ウズベキスタン 宗教

ウズベキスタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 16:59 UTC 版)

宗教

2009年のアメリカ国務省による調査によると、イスラム教はウズベキスタンの主要宗教であり、人口の約90%がムスリムである。また、5%がロシア正教会を信仰しており、その他が5%となっている[69]。しかし、ピュー研究所による2009年の調査結果によると、ウズベキスタンの全人口の約96.3%がムスリムとなっている[70]。また、約93,000人のユダヤ教信者が存在しているとされている。

国内のイスラム教信者の割合は高いものの、イスラム教の実践は一枚岩からは程遠い。信仰については、20世紀を通して改革世俗化、イスラム教の伝統との衝突を通して中央アジアで様々な方法が実践されているが、このような混乱した状況が世界へと発信され、定着することとなった。ソビエト連邦の崩壊により多くの人が予想したようなイスラム原理主義の台頭を招くことはなく、衣食に関する戒律は緩やかであり、基本的に女性は頭髪や足首を隠さない。しかし、ブハラなどイスラム色の強い都市では女性がパンツ(ズボン)を履くことに対して良く思わない傾向があり、多くの女性はスカートを履いている。

信教の自由の権利を保証しているものの、ウズベキスタンは国によって認可されないあらゆる宗教活動を禁じている。

言語

言語話者(ウズベキスタン)
ウズベク語
  
74.3%
ロシア語
  
14.2%
タジク語
  
4.4%
その他
  
7.1%

公用語はウズベク語のみと制定されている[71]。ウズベク語はラテン文字表記だが、キリル文字での表記も行われている。

ウズベク語母語話者は全体の74.3%を占めるにすぎず、その他ロシア語、タジク語が使われている。ソ連時代まではロシア語も公用語とされていたが独立後に外された。しかし、ロシア語は全人口の14.2%に当たる人々が第一言語として使用しており、その他の人々もその多くがロシア語を第二言語として使用しているなど異民族間の共通語・準公用語的な地位にある。

サマルカンドブハラシャフリサブスなどのウズベキスタン南部地域、フェルガナ盆地地域、シルダリヤ川沿岸地域ではタジク語が広範囲にわたって話されており[55]、タジク語圏地域となっている。ウズベキスタンではタジク語教育は禁止され、家庭内等での使用に限定されている。そのため、タジク語話者はほとんどがウズベク語との完全なバイリンガルでもあり統計上ではタジク語の割合は4.4%に過ぎないが、全人口の20%~30%前後がタジク人とされるために、タジク語話者も同程度いるものと推測される[72]。このことから、ウズベキスタンはタジキスタンに次ぐタジク語国家ともいえる。

カラカルパクスタン共和国ではカラカルパク語とウズベク語の両方が公用語となっている[35]

その他、ブハラ語カラカルパク語カザフ語キルギス語クリミア・タタール語高麗語なども話されている多言語国家である。

交通

ウズベキスタン航空

ウズベキスタン航空タシュケント国際空港アジアヨーロッパの主要都市間を結んでおり、日本にも成田国際空港に週2便定期便を運航している。しかし運休も多く、スケジュール通りに動くか当日にならないと判明しないこともあり、またマイレージも独自のフライトのみでしか加算できないため、マニアックな人好みの航空会社となっている。タシケント国際空港にはアジアやヨーロッパから各国の航空会社が乗り入れており、ソ連時代より中央アジアにおけるハブ空港的な存在となっている。ウズベキスタン航空は、日本からウズベキスタンへの旅客輸送ではなく、イスタンブールテルアビブなどタシュケント以遠の都市への旅客輸送がほとんどである為、国会でも問題視されたが、法律で禁止されていることではない。

国内

国内の移動にはウズベキスタン航空の国内線の他、バス鉄道も国土の広い範囲をカバーしている。なお鉄道はその多くが旧ソ連時代に建設されたものであり、老朽化が進んだ他、各地方を結ぶ基幹路線のいくつかは近隣国を経由しており、これを解消するために日本政府が円借款を行い、鉄道旅客輸送力の増強および近代化事業を進めている。近年、タシュケント・サマルカンド高速鉄道も運行している。

ウズベキスタンの首都であり国内最大の都市であるタシュケントには1977年に地下鉄が整備され、ソビエト連邦から独立後10周年に当たる2001年には地下鉄が3線にまで増加した。 ウズベキスタンは中央アジアで最も早く地下鉄が整備された国であり、2013年時点で地下鉄が存在する中央アジアの都市はカザフスタンアルマトイとタシュケントの2つのみである[73]。駅にはそれぞれ統一されたテーマが設けられており、そのテーマに沿った内装が施されている。例えば、1984年に建設されたウズベキスタン線の「コスモナフトラル駅」は宇宙旅行がテーマとなっており、駅構内はウズベキスタン国内出身のソビエト連邦の宇宙飛行士ウラジーミル・ジャニベコフの業績を含めた人類の宇宙探査の様子が描かれており、ウラジーミル・ジャニベコフの銅像が駅入口付近に建設されている。

タシュケントには市営のトラムバスが運行されている他、登録承認済み、非承認にかかわらず多くのタクシーが走行している。ウズベキスタンには現代的な自動車を生産する自動車工場がある。ウズベキスタン政府と韓国自動車企業、韓国GM(旧称:大宇自動車)により設立されたウズデウオート(現在はGM傘下に入りGMウズベキスタンと改称している)が国内のアサカで大規模な自動車生産を行なっている[74]。政府はトルコのコチュ財閥による投資を受けてサムコチュアフトを設立、小型バスやトラックの生産を開始した。その後、日本いすゞ自動車といすゞのバスやトラックを生産することで合意している[75]

鉄道はウズベキスタン国内の多くの街を結ぶと共に、キルギスカザフスタンなど旧ソ連領域内にあった中央アジアの隣国へも運行されている。更に、独立後2種類の高速鉄道が導入された。2011年9月にはタシュケントサマルカンドを結ぶタシュケント・サマルカンド高速鉄道の運行が開始された。この高速鉄道の車輌にはスペインの鉄道車両メーカータルゴにより制作されたタルゴ250が使用されており、「アフラシャブ号 (Afrosiyob)」と呼ばれている。初の運行は2011年8月26日に開始された[76]

ウズベキスタンにはソビエト連邦時代にタシュケント・チカロフ航空生産工場(ロシア語: ТАПОиЧ)と呼ばれたタシュケント航空生産協会英語版という大規模航空機生産工場がある。この工場は第二次世界大戦時に建設され、当時の生産施設はソビエト連邦と敵対していたナチス・ドイツの軍隊による接収を避けるためソビエト連邦南東部に当たる中央アジアへと疎開してきたものであった。1980年代後半まで、工場はソビエト連邦国内において航空機生産をリードする工場の1つであったが、ソビエト連邦崩壊とともに生産設備は老朽化、多くの労働者が解雇された。現在は年間数台の航空機を生産するのみとなっているが、ロシアの企業による関心により生産能力強化計画があるとも報じられている。




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