オーストラリア 地理

オーストラリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 13:38 UTC 版)

地理

地形図
ケッペンの気候区分に基づくオーストラリアの気候図
オーストラリア上空からの衛星画像。国土のほとんどが砂漠で覆われているため、人口の多くは沿岸部に集中している。

オーストラリア大陸(オーストラリア本土)とタスマニア島及び、その他の小さな島で構成される。オセアニア州のオセアニア大陸とは、ほとんどオーストラリア大陸に等しい。平均高度が340mと地球上の全大陸中もっとも低く、2,000m以上の地点の面積比が計算上0.0%となり、これも全大陸中もっとも低い。しかしながら、高度別の頻度分布では200〜500mに相当する面積が最も広く42%に達する。これも他の大陸にない特徴であり、つまりは低い大地が一面に広がり、起伏が小さな大陸だと言える。

当大陸の東側には古期造山帯グレートディバイディング山脈が延びる。最高峰は首都キャンベラの南南西120kmの地点にそびえるコジアスコ山 (Kosciuszko)。標高2,228m(オーストラリア政府)、2,230m(理科年表2006)。更に東側は温暖湿潤気候西岸海洋性気候の過ごしやすい気候で人口はこの地域に集中し、ブリスベン、シドニー、メルボルンといった大都市は全てこの地域にある。グレートディバイディング山脈の西側は乾燥したステップ気候大鑽井盆地(グレートアーテジアン盆地)であるが、井戸を掘れば水が出るので、の放牧が行われている。大鑽井盆地より更に西はグレートサンディ砂漠グレートビクトリア砂漠ギブソン砂漠等の砂漠が広がり、人はあまり住んでいない。大陸の西海岸にパースがあるぐらいである。

旅客鉄道路線

地質

オーストラリア大陸はインド・オーストラリアプレート上に位置する。ペルム紀に始まる超大陸ゴンドワナの分裂により、白亜紀にかけてアフリカ大陸、インド亜大陸、南極大陸と分離していく。それに伴い現在の地質分布が反映され、大きく分けて西部には太古代クラトンが、中央部に原生代の深成岩・変成岩が、東部に古生代から新生代の岩石が見られ、それぞれの周囲を比較的新しい堆積岩が覆う。東部には最も新しい完新世の火山活動もある。

結節点

オーストラリアの交通は、特に鉄道が、専ら観光業や鉱業のために結節点をつくっている。都市も結節点の周辺に発達してきた。

大陸の北東部は熱帯雨林気候または熱帯季節風気候に属し、サンゴ礁が広がるグレートバリアリーフが有名で観光地になっている。ケアンズが観光拠点になっている。

ノーザンテリトリーウルルは複合遺産として認められた代表的な自然景観で、有名な観光地になっている。

グレートディバイディング山脈では石炭が採れる。楯状地は金属の宝庫である。大陸の北西では鉄鉱石が、西部ではが産出する。大陸北部ではボーキサイトウランが産出し、世界有数のボーキサイト・ウラン輸出国になっている。ウランについては、劣化ウラン弾が戦争で使用されて国内外から批判を長らく浴びたので、輸出量は往時に比べると激減した。しかしリオ・ティントなどの採掘業者は撤退していない。

動植物

コアラ、カンガルー、ポッサムなどの有袋類やカモノハシハリモグラなどの単孔類エミューに代表されるように、地理的隔離と気候の多様性が生んだその生態系は非常に個性的である。森林率は19%であり高山植物から熱帯雨林まで様々な植物の自生地帯が存在するが、大陸の大半は砂漠とステップ(半乾燥帯)で占められる[24]

多くの固有の生物を守るために、厳しい検疫を行っている。

環境問題

自然環境は非常に苛酷であるとされ、大陸の40%が非居住地域(アネクメネ)となっている。その理由は土壌の栄養分が極めて乏しいこと、塩害が発生しやすいこと、降雨量が少ないことの3つである。こうした悪条件により、穀物生産や牧畜業、果樹生産など広範な分野において農業生産性は極めて低い。また河川から海に流入する栄養分も貧弱なため、漁業生産もその広大な排他的経済水域から考えると非常に少ないとされる[25]。このような苛酷な環境に加え、近年の地球温暖化の影響により、降雨量が更に減少し、農業、畜産、日常生活に大きな影響を与えている。

また、ヨーロッパの入植者によって砂漠地帯開発のためのラクダ、狩猟目的のアナウサギアカギツネ、サトウキビの害虫を駆除するためのオオヒキガエルイノシシ(正確には飼育されていた豚が野生化したもの[26])など、本来生息していなかった多数の外来種が持ち込まれ野生化・繁殖し、天敵がいないため個体数を急激に増やしている。結果、在来生物を絶滅・減少させ生態系が破壊され、牧草や農作物へも被害を及ぼし問題となっている。

近年、更に深刻な問題となっているのが南極上空付近のオゾン層破壊による紫外線問題であり、皮膚炎、皮膚ガン患者数は年々増加している。政府は国民に対し、外出の際には紫外線対策を怠らないように警告を促している[27]


注釈 

  1. ^ イギリス側の法であるウェストミンスター憲章とオーストラリア側の法である1942年ウェストミンスター憲章制定法英語版による。1939年9月3日まで遡及して適用。
  2. ^ 国家の三要素人民を満たす
  3. ^ 国家の三要素主権を満たし、3つ全てを満たす

出典

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