カーナーヴォン 歴史

カーナーヴォン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/22 14:03 UTC 版)

歴史

カーナーヴォンとはローマ時代の砦に由来する名称である。ウェールズ語ではこの土地をy gaer yn Arfon(モン島と向かい合う土地にある砦)と呼んでいた。モン島(Môn)とはウェールズ語でアングルシー島を意味する[1]

1221年、ルーウェリン・ザ・グレート(en)はアングルシー島のペンモン修道院の聖職者たちに憲章を授け、地名をKaerinarfon [2]と称した。ウェールズの年代記である『諸侯たちの年代記』(en)においては、KaerenarvonCaerenarvonのつづりが用いられた[2]。古くには替わりの名称としてCaer Seiontがあった。中世のウェールズ語の昔話Breuddwyd MacsenではそれはCaer Aber Sei(o)n(t)と呼ばれた。Seiontとはメナイ海峡に注ぐ川の名で、『Seiont川の河口にある砦』 を意味する。また、Caer Gystennin(コンスタンティンの城)の名もあった[3]

カーナーヴォンはかつてあったカーナーヴォンシャーの歴史的なカウンティに属するカウンティ・タウンであった。まちは大規模な石造りのカーナーヴォン城でよく知られていた。城はエドワード1世によって建設されたため、その結果時にはイングランド支配の象徴とみなされていた。

1284年、エドワード1世の憲章によってカーナーヴォンはバラ(自治都市)となった。幾度か追認された憲章により、城の最高責任者(Constable of the Castle)がバラの首長に任命された。かつての自治都市としてのバラは、1963年にロイヤル・バラ(王立都市)となった。このバラは1974年に1972年地方自治法によって廃止され、ロイヤル・タウン(royal town)の名が自治体に授けられた[4]


  1. ^ Taylor, Arnold (1997) [1953]. Caernarfon Castle and Town Walls (4th ed.). Cardiff: Cadw – Welsh Historic Monuments. ISBN 1-85760-042-8, P.4
  2. ^ Thomas Jones (ed.) Brut y Tywysogion[:] Peniarth MS. 20 (Cardiff, 1941). It should however be noted that medieval orthography in every language varies considerably and variant spellings of a name or word often occur in the same manuscript text. Kaerinarfon, Kaerenarvon and Caerenarvon correspond to Caer-yn-Arfon in modern Welsh orthography. The letter "y" would naturally be lost in the spoken language, thus giving the standard Welsh name Caernarfon ("Caer 'n Arfon").
  3. ^ See Sir en:Ifor Williams' notes in his edition of Breuddwyd Maxen (Bangor, 1920). The name appears for the first time in the work of en:Nennius. Pre-conquest medieval Welsh poets such as en:Hywel ab Owain Gwynedd sometimes use the name Caer Gystennin.
  4. ^ [1] The Town's Armorial Bearings & Royal Status (Caernarfon Online)


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