に合わせて、ファブリ社が少女雑誌『キャンディ』を創刊し、原作を翻訳して週刊ペースで連載。これが大人気となり、連載終結後も続編を希望する嘆願が殺到し、イタリア独自の続編漫画が、原作者の了承によりイタリアのみの公開という条件で1984年秋から発表された[19]

アメリカ大陸においては、ラテンヨーロッパ文化の影響が強い、主に中南米諸国、そしてカナダでもフランス語版が放映され、人気を博した。ただしアメリカ合衆国においては、小説『あしながおじさん』と設定が瓜二つなことや、劇中の音楽などが差換えられた経緯もあり、ヒットしなかった。


注釈

  1. ^ 「証紙」とは、商品の許諾契約の証として箱や商品に貼付されるシールのこと。アニメ版の絵を用いる場合、制作会社のロゴを用いる場合が多い。
  2. ^ 染色液に糊を足したもので染色する方法。俗にいうプリントのこと。
  3. ^ これをサブライセンスという。
  4. ^ 梶原一騎ちばてつやによる『あしたのジョー』など。『別冊宝島 いきなり最終回』宝島社1995年で解説がされている。
  5. ^ 堀江美都子が笑い声で参加。つまり、このLPの全曲に堀江の声が入っていることになる。

出典

  1. ^ 日経エンタテインメント! 2000年7月号
  2. ^ 村上知彦、米沢嘉博、高取英『マンガ伝-「巨人の星」から「美味しんぼ」まで』(平凡社、1987年、ISBN 4-582-74206-8)pp.8-9
  3. ^ 斎藤精一『雑誌大研究』日本工業新聞社、1979年、pp.220-221
  4. ^ 伊藤友八郎『出版王国「講談社」 情報の宝庫はいかにしてつくられたか』オーエス出版、1994年、pp.145-146
  5. ^ 尾崎秀樹、宗武朝子『雑誌の時代 その興亡のドラマ』主婦の友社、1979年、p.128
  6. ^ a b 大下英治「第六章 マーチャンダイジングの進化 「舞台は外国、主人公も外国人」」『日本ジャパニーズヒーローは世界を制す』角川書店、1995年11月24日、ISBN 4-04-883416-9、155頁。
  7. ^ a b 安藤健二『封印作品の謎2』太田出版、2006年、p.30
  8. ^ 伊藤彩子『まんが原作者インタビューズ ヒットストーリーはこう創られる!』同文書院、1999年、pp.156-157
  9. ^ a b 『いきなり最終回PART3 名作マンガのラストシーン再び』JICC出版局、1991年、pp.100-101
  10. ^ a b 安藤健二『封印作品の謎2』太田出版、2006年、p.10
  11. ^ 浜野保樹『模倣される日本―映画、アニメから料理、ファッションまで』祥伝社新書、2005年、p84。
  12. ^ 米沢嘉博『売れるマンガ、記憶に残るマンガ』メディアファクトリー、2007年、p154.
  13. ^ 白石さや「模倣と創造のエスノグラフィ」『グローバル化した日本のマンガとアニメ』学術出版会、2013年、pp.80、105
  14. ^ a b 山中千恵「『ドラゴンボール』と出会った韓国 ――暴力で扇情的な〈他者〉としてのマンガ」『マンガのなかの〈他者〉』伊藤公雄編、臨川書店、2008年、pp.100-101
  15. ^ a b 森下孝三「第5章 『マジンガーZ』が変えたもの 『キャンディキャンデイ』の奇跡」『東映アニメーション 演出家40年奮闘史 アニメ『ドラゴンボールZ』『聖闘士星矢』『トランスフォーマー』を手がけた男』一迅社、2010年11月20日、ISBN 978-4-7580-1186-0、94-95頁。
  16. ^ 清谷信一『ル・オタク フランスおたく事情』ベストセラーズ、1998年、p.40
  17. ^ 増田弘道『もっとわかるアニメビジネス』NTT出版、2011年、pp.59-60
  18. ^ a b 古田尚輝『鉄腕アトムの時代 映像産業の攻防』世界思想社、2009年、pp.256-257
  19. ^ a b 宮原照夫『実録!少年マガジン編集奮闘記』講談社、2005年、pp.323-324
  20. ^ a b c アニメージュ編集部編『TVアニメ25年史』徳間書店、1988年、p.66
  21. ^ a b c 赤星政尚、高橋和光、早川優「第5章 アニメヒーローがテレビを離れて大活躍 55|小説化から外国輸出まで『キャンディ』のメディアミックス戦略とは?」『懐かしのTVアニメ99の謎〈東映動画 編〉』二見書房、1995年1月25日、ISBN 4-576-94199-2、139-140頁。
  22. ^ 『アニメージュ』1978年12月号、p.47。1話から20話までの各話の視聴率が掲載
  23. ^ 雪室俊一『テクマクマヤコン ぼくのアニメ青春録』バジリコ、2005年、pp.214-215
  24. ^ 伊藤彩子『まんが原作者インタビューズ ヒットストーリーはこう創られる!』同文書院、1999年、p.169
  25. ^ 「脅威の長寿番組『巨人の星』『キャンディ・キャンディ』あいついで終了。」『アニメージュ』1980年2月号、p.30
  26. ^ 赤星政尚、高橋和光、早川優『懐かしのTVアニメ99の謎 (東映動画編)』二見書房、1995年、pp.222-224
  27. ^ 50周年実行委員会/50周年事務局50年史編纂チーム他編「第3章 アニメビジネスの開花 作品クロニクル 1972〜1980」『東映アニメーション50年史 1956-2006 〜走りだす夢の先に〜』東映アニメーション株式会社、2006年8月1日、58頁。
  28. ^ 安藤健二『封印作品の謎2』太田出版、2006年、p.62
  29. ^ 叶精二「日本のアニメーションを築いた人々」(若草書房、2004年1月28日発行)111頁
  30. ^ a b 株式会社 三協新社<One Man's Music/作曲家・渡辺岳夫 受賞歴> - 2017年1月31日閲覧。
  31. ^ 『コンフィデンス年鑑 1978年版』、74頁。
  32. ^ 『コンフィデンス年鑑 1979年版』、49頁。
  33. ^ 木村英俊『THEアニメ・ソング-ヒットはこうして作られた』角川書店、1999年、p119 - p128、p.174。
  34. ^ カン・ジェドク 「JMIC開設5周年記念事業 日・韓著作権ビジネスシンポジウム pp.21-29 デジタルメディアを通じた韓日著作権ビジネスの新しい市場」(Internet Archivesのキャッシュ) 一般財団法人音楽産業・文化振興財団公式サイト
  35. ^ 名木田恵子「韓国CMでの主題歌の使用についてInternet Archivesのキャッシュ)」 名木田恵子公式サイト
  36. ^ 参考資料:角川書店『アニメソフト完全カタログ1994』155頁、アニメージュ 1979年1月号 80頁「'78主要作品全放映リスト」、アニメージュ 1980年2月号 47頁「主要作品全放映リスト」
  37. ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1980年7月号、徳間書店、 50 - 52頁。
  38. ^ 河北新報』1976年10月9日 - 1979年2月10日付朝刊、テレビ欄。
  39. ^ 日刊スポーツ』1977年5月3日 - 1978年10月10日付テレビ欄。
  40. ^ a b 福島民報』1976年10月1日 - 1979年2月2日付朝刊、テレビ欄。
  41. ^ 『日刊スポーツ』1976年10月1日 - 1978年10月13日付付、テレビ欄。
  42. ^ a b 日刊スポーツ』1978年4月4日付、テレビ欄。
  43. ^ 『日刊スポーツ』1977年5月2日 - 1979年1月29日付テレビ欄。
  44. ^ 北國新聞』1979年3月7日付朝刊テレビ欄より。
  45. ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1980年7月号、徳間書店、 124頁。
  46. ^ 『北國新聞』1978年5月3日付朝刊テレビ欄より。
  47. ^ 『北國新聞』1976年11月11日付朝刊テレビ欄より。
  48. ^ 参考:「キャンディ キャンディ SONG & BGM COLLECTION」CDアルバムのブックレット
  49. ^ a b 日刊スポーツ』1977年12月13日付13面。「チビッコ争奪 冬の陣 キャンディ・キャンディ舞台合戦」
  50. ^ 『マーチャンダイジングライツレポート』1983年3月号
  51. ^ 『マーチャンダイジングライツレポート』1998年8月号
  52. ^ 『キャンディ・キャンディ』の著作権に関する講談社の見解[リンク切れ]
  53. ^ 『マーチャンダイジングライツレポート』1999年4月号
  54. ^ 批判文は、水木杏子の公式サイト(2002年2月8日時点のアーカイブ)に掲載。
  55. ^ 辻田芳幸・平成13年度重要判例解説(ジュリスト臨時増刊1224号)、日向央・著作権研究26号など。
  56. ^ 朝日新聞1999年2月25日朝刊38面
  57. ^ 最高裁判決を巡って 05いがらし声明文に対する抗議
  58. ^ 東映グループ所有コンテンツ 東映CM公式サイト
  59. ^ 台湾でいがらしゆみこ自ら『キャンディ・キャンディ』モドキ商売 2007年9月11日 CANDY CANDY BOOTLEGS!!
  60. ^ 經典卡通個人化郵票收集冊
  61. ^ 左田野渉『復刊ドットコム奮戦記 マニアの熱意がつくる新しいネットビジネス』築地書館、2005年、pp.176-178


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