ウコン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/15 06:25 UTC 版)
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![]() ウコン
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Curcuma longa L. (1753) | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ウコン(鬱金、欝金、宇金、郁金、玉金) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
turmeric |
東南アジア諸国には、インドネシア原産でクルクミンの含有量が多く薬効が強い変種ジャワウコン(Javanese turmeric)があり[1]、現地名のクニッツや別名クスリウコンという呼び名で日本でも流通している。ヒンディー語・ウルドゥー語・グジャラーティー語のハルディ (Haldi) でも知られる他に、沖縄方言のウッチン、インドネシア語・マレー語のクニッツ (kunyit)、ハワイ語のオレナ (Ōlena) などでも知られる。タイ語では、カミンチャン。
伝統医学のアーユルヴェーダやインド料理に使われ[1]、また、根茎に含まれるクルクミンは黄色い染料の原料としても広く用いられてきた。今日でもスパイスとして用いられている[1]。日本では、カレー粉に用いられるほか、クルクミンの肝機能への影響を期待して二日酔い対策ドリンク[3]の原料にも用いられる。
類似種と呼称
次の「ウコン」は同属別種である。
- 春ウコン: キョウオウ (C. aromatica)。生薬名は姜黄(キョウオウ)。主用途は健康食品など。黄ウコンやワイルド・ターメリックとも。苦く黄色で、ミネラルや精油成分が豊富。
- 紫ウコン: ガジュツ (C. zedoaria)。生薬名は莪朮(ガジュツ)。主用途は中医学漢方など。白ウコンや夏ウコンとも。ただし、白ウコンは同科ショウガ属のハナショウガ (ランプヤン、Zingiber zerumbet) を指すこともある。
これらと区別するために、本来のウコンは秋ウコンまたは赤ウコンともいう。生薬名は鬱金(ウコン)で、主用途は食材であり、苦みが無くオレンジ色である。
- ジャワウコン (Javanese turmeric, Curcuma xanthorrhiza) [1]
中国では、日本でのウコンをキョウオウ、日本でのキョウオウをウコンといい、日本と逆になっている。つまり中医学漢方の生薬分類上、春ウコンと秋ウコンの根茎を姜黄(キョウオウ)、塊根を鬱金(ウコン)としているが、日本に漢方が書物により伝来し普及する過程で、これら情報が混乱し正しく伝わらなかったためである。故に中国から輸入のウコン類生薬は、中国の定義に基づいた名称のものもある。
生産加工
インドがウコンの生産量・輸出量ともに世界一である。ウコンには現在、約50種類ほどあり、インドだけで30種類を越える新しい品種が育てられている。
地下に肥大した濃黄色の根茎を持つ。この根茎を水洗して皮を剥き、5-6時間煮た後2週間ほど天日で十分乾燥させて細かく砕き、使用する。沖縄県では煎じたものを飲料として用いる。県内では缶入りの「うっちん茶」も多くのメーカーから発売されている。
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- ^ 小曽戸洋「『日本薬局方』(15改正)収載漢薬の来源」『生薬学雑誌』第61巻第2号、2007年、 p.69、 ISSN 00374377、 NAID /40015616633。
- ^ 例えば、ハウス食品の二日酔い対策ドリンク「ウコンの力」など。
- ^ “Turmeric--chemistry, technology, and quality”. Crit Rev Food Sci Nutr 12 (3): 199–301. (1980). doi:10.1080/10408398009527278. PMID 6993103.
- ^ 日本のハーブ事典 村上志緒 東京堂出版
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- ^ アキウコン(ウコン) - 「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所) 更新日2018/07/12、閲覧日2018年9月26日
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- ^ 中本譲 「う金(ウコン)の人体に及ぼす影響及び副作用についての検討」 日本栄養・食糧学会総会講演要旨集 巻:49th 頁:206
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- ^ ウコン摂取で、肝機能障害、悪化し死亡
- ^ ウコン摂取で肝障害 肝硬変の60代女性、症状悪化し死亡 「産経新聞」2004年10月19日
- ^ 伊藤 弘康 臨床医の立場から見た肝臓(肝障害)と健康食品について 生物試料分析, 32(1) : 66, 2009
- ^ 小池麻由, 大津史子, 榊原仁作 ほか、「「原著」健康食品・サプリメントによる健康被害の現状と患者背景の特徴」 『医薬品情報学』 2013年 14巻 4号 p.134-143, doi:10.11256/jjdi.14.134
- ^ 小島裕治 「健康食品, 特にウコンによる肝障害の検討」『日本消化器病学会雑誌』 101 : 607, 2004
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